関東・甲信越エリアのゼミ・研究室検索結果
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鈴木研究室
研究者としての出発点は、学部4年の時に配属された研究室にあります。そこを起点に先生や先輩、同期生、後輩といった人、そして研究テーマと、“出会い”に恵まれたキャリアを歩んできました。 「AI」「推論」を専門とする研究者としてスタートを切ったのですが、当時AIが下火になった時期がありました。一方で盛んになってきたのが大量のデータから役立つ知識を発見する研究分野「データマイニング」でした。 データマイニングという研究テーマとの出会いも偶然でした。たまたま指導教員が長期の海外出張をされることになり、修士の学生の指導を依頼され、文書の自動分類の研究を始めました。これをきっかけに、後に英語・日本語・中国語の3カ国語の新聞記事を分類する方法をまとめた論文を2008年の国際学会(IEEE SMCia)で発表したところ、驚いたことに最優秀論文賞を受賞することができました。人との出会い、継続することの大切さを身に染みて感じた思い出です。
浅野研究室
大規模災害が発生すると、大勢の人々が避難行動をとります。各自治体にはハザードマップに基づいた避難所が設置されていますが、災害に強い街づくりを実現するためには、現実の災害発生時に数万人もの群衆がどのように行動するかを把握しておく必要があります。研究テーマである「マルチエージェント社会シミュレーション」とは、そのような災害発生時などの群衆の行動をシミュレーションするものです。 災害発生時の群衆避難シミュレーションでは、多くのパラメータを入力した上で、膨大な量のシナリオについて計算することになります。例えば津波の場合、地震の発生源や津波が発生する場所、速度、高さ、到達時間といった津波についての情報があります。群衆の動きは、エリアや環境によって変わります。東京23区内と湘南とでは、人口も街の構造も標高も違いますから、まずはその街とそこに暮らしている人の特徴を把握するのです。 そこまでが分かった上で初めて、避難所、道幅、子どもや高齢者などの数を考慮したシミュレーションへと進みます。津波が来たからといってみんなが一斉に避難するわけではないので、さらにいろいろなシナリオを想定。災害発生から何分後に避難指示を出して、その避難指示に対して何%の人が避難活動を開始するかなど、各方面からパラメータを入れていき、多種多様なシナリオに対してシミュレーションしていくのです。
有村研究室
数学に没頭していたことが情報理論を専攻することにつながったと思います。カリキュラム上、物理学の問題を微分方程式によって解く方法は高校の教科書には載っていないのですが、『大学への数学』という雑誌ではそのような制約がなく、たくさんの解法が紹介されており夢中で読みふけりました。 大学で学ぶような複素数や、情報理論では重要となる指数関数や対数関数も好きな分野でした。数学を使った学問は、唯一無二の正しさが証明できる点が魅力です。 また、アマチュア無線に親しんでいたため、電子工作やネットワーク、通信関係にも興味がありました。電波を介して相手と通信を交わすのがアマチュア無線ですが、それを学問として扱うのが通信理論のカテゴリである情報理論です。アマチュア無線技士の資格試験を進めていくと、理論や技術の部分をどんどん勉強していかなくてはなりません。そこで大学でも情報理論をテーマとする研究室を選びました。
井上研究室
大学でCGやゲーム制作について学ぶため、本学に入学、長澤可也先生の指導のもとで学んできました。 鎌倉市が永福寺を3DCGで復元したいという呼びかけに、当時、長澤研究室の大学院生だった私たちが手を挙げたのは2005年のこと。これが大きな始まりになったと思います。 永福寺は源頼朝が創建し、鎌倉幕府の権威の象徴ともいうべき大寺院でしたが、1405年に焼失しました。現在は国史跡「永福寺跡」として基壇のみが復元されており、在りし日の壮大な姿を見ることはできません。そうした歴史的に重要な建築物を復元する取り組みであるため、発掘調査報告や寺院建築の様式など、さまざまな資料から、どのような姿であったのか、可能な限り推定を行った上で3DCGに復元を行っています。 この制作方式では、文化財の3DCGは一度作れば終わりではありません。3DCG化することで姿形をイメージしやすくなるため、資料のみではわかりにくい、矛盾した部分なども発見されます。そうすると、せっかく制作した3DCGを作り直すこともあり、実際に永福寺は10年以上、何度もアップデートを重ねていて、NHKなどのテレビ番組でも使用されるほど、妥当性の高いものができました。
井上研究室
