ゼミ・研究室検索結果
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小具龍史ゼミ
理論と実践の両立を目的とする小具龍史研究室。すでにあるモノやサービス、仕組みなどに新しい考え方や技術を取り入れるイノベーションと、社会にとって未知の価値を生み出すマーケティングをテーマとし、それらを実現するための理論と実践について学ぶゼミです。ゼミでは、2年次にマーケティング、イノベーション、ブランド・マネジメントの3領域の基礎的な知識を修得します。3年次にビジネスコンテストへの参加やインターンシップ派遣、実際に企業へ提案を行う産学連携プロジェクトの推進などを行います。4年次には、自分が学んできたことを体系化し、卒業レポートにまとめます。実務家教員ならではの指導のもと、プレゼンテーションの能力の向上や社会に出た時のギャップを小さくし、社会で役立つ真の力が身に付きます。
森長研究室
建築設計やインテリアデザインにおいて、居心地のよい空間を検討する際、私たちは空間のレイアウトや見た目、材質の肌触りや断熱性能などには気を配るものの、音についての配慮を忘れがちです。しかし、暑すぎる室内では快適に生活できないのと同じように、うるさい場所では眠りにくいし、音の反響が大きい部屋では、会話もしづらいはず。快適な空間づくりには、音環境について検討することも非常に重要です。 「室内を静かにするためには遮音をすればよいのですが、建築物の防音性能を高めるには限界があります。また、静かすぎる環境では不安を覚えて落ち着かないなど、遮音しすぎるとかえって居心地の悪い空間になってしまう場合もあります。そのため音環境について考える際は、防音や騒音削減というアプローチだけでなく、『その空間の音を人はどのように感じるのか』という視点で考えることも大切なのです」 そう語るのは、大同大学建築学部建築学科建築設計・インテリアデザイン専攻の森長 誠先生。心理音響学を専門にしている森長先生は、まちを走る自動車や電車の音など、環境騒音がもたらす人の心理的・生理的な面への影響を客観的に評価する研究に取り組んでいます。"
宮本研究室
ものづくりの現場では、材料の表面に物理的・化学的な処理を施して表面の性質を変える「表面改質」を行うことがよくあります。たとえば金属製品の多くは、材料となる金属を表面改質することで、強度や耐摩耗性、耐食性(さびにくさ)などを向上させています。この表面改質を行うために、これまでさまざまな表面処理方法が考案・実用化されてきました。身近なところでは塗装やメッキ加工、熱処理などもそのひとつ。そして、ほかにもたくさんある表面処理方法から、材料や目的に応じた方法で表面改質を実施して高品質なものづくりを実現しているのです。しかし、「これからもまだまだ新しい表面改質技術や、よりよい表面処理方法が考案・実用化されていくはず」と語るのは、大同大学工学部機械工学科の宮本 潤示先生。 「金属だけに着目してみても、世の中にはたくさんの種類の金属があり、処理条件なども考慮すると加工方法の選択肢も膨大にあります。私たちは、表面改質について研究をし尽くしたとは到底言い難く、この分野はいまだ発展途上だと思っています」 長年、金属の表面改質の研究に取り組んできた宮本先生は、まだまだ無限の可能性を秘めている表面改質の世界の追求に、さらなる情熱を燃やしています。
舟橋研究室
生活必需品から娯楽品まで、現代の私たちのまわりにはたくさんのモノがあふれ、市場に出回るさまざまな商品が過当競争にさらされています。こうした状況のなか、人々に選ばれ、競争に勝ち残っていくモノを生み出すために重要になってくるのがプロダクトデザインの力。 「市場のほとんどのモノは誰かによってデザインされています。このとき使いやすさや便利さなどの機能性に加え、見た目や質感なども追求し、どれだけ新しい価値や魅力を提案できるか、そして感情や情緒に訴える、人々から選ばれる商品を生み出していけるかはデザインにかかっています。これが『プロダクトデザイン』の意義であり、役割です」 豊富な商品やさまざまなモノがあふれる現代にこそ、今まで以上に「プロダクトデザイン」の意義が高まっていると語るのは、大同大学情報学部情報デザイン学科の舟橋 慶祐先生。舟橋先生は家具や日用品をはじめ、伝統工芸品からロボットまで多岐にわたる分野で、さまざまな領域のプロダクトデザインを手がけている現役のプロダクトデザイナー。これまでにも100円ショップで販売されている雑貨から数百万円の光学機器まで、たくさんの商品を世に送り出しています。
川福研究室