地上と宇宙を結び、⼈やモノを運ぶ「宇宙エレベーター構想」。夢物語だと思う⼈も多いかもしれませんが、近年の科学技術の発達によって、実現に向けての開発が進められています。井上教授は、宇宙技術に関わる可動構造や移動機構、宇宙建築や宇宙空間で活躍する検査・作業ロボットといった、宇宙空間で使⽤することを想定した機械システムやロボットについて研究しています。宇宙エレベーターはこうした研究のひとつとして、研究室の学⽣と共に取り組んでいます。実は、⽇本で宇宙エレベーターに携わる研究者は数えるほどしかいません。マイナーだからこそ、逆にチャンスがある分野ともいえるでしょう。 構想の実現にはまだまだ途⽅もない時間がかかりますが、宇宙⼯学の研究を通して他分野に応⽤できる技術⾰新が⽣まれていくことも⼤きな魅⼒です。
加藤研究室
私の研究の出発点は機械工学です。大学院では工作機械の研究に取り組んでいました。旋盤とかフライス盤と呼ばれる、金属を加工する機械のことですね。メーカー時代は工作機械を導入して、モノづくりを量産化する取り組みに従事していました。 工作機械について、大学院では開発する側、メーカー時代は使う側と両方の立場を経験して感じたのは、「機械の動きを計測・監視する“仕組み”が世の中には少ない」ということでした。工作機械に用いられる刃物を「切削工具」といいますが、それが壊れたり、刃の部分が欠けると製品の精度が落ち、不良品を出してしまいます。そうならないように人の目で監視したり、製品チェックをするのですが、効率的ではありません。そこで、どうにかして自動化する仕組みができないかと考えるようになりました。 ソフトウェアで機械を動かすことが好きだったこともあり、機械工学と電気・電子技術との融合分野へと研究が広がったのです。
小野研究室
大学・大学院では物質と光の相互作用を利用して物質の性質を探るような研究を行っていました。私が教わった先生方は理学部出身が多かったので、おのずと理学部のような学び方をすることになり、具体的なモノづくりよりも、モノの性質や真理の追究を重視するやり方が身につきました。大学院修士課程修了後はNTTの研究所に所属し、光ファイバー通信技術の研究を行いました。ここでも、光ファイバー通信に使うモノづくりではなく、将来必要とされるモノに使われる技術を新たに開拓することに注力してきました。 さて、みなさんが普段使っている携帯電話と基地局をつないでいるのは無線通信ですが、その先がどうなっているか考えたことはありますか? その先は、光ファイバーによる光回線網が張り巡らされ、インターネットのインフラを構築しています。しかし、家庭の固定回線設備で目にする光コンセントなど、普段目にするのはほんの一部に過ぎません。 目立たないものの、通信インフラを支える縁の下の力持ち、それが光ファイバー通信なのです。
成田研究室
社会インフラの基盤となる送電、変電、配電設備などの電力系統にとって最大の脅威は雷です。落雷による停電で不便を強いられた方も少なくないでしょう。雷の脅威から私たちの暮らしを守るため、落雷の位置情報をキャッチしてデータ活用する取り組みを2017年から進めています。 もともと電力会社で研究と保守業務に携わってきた経験から、落雷による設備の故障や損失という問題および、落雷位置情報の重要性は認識していました。 本学に着任後、手作りした装置で落雷の位置情報を受信するシステム開発に取り組めば、学生たちと研究の面白さを共有できるのではないかと考え、研究をスタートしました。システムは、落雷時に発生する電磁波を受信し、位置情報を計算するというのが基本的な仕組みです。学生が作った観測装置を大学の屋上に設置して装置の特性を測定し、改良を重ね、全国の大学などに受信局を設置していきました。
禹研究室
学部時代は美術系、大学院では工学系とそれぞれのアプローチでプロダクトデザイン分野の学問を修めてきました。大学院では、漆器(お椀)のデザインに取り組んだことが印象に残っています。 工学系デザインでは、科学的な検証が欠かせません。だからこそ、「なぜこのようなカタチになるのか?」というユーザーが納得できる根拠を示すことができるのです。お椀のデザインでは、熱伝導率を検証するシミュレーションに基づき、縁(ふち)の厚さを科学的に追究しました。私のデザインでは、80度ぐらいのみそ汁を口にしてちょうど良い温度に下がるよう工夫しています。 プラスチック製のお椀は保温性が低く、木製の場合温度の下がり方が緩やかという素材の特性も考慮しています。木材は細かい穴を沢山含む多孔質ですから、漆でコーティングすると内部が魔法瓶のような二重構造となり、保温性が向上するのです。伝統的な漆塗りのお椀は、機能性も高いのです。
宮坂研究室
学部の専門教育では、化学製品をプラントで大量生産する技術を扱う「化学工学」について学び、卒業研究で選んだ研究室のテーマは人工透析でした。具体的には分離技術を用いて血液浄化を行うというものです。 この研究室を選んだのは、将来医療機器の開発を希望する親友の強い誘いに乗ったことがきっかけでした。学部4年では血糖値を測るセンサーを、大学院修士課程時代は透析液中の汚染物質をモニタリングするセンサーをつくるなど、何かの様子を観測(モニタリング)する研究を数多くこなしました。博士課程以降になって本格的に血液透析の研究を行った後、医学系の大学で研究職を務め基礎医学を一から修めました。 循環生理学という、身体における血液の流れについての研究する分野だったのですが、学生時代に培ったモニタリング技術を活用し、活性酸素センサーなどを実際に動物に応用する研究を行なっていました。