世の中に自動車が登場してから100年以上、自動車は走行性能はもちろん、安全性や乗り心地においても目覚ましい発展を遂げてきました。自動車メーカーをはじめ、さまざまな研究者たちが、あらゆる部品の改良を続け、電子制御なども組み込みながら、自動車を快適で便利な乗り物へと進化させてきたのです。そして現在も、日々さらなる改良が続けられています。大同大学工学部電気電子工学科の川福 基裕先生も「より快適なクルマ」への挑戦を続けるひとり。川福先生は、ハンドル操作に電子制御を加えることで、誰でも乗り心地のよい運転ができるクルマを目指しています。 「山道の悪路を走るテストドライバーのクルマに同乗したときのことです。彼が『今から助手席の人が快適な運転から後部座席の人が快適な運転に変えますね』と言うと、それまでロデオマシンに乗っているようだった後部座席の人の揺れがピタッと止まり、反対に快適そうだった助手席の人の頭がみるみる揺れだしました。運転者の操舵でこうも違うものかと驚きました。そしてテストドライバーが感覚で行っているハンドルの微調整を電子制御でできるようになれば、より乗り心地のよいクルマが開発できるのではと考えたのです」 こうして川福先生は、車の操舵と振動の関係を解析し、振動を抑える研究を始めたと言います。
嶋田研究室
「社会基盤」を意味するインフラストラクチャー(インフラ)。道路・鉄道や、上下水道・電気等のライフライン、公園など、私たちの生活に欠かせない基盤となる施設やサービスのことを指します。なかでも都市の成長や発展に大きく影響するのが、道路などの交通インフラです。都市のあり方は、時代やそこで暮らす人々の生活様式などとともにつねに変化していきますが、「現在日本の都市は交通インフラを再整備し、大きな転換を考えるべき時期にある」と、大同大学建築学部建築学科都市空間インフラ専攻の嶋田 喜昭先生は言います。 「特定小型原付として電動キックボードが公道を走れるようになったり、自転車のシェアリングサービスが登場していることなどに加え、自動運転技術の研究や実証実験も進んでおり、近年人々の交通事情に大きな変化が起こっていると感じています。こうした背景に合わせた交通計画を検討し、安全で安心な道路を再整備していくことが、都市の公共空間の快適性向上につながり、ひいては地域再生などにもつながっていきます」 都市計画や交通計画を専門とする嶋田先生のもと、嶋田研究室ではさまざまな観点からまちの交通インフラについて検討し、将来の道路空間整備のあり方などを提言しています。
ショートフィルム・VFX研究ゼミ
千葉工業大学 工学部電気工学科卒業、デジタルハリウッド研究所研究生として、eAT KANAZAWAにて特別賞を受賞し退所後、フリーのCGデザイナーとして活躍。映画「劇場版銀河鉄道999」「ハッピーフライト」、ゲームソフト「デッド オアアライブ」ライブビデオ・DVD「ウラスマ」(スマップ)、TV番組「たけしとひとし」、iPadアプリ「中田英寿2010南アW杯」、などのCG担当やその他CMのCGなど多数手掛けている。また、1999年からデジタルハリウッド講師として人材の育成にも注力している。
内山研究室
「そんなつもりじゃなかったのに……」————SNSで友人などとやりとりする際、自分が使った言葉によって思わぬトラブルを招いたことはありませんか。 言葉は、前後の文脈によって、ニュアンスや意味が異なります。まさに、「言葉は生き物」といえるでしょう。Aの文脈ではこの意味だけど、Bの文脈だとまた違った意味になる……。Web上の膨大なテキストデータを基に、言葉について統計的に解析していくことが、この研究の面白いところです。言葉について自分が考えている意味と社会一般的な意味の相違や共通点など研究を通じて言葉の奥深い世界が見えてきます。 本研究室では、SNS情報で人々の感情、動きを読み取り、Twitterからコロナ渦の感情・トピック分析、映画レビューの感情分析、映画の⼝コミやメディア露出が興⾏収⼊に与える影響について、⾳楽の韻律パターンの分類など多様な研究に学生が取り組んでいます。
鈴木研究室
研究者としての出発点は、学部4年の時に配属された研究室にあります。そこを起点に先生や先輩、同期生、後輩といった「人」そして「研究テーマ」、これらの“出会い”に恵まれたキャリアを歩んできました。 「AI」「推論」を専門とする研究者としてスタートを切ったのですが、当時AIが下火になった時期がありました。一方で盛んになってきたのが大量のデータから役立つ知識を発見する研究分野「データマイニング」でした。 データマイニングという研究テーマとの出会いも偶然でした。たまたま指導教員が長期の海外出張をされることになり、修士の学生の指導を依頼され、文書の自動分類の研究を始めました。これをきっかけに、後に英語・日本語・中国語の3カ国語の新聞記事を分類する方法をまとめた論文を2008年の国際学会(IEEE SMCia)で発表したところ、驚いたことに最優秀論文賞を受賞することができました。人との出会い、継続することの大切さを身に染みて感じた思い出です。
浅野研究室
大規模災害が発生すると、大勢の人々が避難行動をとります。各自治体にはハザードマップに基づいた避難所が設置されていますが、災害に強い街づくりを実現するためには、現実の災害発生時に数万人もの群衆がどのように行動するかを把握しておく必要があります。研究テーマである「マルチエージェント社会シミュレーション」とは、そのような災害発生時などの群衆の行動をシミュレーションするものです。 災害発生時の群衆避難シミュレーションでは、多くのパラメータを入力した上で、膨大な量のシナリオについて計算することになります。例えば津波の場合、地震の発生源や津波が発生する場所、速度、高さ、到達時間といった津波についての情報があります。群衆の動きは、エリアや環境によって変わります。東京23区内と湘南とでは、人口も街の構造も標高も違いますから、まずはその街とそこに暮らしている人の特徴を把握するのです。 そこまでが分かった上で初めて、避難所、道幅、子どもや高齢者などの数を考慮したシミュレーションへと進みます。津波が来たからといってみんなが一斉に避難するわけではないので、さらにいろいろなシナリオを想定。災害発生から何分後に避難指示を出して、その避難指示に対して何%の人が避難活動を開始するかなど、各方面からパラメータを入れていき、多種多様なシナリオに対してシミュレーションしていくのです。
井上研究室
大学でCGやゲーム制作について学ぶため、本学に入学、長澤可也先生の指導のもとで学んできました。 鎌倉市が永福寺を3DCGで復元したいという呼びかけに、当時、長澤研究室の大学院生だった私たちが手を挙げたのは2005年のこと。これが大きな始まりになったと思います。 永福寺は源頼朝が創建し、鎌倉幕府の権威の象徴ともいうべき大寺院でしたが、1405年に焼失しました。現在は国史跡「永福寺跡」として基壇のみが復元されており、在りし日の壮大な姿を見ることはできません。そうした歴史的に重要な建築物を復元する取り組みであるため、発掘調査報告や寺院建築の様式など、さまざまな資料から、どのような姿であったのか、可能な限り推定を行った上で3DCGに復元を行っています。 この制作方式では、文化財の3DCGは一度作れば終わりではありません。3DCG化することで姿形をイメージしやすくなるため、資料のみではわかりにくい、矛盾した部分なども発見されます。そうすると、せっかく制作した3DCGを作り直すこともあり、実際に永福寺は10年以上、何度もアップデートを重ねていて、NHKなどのテレビ番組でも使用されるほど、妥当性の高いものができました。
若田研究室
例えば絵画を鑑賞した時、「楽しい雰囲気」「暗くて心が沈む」「明るくて心が洗われる」といったように、人はさまざまな自身が抱いた感情や感想を、自分以外の他者に伝えるために、あるいは自分自身の思いを整理するために言葉で表現します。しかし、いくら言葉を尽くしても、鑑賞した人の感じた思いを他者に100%伝えることは困難です。言葉+αで表現を広げ、より多くの情報や思いを相手に伝えるにはどうしたらいいか。そこで私は一つのツールとして「色」に着目しました。人が心の中に抱く抽象的なことを、色を使っていかにアウトプットするかというのが研究テーマの中心です。
大野研究室
私が現在の研究に取り組んでいるのは、子どもの頃ロボットアニメに親しんだ影響が大きいと思います。大学では、かつて憧れていたロボット研究者になれるのかも、といった程度の比較的軽い気持ちでロボットを扱う研究室の門を叩いたのがはじまりです。研究室に入り、ともに学ぶ仲間たちから大いに刺激を受け、また恩師からの指導で作ったロボットが国際学会で評価をもらえたことで、大きな達成感を得ることができました。大学時代は、ロボット漬けともいえるほど研究に没頭する日々を過し、設計したロボットが自分の想像通り、さらには期待以上の動きをすると、まるで雷に打たれたような衝撃を感じたものです。
加藤研究室