石川ゼミ
テレビや新聞、インターネット、スマートフォン、SNSなどのメディアが、私たちのコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしています。コロナ禍のなか、オンライン授業、リモートワークが推奨されるなど、今後、一層、メディアを用いたコミュニケーションの重要性が高まると思われます。我々が、これらのメディアからどのような影響を受けているのか、その一方でどのように有効活用していくのかを研究していきます。 ここで、重視するのが実証性です。メディアの功罪については、さまざまな意見があります。功の側面については、役立つ情報を手に入れたり、気分転換をしたり、新たな人間関係を構築したりという点が指摘されます。残念ながら、罪の側面が取り上げられることも多いです。例えば、フェイクニュース、炎上といったものが思い浮かびます。こうした問題について、自らの経験や先入観に惑わされずに、実証的なデータに基づいて論じることが重要です。 そのため、卒業研究では、社会調査(紙ベース、インターネット)や統計解析の技法も学んでいくことが求められます。こうした研究を通じて、「メディア・リテラシー」を養います。 研究のための調査技術は社会でも有用であると考えています。 このゼミの中心テーマは、「メディア・コミュニケーション」です。一方、コミュニケーションというと「人と人との関わり方」を学ぶというイメージが一般的であると思います。専門的に言えば、これは「対人コミュニケーション」という1つのタイプに過ぎません。その他にも、異なる文化を持つ人との交流をはかる「異文化コミュニケーション」、組織における「組織コミュニケーション」、人前で話す「スピーチ・コミュニケーション」など、さまざまなものが存在します。 過去の卒業生の論文には、「Twitter上の作法」「LINE疲れ」「Instagramによるファッション情報収集」「自撮り」といったメディアに関わるものだけでなく、「スピーチ不安」「サークル活動」「ジャニーズファンのコミュニケーションにおける同担拒否」など、対人、集団のコミュニケーションをテーマにした例も多くあります。コミュニケーションの多様化は今後増々進んでいくはずです。 石川ゼミでは、対面におけるコミュニケーションを重視しています。その例として、毎週の3分間スピーチがあります。「スピーチ・コミュニケーション」という分野があり、授業では、レトリックの基礎理論、およびパブリックスピーキングの技法を学び、スピーチを実践しています。テーマは、Show & Tellからはじまり「好きな言葉」「サークル活動」など身近なものです。簡単そうに思えるかもしれませんが、それを論理立てて、具体的に、相手に伝わりやすいよう、時間内におさめて話すには練習が必要です。 授業では、「他のゼミ生の前でスピーチをし、コメントをもらうことで次回に活かす」ということを繰り返します。個々の課題を明らかにしないまま、数をこなしてもあまり意味がないからです。また「他者のスピーチを聞く」ことも上達のために必要です。「さまざまな工夫の仕方を見て学ぶ」、「上手なスピーチを真似る」ことに繋がるからです。人前で話すことが苦手というのは人の常ですが、練習によって、必ず誰もが上達できます。 このように、研究を通して「実践的なコミュニケーション」を学ぶことを目標としています。研究活動だけに留まらず、ゼミでの活動を通して、高いコミュニケーション力を身につけ、卒業後の社会でも生かすことのできる人材の輩出を目指しています。
村中ゼミ
現代の経済活動において欠かすことのできない「マーケティング」。顧客のニーズを正確に把握することで、顧客価値を生み出していく手段という意味です。高度な情報化により、オンラインショッピングの発達や、広告手段の多様化がもたらされた現代社会。複雑化する経済活動において、マーケティングはその必要性を高めています。 常磐大学総合政策学部経営学科の村中ゼミでは、「地域」や「国際」をキーワードにして、マーケティングについて研究をしています。大きな切り口は地域・国際ですが、研究活動を通して、マーケティングの持つさまざまな可能性について研究しています。そのため、卒業論文のテーマも実に多彩です。これまで、「SNS マーケティング」「観光」「人工知能と働き方」「J リーグ」「サブスクリプション」などのテーマが挙げられてきたように、マーケティングという幅広い学問に対して興味に合わせて多角的に研究することができるゼミです。 村中ゼミでは、マーケティングの基本的なテキストや事例をもとにして研究を進めます。研究結果について、演習やディスカッションを行い、ビジネスシーンで役立つ基本的なマーケティングスキルの習得を目指します。後期のゼミでは、学んだマーケティングスキルを生かしてグループワークを行い、地域の企業の取組みを調査・プレゼンテーションしていきます。ゼミでの研究を通して、マーケティングスキルと実践的なプレゼンテーション能力、この2つの力を高いレベルで身につけることができます。 