私の研究の出発点は機械工学です。大学院では工作機械の研究に取り組んでいました。旋盤とかフライス盤と呼ばれる、金属を加工する機械のことですね。メーカー時代は工作機械を導入して、モノづくりを量産化する取り組みに従事していました。 工作機械について、大学院では開発する側、メーカー時代は使う側と両方の立場を経験して感じたのは、「機械の動きを計測・監視する“仕組み”が世の中には少ない」ということでした。工作機械に用いられる刃物を「切削工具」といいますが、それが壊れたり、刃の部分が欠けると製品の精度が落ち、不良品を出してしまいます。そうならないように人の目で監視したり、製品チェックをするのですが、効率的ではありません。そこで、どうにかして自動化する仕組みができないかと考えるようになりました。 ソフトウェアで機械を動かすことが好きだったこともあり、機械工学と電気・電子技術との融合分野へと研究が広がったのです。
森研究室
私の専門は「制御工学」です。モーターの動きをコントロールして、ロボットアームの動きを制御する研究に取り組んできました。装着することで、重い荷物を持ち上げることができるパワードスーツの開発にもつながる基礎研究です。具体的にいえば、ロボットアームやパワードスーツで重量物を動かすと、振動が生じます。振動が大きすぎると、重量物を落としたりするなど操作に支障をきたします。その振動をプログラミングによって打ち消すのが、課題でした。振動というのは過剰な信号ですから、それを抑制していきます。単に振動を抑えると動きが鈍くなるので、加速もさせるといったような絶妙な制御理論の構築に携わってきました。
堀川研究室
前職の電気メーカーでは、プロダクトやソフトウェアならびにシステムの操作方法や操作画面などを中心にデザインの実務を行ってきました。当時から考えてきたのは、「どういった価値をユーザーに提供するのが善いのか」ということです。今これから求められるのは「心を豊かにするデザイン」です。「モノ」が豊富な時代であって、心まで満たされなければ幸せとはいえません。最近「心身と社会的な健康」を意味する「Well-being(ウェルビーイング)」という言葉に注目が集まってきており、「心の豊かさ」がより重要になってきています。この「心の豊かさ」を実現するモノやサービスのデザインに取り組みます。
宮坂研究室
学部の専門教育では、化学製品をプラントで大量生産する技術を扱う「化学工学」について学び、卒業研究で選んだ研究室のテーマは人工透析でした。具体的には分離技術を用いて血液浄化を行うというものです。 この研究室を選んだのは、将来医療機器の開発を希望する親友の強い誘いに乗ったことがきっかけでした。学部4年では血糖値を測るセンサーを、大学院修士課程時代は透析液中の汚染物質をモニタリングするセンサーをつくるなど、何かの様子を観測(モニタリング)する研究を数多くこなしました。博士課程以降になって本格的に血液透析の研究を行った後、医学系の大学で研究職を務め基礎医学を一から修めました。 循環生理学という、身体における血液の流れについての研究する分野だったのですが、学生時代に培ったモニタリング技術を活用し、活性酸素センサーなどを実際に動物に応用する研究を行なっていました。
山田ゼミ(幼児教育学)
本ゼミでは、領域「表現」の造形や図画工作に関する研究を行っています。表現活動(描いたり作ったり)は子どもたちの「自分なりの表現」が大切です。テクニックではなく、自分が感じたままに表現できる保障するための環境や指導法について体験を通して学んでいます。「絵が苦手」というゼミ生もいます。「下手って具体的にどういうこと?」「なぜ嫌い?」という視点から表現について考えてみます。そして学生自身が表現を楽しみ、自分なりの表現とは何か?について考えます。他者に評価される「上手な表現」ではなく、自分のための表現を体験しながら掴むことができるはずです。学外学習では、子育て支援の場で造形ワークショップを行うなど、体験を通して学び研究を深める機会を設けて、遊びの理解、環境について学びを深めていきます。遊び、表現、鑑賞、アート、保育・教育のデザイン、玩具などをキーワードにゼミを進めていきます。
久保ゼミ(仏教美術史・アジア文化史)
教員は東南アジアの美術史を研究していますが、このゼミには東南アジアのみならず、南アジアや東アジアといった各地に発展した文化や美術、建築に関心のある学生が集まり、それぞれの関心に基づくテーマで卒業論文の執筆に取り組んでいます。 卒業論文のテーマは多岐に渡ります。これまでの例では、海外の遺跡や文化に焦点を当てたものとして、叙事詩『ラーマーヤナ』の猿の戦士ハヌマーンの図像表現について論じたものや、インドのアジャンター石窟寺院の壁画について詳細にまとめた論文がありました。日本国内の神社仏閣をテーマにしたものとして、出雲大社の信仰について建築や神話を軸に論じたものや、日光東照宮の色彩や装飾に込められた意味について論じたものがありました。一方で、仏教をモチーフにした創作物から日本人の宗教観について考察した論文や、日本で近年増加しているベトナム人向けの仏教寺院について調査した論文など、現代日本社会に焦点を当てた意欲的な卒業論文もありました。
スポーツデータサイエンス研究室
研究室では、アスリートのパフォーマンス向上を科学的な方法で支援しています。プロ野球独立リーグチームの盗塁向上プロジェクトや、トップランナーへのトレーニング支援などを通じて、データを基にしたコーチングやトレーニングの手法を構築しています。データのリアルタイムフィードバックによる感覚の可視化や、選手の意思決定を改善するためのコミュニケーションの促進を行い、効果的なトレーニングプログラムを開発しています。また、データ分析を通じて選手とコーチの間の意思決定の質を高め、個別の新たな戦略を策定し、選手のパフォーマンスを最大化することを目指しています。
上原ゼミ(情報学フロンティア)
人が知覚する味・香り・食感と、料理の材料や調理工程との関係を特定することは、大豆ミートのように代替食品の開発が注目されるなかで、重要かつ多くの未解明な研究課題を含んでいます。こうした課題は、従来から調理科学などいくつかの研究分野において扱われ、数多くの研究成果が得られているものの、なお多くの研究課題が残されています。 近年では、料理レシピの共有サイトやグルメサイトなど料理に関連するビッグデータの入手が可能になったことから、データサイエンス的な方法を取り入れた新しい研究アプローチが注目されるようになりました。欧米では、このようなアプローチをcomputational gastronomy(計算調理学)と呼んでおり、データサイエンスと調理科学が融合した新しい研究分野として、それに特化した国際学会が設立するなど世界的な広がりを見せています。図は、レシピ共有サイトの大量のレシピデータから得られる食感の知覚表現と、調理科学研究で測定した硬さ・粘着性などの食感の物性との対応関係を統計的機械学習という手法で推定する研究で、2022年人工知能学会全国大会にて優秀賞(OS部門)を受賞しました。(https://www.ai-gakkai.or.jp/about/award/jsai_award-conf/ ) このように当研究室では、AI的な方法による新しい料理データサイエンス研究に取り組んでおります。
姜ゼミ(経済法)
同じ地域で同じ商品でも、販売店や販売時期によっては、価格が異なります(Amazonや楽天のようなオンラインストアも同様)。そして、そのおかげで、時間をかけて探し求めさえすれば、最も安い価格で目当ての商品を購入することができます。PCやiPhone等の電気製品は毎年のように新しい機能が追加搭載され、性能が向上しています。そして、そのおかげで、いつもワクワクして新製品に心踊らされてしまいます。 他店より少しでも安く商品を販売しよう、あるいは他社より少しでも優れたテクノロジーを開発しようというインセンティブを生み出している原動力は、市場競争というメカニズムです。競争によって、消費者は、よりハイクオリティの商品をより安い価格で購入できるようになります。 他方で、競争を避け暴利を貪るために、今まで競争していた相手と通謀して価格を吊り上げたり、新規参入の競争者を不正に排除したりするというようなケースも、毎日のように発生しています。それらを阻止できなければ、競争秩序が破壊されてしまい、消費者は高い値段で物を購入させられたり、いつでも低クオリティの製品を使わざるをえなくなるというような事態を迎えます。 だからこそ、公正かつ自由な競争秩序を維持するということは、私たち身の回りの健全な生活環境を守るとても大切なことなのです。そこで重要な役割を果たすのは、競争秩序を守る独占禁止法等の競争法や発明者の権利を守る特許法等の知的財産法といった法制度になります。 姜ゼミは、このような競争と知的財産を演習のテーマに研鑽し理解を深めるゼミナールです。
宮川ゼミ(計量経済学)
本ゼミは、経済データ分析について学ぶゼミです。 データ分析といっても、理系である必要はありません。 近年の情報通信機器やコンピューター、ソフトウェアなどの性能向上によって、大量のデータを扱って高度な分析を行うことのハードルが下がり、今や誰でも簡単にデータ分析を行うことができるようになりました。ただ分析手法を知っているだけの人材が重宝される時代は終わりを告げたといえます。現在の社会が求めているのは、データ分析を駆使して具体的な問題を解決できる実践的能力を持った人材です。そのためには、単に分析や情報処理の手法を学ぶだけでなく、問題の本質を深く理解するための知識や思考力、発想力を身につける必要があります。 本ゼミでは、このような問題意識のもと、分析手法やパソコンの使い方はもちろん、経済・社会の諸問題について学ぶとともに論理的思考力やプレゼンテーション能力を修得するためのプログラムを用意しています。