また、同時に村中ゼミではマーケティングに関する資格の取得も推奨しています。特に「販売士」検定の3 級は、商業・マーケティング分野の基礎知識の定着に最適です。村中ゼミでは、対策講座を実施するなど資格取得をサポート。毎年多くの合格者を輩出しています。 村中ゼミの最大の特長は、企業や行政と連携して地域の活性化を目指す「調査プロジェクト」の実施です。特に常磐大学の建つ茨城県水戸市とは深く連携し、「水戸ブランド構築事業」プロジェクト、「地場農産物利用促進事業」プロジェクト、「水戸市森林公園活性化」プロジェクトを実施。行政におけるマーケティングの活用法を提案してきました。その他にも、明利酒類(株)との「POP 広告作成」プロジェクト、「水戸美味お店紹介」プロジェクト(『ぷらざ』と水戸市と連携)、「米粉消費拡大に向けた若者の食生活調査」プロジェクト(水戸市穀物改良協会と連携)、「茨城ロボッツ」プロジェクト(茨城ロボッツと連携)など、行政、民間企業に及んで多彩なプロジェクトを成功させてきました。 コロナ禍の2020年度には、時代に合わせたオンラインプロジェクトを提案。地元プロサッカーチームである水戸ホーリーホックと連携した「水戸ホーリーホック・オンラインイベント」プロジェクトを実施しました。地域活性化や、まちおこしという課題に対して学生が主体となり取り組んでいくことで、実践的な課題解決能力を身につけていきます。
山田ゼミ
「日本経済」というと国全体の生産活動を指します。しかし日本の中でも関東地方や関西地方、東北地方といったエリアに分けて見てみると、「関東地方は都市部の影響力が強い」「東北地方は雪の影響を考慮した産業が栄えている」等、それぞれ経済の特徴は異なります。さらに関東地方の中に常磐大学のある茨城県を含む1都6県があり、茨城県の中でもいくつかの市区町村に分かれており、エリアを細分化していくごとに「こちらのエリアではこの産業が活発だが、あちらのエリアではまた別の産業が発展している」というように、それぞれの地域ごとに経済の特色を見出すことができるのです。 総合政策学部総合政策学科の山田ゼミでは、こうした地域を取り巻く経済環境について、どのようにしてさまざまな産業が地域と関わり、影響を与えているのかを深く考えていきます。 地域経済の分野では近年、これまでその地域を支えてきた既存の産業を「地域の持つ独自性」として捉えるとともに、「いかにして持続的な成長を促していくのか」といった次世代につながるサステナブルな取り組みの部分が大きく注目を集めるようになってきています。山田ゼミでは、「地域経済動向」や「産業連関表」などの政府機関が公表する統計情報を基に分析を行い、地域経済・産業の特徴をつかみ、地域に与える経済的影響(経済波及効果)について計測を行います。また、収集した情報はそれ単体では1つのデータに過ぎず、データベース化してはじめて活用することができます。そのために必要なデータベースソフトの活用方法も習得。さらにデータベースの結果を分析し、実際にどのような経済波及効果が生まれているかを他者にわかりやすく伝えるためのまとめ方についても学習していきます。 山田ゼミでは、2年次秋から「ゼミナールI」でデータベースソフトや表計算ソフトの使い方を学んだのち、実際の経済データを見ながらデータの示す意味と社会への影響の理解を深めます。さらに計測された経済波及効果から有効な政策の立案・提案まで行えることを目指し、ひとつの事象から型にはまった対策を出すだけに留まらない多角的な発想力を持つ人材育成に取り組んでいます。3年次春セメスターの「ゼミナールII」では、他者との議論を通して立案内容のブラッシュアップにも注力。より効果的で現実的な政策を生み出す取り組みを繰り返しながら、経済理論や経済学的思考を体得していきます。一人ひとりが専門的スキルをしっかりと身につけたうえで、3年次秋から各自の設定した研究テーマに沿って卒業論文の執筆を進めていきます。
中原ゼミ
私たちヒトは仲間とかかわりを持ち、助け合いながら生きています。群れ社会で生活する動物たちも仲間とかかわりを持っていますが、かかわり方はみな同じではありません。さまざまな動物の行動や心を比較し、共通点や相違点を知ることで、ヒトやヒト以外の動物の行動や心の進化の道筋が明らかになるかも知れません。本ゼミでは、イルカをはじめとした哺乳類やハトなどの鳥類を対象として、他者とのかかわり合いで発揮される知性について研究をしています。また、動物たちのコミュニケーションを研究することで、仲間どうしで何を伝えあっているのか明らかにしようとしています。動物たちの行動や心を研究することによって、ヒトの特徴を理解するとともに、一緒に生きる動物たちを理解して、よりよい関係を築くことを目指しています。
北根ゼミ