山田ゼミ(交通地理学)
受験生の皆さんにとって、「地理」には暗記科目イメージがあるかもしれませんが、本来の「地理学」は、地域の構成要素とそのつながり、「地域性」を考える学問です。地域には自然、歴史、文化・人の意識、政策・制度、産業、景観など、さまざまな構成要素があり、さらに他の地域の諸要素とのつながりもあります。それらが複雑に関係しあって「地域性」となります。地理学では地域を考える際の範囲(スケール)も、全世界を対象とするような巨視的(マクロ)視点から、集落や個人を対象とするような微視的(ミクロ)視点まで、適宜使い分けます。 その中でも交通地理学は、地域を構成する一要素として「交通」をとらえ、地域のその他の要素とのつながりを考えます。大きくは、地域から交通への作用、交通から地域への作用に分けた視点があり、近年では、地域における交通の実態を明らかにし、課題や解決方法を考えることが主流です。地域資源の発掘や地域活性化への活用、それを支える人材育成が求められる中で、地理学の役割は高まっていると感じていますが、交通地理学からも、地域からの視点を活かした公共交通活性化など、貢献できる課題は多いと考えています。
高比良ゼミ(ポジティブ心理学)
対人・社会心理学科は、「社会心理学」について詳しく学ぶことができる、全国でも珍しい学科です。社会心理学は、私たちが社会の中でどのように感じ、どのように考え、どのように行動するかを研究する学問です。そのため、扱われている研究テーマも、日常生活に密着した興味深い内容が多くなっています。例えば、「顔や服装のような外見的な特徴によって、相手の印象はどのように変わるのか」「SNSの利用は、人間関係にどのような影響を与えるのか」「商品を買ってもらうためには、どのような広告が有効か」など、研究内容は多岐にわたります。 もちろん、対人・社会心理学科に入らなくても、このような研究内容は、本やインターネットなどを通して知ることができます。しかし、自分の力で新たに研究を行おうとすると、独学ではなかなか大変です。そこで、自分自身で研究を企画・実行する力を確実に身に着けるために、心理学部の3~4年生は必ず「ゼミ」に所属します。また、高比良ゼミでは、週1回のゼミとは別に、学年を超えた交流会やゼミ合宿なども行っています。
伊澤ゼミ(イギリス文学・文化)
伊澤ゼミではウィリアム・シェイクスピアの演劇を中心に、イギリス文学・文化を学びます。前期にはシェイクスピア作品をひとつ取り上げ、舞台上演の映像や映画版を視聴しながら、400年以上も前に書かれた作品がどのようにして現代に蘇っているのかを考えます。シェイクスピア作品が古典として受け継がれてきたことにはさまざまな理由がありますが、一番の理由は「おもしろい」ということです。その魅力が、遠く離れた現代の日本の私たちにどのように届けられているのか、観客とクリエイターのそれぞれの視点に立って考えてみます。また、実際に劇場に足を運んで観劇することもあります。さらに、シェイクスピア作品を入口に、イギリスの文化や歴史などについても広く学ぶことを目指しています。
藤井ゼミ(経営学部)
藤井ゼミでは、自主性と協調性を大切にし、経営学や管理会計の理論を学び、複数の企業と連携して活動を行っています。2年生と3年生がチームになり、3つのプロジェクトを行っています。一つ目は、「ベジフク」チームです。ベジフクの活動は3年目になり、ビジネスを通してフードロス解決に取り組んでいます。想いに賛同くださる全国の農家様と連携し、農家で発生する規格外の野菜を活用して収益化できないかという試みです。「でこぼこ野菜に光を」というスローガンを掲げ、ECサイトででこぼこ野菜ガチャの定期便を販売したり、大学周辺のフードロスの解決に共感してくれるカフェや飲食店様とでこぼこ野菜を使った商品開発を目指すなどの活動を行っています。2つ目は「 はちみつプロジェクト」チームです。このプロジェクトも3年目を迎えています。山梨県のはちみつ生産企業とコラボレーションをして、高級はちみつ「照梨(学生がネーミング)」を商品化し、吉祥寺にあるフローズンヨーグルトのお店と照梨を使った商品開発を行い、季節限定商品を発売しました。3つ目は「RISキャリマッチ」チームです。このプロジェクトは1年目で、地域活性化を地方企業と都心学生のマッチングを通じて行おうという取り組みです。大学生の視点で魅力ある地方企業を開拓して、大学生対象のセミナーを実施し、企業様、参加学生の双方に満足度の高いセミナーを実施しています。このようにゼミ生たちが毎年チームで課題を設定し、ビジネスを通して解決しようと取り組んでいます。