現代社会学科では、地域社会をデータで読み解く力をつける教育を行っています。 ゼミナールでは地域社会を理解する切り口として、外国人労働者に注目しています。労働力が減少する産業分野では、技能実習や特定技能といった在留資格により、外国籍の若者の労働力に依存する流れが固定化しつつあります。茨城県では特に、農業や製造業分野に加えて、介護分野でも働き手の不足を外国人の労働力に頼っているという現実があります。ゼミナールの学生は、インターネットで公開される統計情報をもとに、茨城県の外国人労働者の特徴と全国の状況や諸外国の移民の状況とを比較しながら、外国人労働者と地域社会との関係について学んでいます。テーマに関わる様々な状況を把握することは、地域社会が抱える問題の発見と学生の目線での問題解決策を考える学びにもつながっていきます。本学科では、フィールドワークを重視しており、インターネットで得られるデータと現場で起きていることの両面から、外国人労働者と地域社会との関係を考えていきます。
McManusゼミ
このゼミナールでは、異文化理解と異文化コミュニケーションを研究対象とし、コンセプトは、“日本にいながらにしての海外留学”です。 ディスカッション、プレゼンテーション、そして最終的な卒業論文はすべて英語で行われます。このゼミに参加することで、学生は大学のゼミの経験をユニークな視点で学び、英語でのコミュニケーション能力を大幅に向上させることができます。 学生が大学卒業後にグローバル・コミュニティに積極的に参加することを目標としています。そのため、コミュニケーションや言語学習を促進する学部のイベントや、地域の国際コミュニティを支援する活動などに積極的に参加しています。 このゼミの卒業生は、ますますグローバル化する社会で生活し、働き、競争する能力を身につけることができます。これは、日本における外国人労働者や移民の数が今後増加することが予想される中で、特に重要なことです。
看護課題の探究
看護は、対象にとって最善のケアを提供することを目標に実践がされています。しかし、立ち止まって考えると、研究等で示されたケアの根拠が必ずしも適用されてないことがあります。もちろん、根拠を適用すれば、対象にとって最善のケアとなるといった単純なものではありませんが、なぜなのでしょうか。 「看護課題の探究」では、学生が今までの学修から感じている疑問や課題について、文献を活用して、何が明らかなのか、明らかでないかを確認します。その上で、統合実習を活用して、実践の場で自分が探究したいテーマ(看護課題)に関する状況を確認していきます。 そして、再び、学内に戻り、現状を分析し、どのようにすることが必要なのか、課題解決に向けて考えていきます。学生は、自分のテーマに応じて、各看護学領域で課題を探究します。看護学領域は、基礎、成人・高齢者、精神、小児、母性地域・在宅のほか、看護管理、国際看護、学校保健などを設けており、各領域の担当教員、グループメンバーと共に課題を探究・解決し看護の質を高める方法を理解する場になります。
渡邊ゼミ
渡邊ゼミは、学生自身が持っている力を発揮できる環境を整えていくことを大事にしています。 卒業を迎えるときには、周囲と協調しながら生き生きと前向きに自分の人生を構築していける力を身につけています。そのためにゼミに所属している2年間、ゼミ卒業の先輩教師との積極的な交流、ゼミ内での活動、丁寧な個人面談、勉強会や研究会参加、学校ボランティア活動、教育実践家の著書輪読など、常に刺激を受けながら、「こんな教師になりたい」と憧れをもち、そこに向かって仲間と努力していける環境づくりを大切に考えています。 GIGAスクールの実現に伴い、一人一台の端末を使った授業がスタートしました。小学校で教諭として勤務している卒業生から、次々と情報が入ってきます。これからも大きな教育改革が次々と求められていくでしょう。不易と流行。すべては「心豊かで、主体的に仲間と学び合い、実力をつけ、積極的に発揮し、活躍できる子どもたちを育てるために」。このゼミはそのための入り口です。 現職教員と、学生たちとの研究会を積極的に行い、教育現場での最新の取り組みを卒業生がゼミ生に直接教えてくださいます。また、大学時代にできるようになっておくと良いこともアドバイスしてくださいます。そうした中で、学生は教育現場での課題への取り組みを実践的に学んでいます。
住吉ゼミナール(基礎栄養学研究室)
栄養学は、さまざまな学問が関係している「複合科学的要素」を持った学問です。例えば、近年社会問題にもなっているメタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満に糖尿病、高血圧、脂質異常症のいずれか2つが加わった状態にて診断されます。肥満を解消をする事、つまり生活習慣の改善を目指していきます。中でも効果的なのが「栄養学」に基づいた食事療法です。 メタボリックシンドロームの患者への食事療法では、内臓脂肪に結びつきやすい糖質や脂質などのカロリーの制限ならびに減塩の管理が大切です。しかし、単純にそれらを減らしただけの食生活を送ればよいというものでもありません。ビタミンやカルシウム、食物繊維などの栄養素がそれぞれ体内でどのように働き、それに合わせて体にどのような変化が起きるかという「食品成分物質と生体の関連性」や、食べる時間や順番がもたらす血糖値の変化といった「食事の仕方」など、生化学や時間生物学を含めた観点から患者一人ひとりの状態に合わせて提案することが必要です。 