石川ゼミ
テレビや新聞、インターネット、スマートフォン、SNSなどのメディアが、私たちのコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしています。コロナ禍のなか、オンライン授業、リモートワークが推奨されるなど、今後、一層、メディアを用いたコミュニケーションの重要性が高まると思われます。我々が、これらのメディアからどのような影響を受けているのか、その一方でどのように有効活用していくのかを研究していきます。 ここで、重視するのが実証性です。メディアの功罪については、さまざまな意見があります。功の側面については、役立つ情報を手に入れたり、気分転換をしたり、新たな人間関係を構築したりという点が指摘されます。残念ながら、罪の側面が取り上げられることも多いです。例えば、フェイクニュース、炎上といったものが思い浮かびます。こうした問題について、自らの経験や先入観に惑わされずに、実証的なデータに基づいて論じることが重要です。 そのため、卒業研究では、社会調査(紙ベース、インターネット)や統計解析の技法も学んでいくことが求められます。こうした研究を通じて、「メディア・リテラシー」を養います。 研究のための調査技術は社会でも有用であると考えています。 このゼミの中心テーマは、「メディア・コミュニケーション」です。一方、コミュニケーションというと「人と人との関わり方」を学ぶというイメージが一般的であると思います。専門的に言えば、これは「対人コミュニケーション」という1つのタイプに過ぎません。その他にも、異なる文化を持つ人との交流をはかる「異文化コミュニケーション」、組織における「組織コミュニケーション」、人前で話す「スピーチ・コミュニケーション」など、さまざまなものが存在します。 過去の卒業生の論文には、「Twitter上の作法」「LINE疲れ」「Instagramによるファッション情報収集」「自撮り」といったメディアに関わるものだけでなく、「スピーチ不安」「サークル活動」「ジャニーズファンのコミュニケーションにおける同担拒否」など、対人、集団のコミュニケーションをテーマにした例も多くあります。コミュニケーションの多様化は今後増々進んでいくはずです。 石川ゼミでは、対面におけるコミュニケーションを重視しています。その例として、毎週の3分間スピーチがあります。「スピーチ・コミュニケーション」という分野があり、授業では、レトリックの基礎理論、およびパブリックスピーキングの技法を学び、スピーチを実践しています。テーマは、Show & Tellからはじまり「好きな言葉」「サークル活動」など身近なものです。簡単そうに思えるかもしれませんが、それを論理立てて、具体的に、相手に伝わりやすいよう、時間内におさめて話すには練習が必要です。 授業では、「他のゼミ生の前でスピーチをし、コメントをもらうことで次回に活かす」ということを繰り返します。個々の課題を明らかにしないまま、数をこなしてもあまり意味がないからです。また「他者のスピーチを聞く」ことも上達のために必要です。「さまざまな工夫の仕方を見て学ぶ」、「上手なスピーチを真似る」ことに繋がるからです。人前で話すことが苦手というのは人の常ですが、練習によって、必ず誰もが上達できます。 このように、研究を通して「実践的なコミュニケーション」を学ぶことを目標としています。研究活動だけに留まらず、ゼミでの活動を通して、高いコミュニケーション力を身につけ、卒業後の社会でも生かすことのできる人材の輩出を目指しています。
村中ゼミ
現代の経済活動において欠かすことのできない「マーケティング」。顧客のニーズを正確に把握することで、顧客価値を生み出していく手段という意味です。高度な情報化により、オンラインショッピングの発達や、広告手段の多様化がもたらされた現代社会。複雑化する経済活動において、マーケティングはその必要性を高めています。 常磐大学総合政策学部経営学科の村中ゼミでは、「地域」や「国際」をキーワードにして、マーケティングについて研究をしています。大きな切り口は地域・国際ですが、研究活動を通して、マーケティングの持つさまざまな可能性について研究しています。そのため、卒業論文のテーマも実に多彩です。これまで、「SNS マーケティング」「観光」「人工知能と働き方」「J リーグ」「サブスクリプション」などのテーマが挙げられてきたように、マーケティングという幅広い学問に対して興味に合わせて多角的に研究することができるゼミです。 村中ゼミでは、マーケティングの基本的なテキストや事例をもとにして研究を進めます。研究結果について、演習やディスカッションを行い、ビジネスシーンで役立つ基本的なマーケティングスキルの習得を目指します。後期のゼミでは、学んだマーケティングスキルを生かしてグループワークを行い、地域の企業の取組みを調査・プレゼンテーションしていきます。ゼミでの研究を通して、マーケティングスキルと実践的なプレゼンテーション能力、この2つの力を高いレベルで身につけることができます。 また、同時に村中ゼミではマーケティングに関する資格の取得も推奨しています。特に「販売士」検定の3 級は、商業・マーケティング分野の基礎知識の定着に最適です。村中ゼミでは、対策講座を実施するなど資格取得をサポート。毎年多くの合格者を輩出しています。 村中ゼミの最大の特長は、企業や行政と連携して地域の活性化を目指す「調査プロジェクト」の実施です。特に常磐大学の建つ茨城県水戸市とは深く連携し、「水戸ブランド構築事業」プロジェクト、「地場農産物利用促進事業」プロジェクト、「水戸市森林公園活性化」プロジェクトを実施。行政におけるマーケティングの活用法を提案してきました。その他にも、明利酒類(株)との「POP 広告作成」プロジェクト、「水戸美味お店紹介」プロジェクト(『ぷらざ』と水戸市と連携)、「米粉消費拡大に向けた若者の食生活調査」プロジェクト(水戸市穀物改良協会と連携)、「茨城ロボッツ」プロジェクト(茨城ロボッツと連携)など、行政、民間企業に及んで多彩なプロジェクトを成功させてきました。 コロナ禍の2020年度には、時代に合わせたオンラインプロジェクトを提案。地元プロサッカーチームである水戸ホーリーホックと連携した「水戸ホーリーホック・オンラインイベント」プロジェクトを実施しました。地域活性化や、まちおこしという課題に対して学生が主体となり取り組んでいくことで、実践的な課題解決能力を身につけていきます。
山田ゼミ
「日本経済」というと国全体の生産活動を指します。しかし日本の中でも関東地方や関西地方、東北地方といったエリアに分けて見てみると、「関東地方は都市部の影響力が強い」「東北地方は雪の影響を考慮した産業が栄えている」等、それぞれ経済の特徴は異なります。さらに関東地方の中に常磐大学のある茨城県を含む1都6県があり、茨城県の中でもいくつかの市区町村に分かれており、エリアを細分化していくごとに「こちらのエリアではこの産業が活発だが、あちらのエリアではまた別の産業が発展している」というように、それぞれの地域ごとに経済の特色を見出すことができるのです。 総合政策学部総合政策学科の山田ゼミでは、こうした地域を取り巻く経済環境について、どのようにしてさまざまな産業が地域と関わり、影響を与えているのかを深く考えていきます。 地域経済の分野では近年、これまでその地域を支えてきた既存の産業を「地域の持つ独自性」として捉えるとともに、「いかにして持続的な成長を促していくのか」といった次世代につながるサステナブルな取り組みの部分が大きく注目を集めるようになってきています。山田ゼミでは、「地域経済動向」や「産業連関表」などの政府機関が公表する統計情報を基に分析を行い、地域経済・産業の特徴をつかみ、地域に与える経済的影響(経済波及効果)について計測を行います。また、収集した情報はそれ単体では1つのデータに過ぎず、データベース化してはじめて活用することができます。そのために必要なデータベースソフトの活用方法も習得。さらにデータベースの結果を分析し、実際にどのような経済波及効果が生まれているかを他者にわかりやすく伝えるためのまとめ方についても学習していきます。 山田ゼミでは、2年次秋から「ゼミナールI」でデータベースソフトや表計算ソフトの使い方を学んだのち、実際の経済データを見ながらデータの示す意味と社会への影響の理解を深めます。さらに計測された経済波及効果から有効な政策の立案・提案まで行えることを目指し、ひとつの事象から型にはまった対策を出すだけに留まらない多角的な発想力を持つ人材育成に取り組んでいます。3年次春セメスターの「ゼミナールII」では、他者との議論を通して立案内容のブラッシュアップにも注力。より効果的で現実的な政策を生み出す取り組みを繰り返しながら、経済理論や経済学的思考を体得していきます。一人ひとりが専門的スキルをしっかりと身につけたうえで、3年次秋から各自の設定した研究テーマに沿って卒業論文の執筆を進めていきます。