常磐大学人間科学部健康栄養学科の住吉ゼミでは、基礎医学分野の生理学、生化学のみならず、臨床医学、薬学、スポーツ医科学など幅広い観点から栄養学を研究し、学生への多角的な知識の定着を目指しています。 乳幼児から高齢期まであらゆる人たちは、食事により栄養を補給しています。まさに栄養学は全ての人たちに関係のある学問だと言えるでしょう。そんな栄養学について深く学び、専門知識を有するスペシャリストが「管理栄養士」です。管理栄養士は、幅広い知識と技術を駆使して個人や集団の食事指導や、集団給食における献立作成を行います。近年では、アスリートのパフォーマンスを栄養の観点から支える「公認スポーツ栄養士」が注目を集めるなど、管理栄養士の活躍の場は多様化しており、まさに「食と栄養の専門職」として幅広く活動することのできる仕事だといえます。 住吉ゼミでは栄養学に関する研究だけでなく、管理栄養士を目指す学生の国家試験を見据えた対策サポートも行っています。また、栄養学に多角的なアプローチを行う住吉ゼミで学ぶことで、予防医学やスポーツ栄養など自分の思い描く将来の姿に必要な知識をしっかりと身につけることができます。活躍するジャンルに合わせた知識を有した管理栄養士となることで、卒業後の道はきっと広がるはずです。 住吉ゼミでは、研究活動を通して興味・関心を持った物質や疾病について、学生自らが研究テーマを決定します。過去には「動脈硬化と脂肪酸」、「高血圧とカテキン」「食塩及び塩蔵品の過剰摂取における胃がんとの関連性」、「緑茶の血糖降下作用と脂質代謝改善作用について」、「スポーツ種目別における必要な栄養の違い」といった多種多様なテーマが研究対象とされてきました。 住吉ゼミの学生は、自身が設定したテーマに対して学内でレポートや卒業論文として発表することはもちろんですが、学外での学会においても研究者として発表できるレベルまで深く探究することが求められています。また、外部との交流から学びのヒントを得ることを期待し、他大学や外部の研究所との共同研究の機会を積極的に設けていることも大きな特徴です。
千手ゼミ
みなさんは日々のニュースで、「被疑者(容疑者)が、こういう容疑で逮捕された」という報道を聞いたことがあるかと思います。ではそのあと、被疑者はどのような経緯で被告人と呼ばれる立場となり、どの程度の刑罰が科されるのでしょうか。そして、どのような役目の人々が被疑者または被告人と接点を持つこととなるのでしょうか。 千手ゼミは、そうした犯罪や犯罪に科す刑罰とその根拠となる法律、さらには一連の刑事司法手続の詳細など、犯罪に関わる内容をターゲットとしています。「刑法」や「刑事訴訟法」「犯罪学」「刑事政策」「少年法」といった、刑事法・犯罪学・被害者学に関する幅広い授業を受け持っている千手教授ならではの、多角的な視点から犯罪について学び、警察官をはじめとした公務員など、幅広い職種を目指すことができます。 犯罪に関連したさまざまな内容を学ぶことのできる千手ゼミでは、ゼミ生が自らの興味・関心に即した研究テーマを選び追究することが可能です。過去のゼミ生が設定したテーマの例を挙げると、「少年非行」「地域社会における防犯活動」「サイバー犯罪」「薬物犯罪」「交通犯罪」「性犯罪」「死刑制度」「犯罪者の社会復帰」「裁判員制度」「犯罪被害者支援」と、ジャンルも着目するターゲットも多岐にわたります。 被告人を裁くための内容だけでなく、防犯活動のように犯罪を未然に防ぐための視点も、私たちが安全・安心に暮らすために不可欠なもの。「公園のごみ拾い」が「街で起こる犯罪の予防につながる」という、一見無関係そうに思える内容を論理立てて説明することができるようになるのも千手ゼミの特色です。単に法律を丸暗記するだけでなく、法律というレンズで社会問題の根本を見つめ、考えていくことを目的とする法律行政学科らしいゼミと言えるでしょう。 千手ゼミの学生が目指す進路の中で多いのが、警察官を目指すルートです。千手先生のゼミでは、通信教育の警察官コース受講のバックアップや月1回の採用試験模試受講などを取り入れています。加えて、現職警察官による経験談を聞く会の開催や、体力試験・論作文・面接等の指導といった採用試験に直結するサポートも充実。こうした取組みの効果のほどは、他学科所属時から数えて9年続けて警察官採用試験の合格者を輩出するという実績が物語っており、多彩な支援で「警察官になりたい!」というゼミ生の夢の実現を後押ししています。警察官をはじめ、公安職系の公務員への就職を目指す人にとって得がたい学習環境が、千手ゼミには揃っています。
青﨑智行ゼミナール
私たちに身近なインターネット・SNS 等のメディアや、映画・テレビ番組・アニメ・音楽・ゲーム等のコンテンツなどを、コミュニケーションビジネス分野として、経営学の視点から探究、分析するのが青﨑ゼミです。 「学生たちが慣れ親しんでいるメディアやコンテンツを、生活や市場の環境変化や地域活性化などの論点と掛け合わせて、社会課題を考察するのがこのゼミの研究テーマです。メディア環境が変化していく中で、日々さまざまなツールを使いこなす学生たちにはアドバンテージがあり、その強みを大いに発揮することで、社会の新しい可能性が見えてくるのです」と青﨑教授。
アメリカ社会探究ゼミ
ディズニーやiPhoneをあげるまでもなく、私たちのまわりには「アメリカ」があふれています。どうしてそのような世界に生きているのか、そもそも「アメリカ」とは何なのか、アメリカ社会の成り立ちにさかのぼって探究し、議論するゼミです。 歴史的な背景をたどることで、奴隷制を内包した資本主義の発展や、移民によって成り立つ社会のかたち、さらには「生まれながらに平等」ではなかった人々の姿が見えてきます。一方で、「民主主義」や「自由」など近代の諸国家が参照した理念も立ち現れます。 履修生の関心は広く、現代のジェンダー関係や人種関係をめぐる論争や市民活動をはじめ、戦争やメディア、多文化社会の姿が映し出された映画や音楽、そしてスポーツに及びます。グローバル化が進むなかでアメリカは外の世界に影響を与えつつ、同時にその内側も変化してきました。「アメリカ」をとおして見えてくるものは、じつは自分たちが暮らす社会のありようかもしれません。
アメリカ映画研究ゼミ
私のゼミでは毎年少しずつ研究テーマを変えながら、映画の分析を通じて多様なアメリカ文化について理解を深めています。本年度は「メロドラマ」というモードに注目しながら、映画(や短編小説など)におけるアメリカの家族の表象を考察しています。皆さんは「メロドラマ」という言葉を耳にしたことがありますか?メロドラマとは何よりまず、観客や読者の感情を強く揺さぶるようなモードです。ただし、メロドラマは単に「エモい」というよりは、涙や感傷を通じて道徳的な正しさを訴えかけるモードであると考えられます。「ありのままで」いることの美徳に共感できないのであれば、「アナ雪」を見て涙を流すこともないのかもしれません。 人種やジェンダー、階級といった要素やアメリカ社会の変容は映画のなかでどのように表象されているでしょうか?また、多様な種類の「家族ドラマ」はどのような感情を喚起するのでしょうか?そのような感情は文化的・政治的にどのような意味を持つのでしょうか?私のゼミではそのような問いを、みんなで楽しみながら一緒に考えています。 皆さんが何気なく見ている映画からより豊かな意味を読み取れるようになってくれれば、とても嬉しく思います。
近世文学研究ゼミ
本ゼミでは、日本の近世期に成立した人形浄瑠璃や歌舞伎のテキスト研究とともに、その波及的遺産のひとつである宝塚歌劇作品をも取り上げて、成立時代・環境、創作手法の違い等について比較研究しています。 学生は各自で古典の本文から細かく言葉を抽出して辞書で調べ、文化事象を紐解き、授業内で調査内容をプレゼンテーションします。併せて文楽や歌舞伎の上演、さらには宝塚歌劇化された作品を映像から確認し、その比較検討会を行うことで対象となる観客や演劇としての方向性の異なりから日本の演劇文化の多様性を学びます。 時代やジャンルを超えて普遍的なこと、登場人物の立場や心象と演じる身体におけるジェンダー、作者(発信)と観客(受信)のコミュニケーションを考えることは、人間の理想的なあり方や大衆の嗜好を追究することです。教育・サービス・ものづくり、どのような職業に就いても適応できる思考力を養い、横断的に対象をとらえた中から真髄を抽出する研究方法は、柔軟性をもって物事の可能性を見通すことができる新時代の女性を育みます。
和漢比較文学研究ゼミ
和漢比較の名の通り、このゼミでは主に漢詩・漢文を読み解き、日本と中国の文化や文学の比較研究を進めています。漢文は古くから日本に受容され、言語文化の一端を担ってきました。漢文それ自体が日本に根づいただけではありません。和文学は漢文学を表現の養分として摂取していました。たとえば松尾芭蕉の『奥の細道』の出だしには、「月日は百代の過客にして、行かふ年もまた旅人なり」とあります。非常に有名な一節ですが、じつは李白という詩人の作品をふまえています。出典を知らなくともこの一文は印象的ですが、芭蕉が李白を尊敬しつつ新しい表現を生み出したことを知ったとき、この一文にまた違った味わいがあることに気づくのではないでしょうか。そして漢文は日本文学だけでなく、私達が普段何気なく使う言葉にも大きな影響を与えています。漢文のおもしろさ、漢文を通して見た日本文化の特徴を、学生と一緒に考えています。
ジェンダーと文化・教育ゼミ
世界経済フォーラム(WEF)による「ジェンダーギャップ指数」では、上位の国ほど男女平等度が高いことを示すものですが、日本は常に非常に下方にあります(2022年には116位/146ヶ国の内)。先進国の中では最下位であり、男女不平等な国といえます。男性と女性、またセクシュアル・マイノリティなどの性を理由とするジェンダー差別や生きにくさの問題は、誰もがどこかで遭遇し得ることです。 ゼミでは、様々なジャンルの男女別統計データ(ジェンダー統計)を分析し、国際比較もしながら日本の問題状況を把握します。その上で、自分の卒論のテーマを決め、ゼミのメンバーで議論をしながら内容を深めていきます。研究テーマによって、アンケート調査の学生もインタビュー調査の学生もいます。テーマは、恋愛・結婚をめぐる意識、出産後も継続就労を可能とするための課題、女性の「生理の貧困」、テレビCMに見るジェンダー問題、大学生のセクシュアル・マイノリティに対する意識、最近ではコロナ禍による瘦身願望の変化など、多種多様で、皆こだわりを持ってそれぞれの卒論を完成させて卒業していきます。
多文化共生論・国際社会学ゼミ
多文化共生・国際社会学ゼミでは、国境を越える人の移動が多様化する中で、日本を含む世界がどのように複数の文化やアイデンティティを持つ人々から構成されているかということを学び、多様性が豊かさを意味するような「多文化共生社会」のあり方について学んでいます。特に最近は、ジェンダーやインターセクショナリティ(交差性)といった視点を重視しています。 週に1回のゼミでは学生が各自の関心(移住労働者の権利保障、外国につながる子どもたちの教育、移民とジェンダーなど)による複数のチームをつくり、グループ発表とディスカッションを中心に進めていきます。文献の講読やディスカッションだけでなく、身近な多文化の現場(横浜市内の多文化なまちである鶴見や伊勢佐木町、寿町などの街歩きやエスニック・レストラン探訪、朝鮮学校の学園祭への参加など)に触れる活動や、留学生をはじめとする海外の学生との交流も重視しています。 4年次に各自が取り組む卒業研究も、常に変化する社会や世界の動きに敏感に反応しながら、フィールド調査やインタビュー調査によって、実際にそこに生きる人々の「声」に耳を傾けることから、よりよい多文化共生社会の実現を考えるものとなっています。
環境と開発・環境ガバナンスゼミ
気候変動・生態系破壊等の環境問題はSDGsの重要課題であり、大学に進学して更に学びを深め、自分が出来ることを模索・実行したいという思いを持つ高校生は日に日に増えているのではないでしょうか。本ゼミの特徴は、各ゼミ生が個人でアジアや世界の環境問題の研究(社会科学領域)に取り組むだけでなく、ゼミ全体として横浜市や関連団体、市内企業と協働して実践的な取り組みを行っていることです。これまでの主な実績として、IKEA港北とのサステナブル・ライフの意義をより多くの人々に伝える取り組み、脱炭素化を目指す横浜市・横浜市地球温暖化対策推進協議会との取り組みとしてゼミ生が作成した「日常からゼロカーボン」パンフレットなどがあります。いずれも、ゼミ生達が本学の授業やゼミで学んだ環境問題及び改善のために出来ることを、より多くの人々にどうすれば分かりやすく伝えられるのか、議論を重ねて自分たちのアイデアで実現してきました。このような実践的活動を経験し、卒業後も持続可能な社会の実現へ向けて、各ゼミ生がそれぞれの立場で活躍してほしいと思っています。
ジェンダー法学ゼミ
セクシュアルハラスメントやドメスティック・バイオレンス、性暴力などの「女性に対する暴力」に関わる法律問題に対して、被害者の「経験」を中心とするアプローチから分析します。法の世界はいまだに女性の参画が少ないことから、それらは時に、性被害などの女性身体により深く関わる経験が適切に反映されていなかったり、固定的な性役割を想定しているものもあります。ここから、「女性」(あるいは「男性」)や「被害者」の定義が“狭い”ことが見えてくるかもしれません。多様な性/生のあり方を適切に反映するために、当事者の「経験」に基づきながらジェンダーの視点から分析し、社会に対して問題提起をしていくことは、私たち市民の法に対する一つの関わり方です。ゼミ生たちは、裁判例や法制度において想定される女性の性/生を分析することで、これらの問題とより関連の深い婚姻制度や家族制度、あるいは性の多様性の問題などにも関心をもち、卒論ではジェンダーに関わる様々な法律問題に取り組んでいます。
音楽教育ゼミ
このゼミは「伝え方」を学ぶだけでなく音楽を通じて実践するゼミです。「伝える力」を身につけることは、今後の社会で重要なスキルになるので、教員を目指している人は勿論、営業系、舞台系を目指している人も、「音楽とは何?」から考え、楽しく、分かり易く、興味が湧くように伝えるにはどういうアプローチが出来るか、そして社会にとって「音楽」は有益で重要であることを、実践を通じて研究していきます。 毎回の授業では、発声の仕方やノンバーバルコミュニケーションを学び、その後「音楽をなぜ学ぶのか」「これまでどんな教え方に出会ってきたか」等のテーマを投げかけた全員でのディスカッションや、好きなアーティストや楽曲のオススメ(推し)を形式に捉われずにプレゼンして興味を持ってもらう(ボカロの良さ、クラシックの面白さ)等、「自分の考えを伝える」練習を重ねています。年間の仕上げでは、クリスマスレクチャーロビーコンサートを元町で実施するため、「5W1H」の視点で学生自ら演奏は勿論、コンセプト、曲目などを考え企画を進めます。演奏出来ない学生もいることから全員でハンドベルの演奏もするので、全員が「音楽」を通じて表現を学び、伝えるスキルを身につけることを目標とし、地元の音楽文化振興も目指しているユニークでアットホームなゼミです。