東海・北陸エリアのゼミ・研究室検索結果
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吹田研究室
現在、モノづくりの現場では製造ラインの自動化が進み、たくさんの産業用ロボットが活躍しています。また、家の中を勝手に掃除してくれる自動掃除ロボットや飲食店で料理を配膳してくれるロボットなど、ロボットは私たちの身近なところでも広く活用されるようになってきました。そのような中で、人とロボットが助け合いながら生きていける未来をめざして、人とふれあったり、人と協力していっしょに作業できるロボットについて研究しているのが、大同大学工学部機械システム工学科の吹田 和嗣先生。吹田先生は、これまで大手自動車メーカーでさまざまな産業用ロボットの開発・導入に携わってきたほか、サービスロボットの研究開発などにも取り組んできたロボティクス応用研究のエキスパートです。 「人と協調したり、コミュニケーションを取ることができるロボットの研究が進めば、モノづくりの現場だけでなく、サービス業や医療・介護分野など、幅広い領域でこれまで以上にロボットが活躍できるようになるはずです。この研究は少子高齢化や労働力不足などの社会の課題解決、人々が健康で幸せに暮らせる社会づくりなどにも幅広く貢献できる可能性を秘めており、とてもやりがいの大きい研究テーマです」 と吹田先生は目を輝かせます。
朝倉研究室
「もっと早くこの研究に取り組んでいたら、多くの人々の助けとなることができたかもしれない。東日本大震災の際、悔しさとともに研究への情熱が今まで以上に湧き上がったことをよく覚えています」 そう語るのは、大同大学情報学部情報システム学科の朝倉 宏一先生。これまでネットワークを利用したさまざまな情報システムの研究に取り組んできた朝倉先生が、近年特に力を入れているのが、災害発生時の避難支援システムの開発です。昨今では高精度な地図アプリや、渋滞情報などを考慮して道案内をしてくれるナビアプリが実用化されており、私たちは日ごろからカーナビやスマートフォンのナビアプリをあたりまえに使うようになってきました。しかし、これらのアプリは、災害時の避難経路選択に活用するにはまだ不十分だと朝倉先生は言います。 「災害時には、普段は通ることができる道が通行不能になっていたり、情報が錯綜するなどの事態が想定されます。さらには基地局に被害が出てインターネットにつながらないなど、ナビアプリを利用できる保証もありません」 そこで朝倉先生は、現在どこにどれくらい避難者がいて、どの道路を使用して避難しているのかをなるべくシンプルな方法で共有し、安全な避難経路を計算するシステムの開発に取り組んでいます。
武藤研究室
「建築には正解がない。だからこそ奥が深いし、おもしろい。決して工学的なアプローチを否定するわけではありませんが、建築について考えるときには、一様な正解を追求する工学的なアプローチだけではなく、さまざまな魅力ある答えを導き出すこと、そして、自分なりの答えにたどり着くことが大切だと思っています」 そう語るのは、大同大学建築学部建築学科の武藤 隆先生。芸術大学美術学部の建築科を卒業した後、世界的にも有名な建築家である安藤忠雄氏のもと、安藤忠雄建築研究所で活躍してきた武藤先生。住宅などの一般的な建築物だけでなく、美術館や博物館の設計、芸術祭やギャラリーなどの展示空間の会場構成などを数多く手掛けてきた、豊富な経験を持つ建築家です。武藤先生は、建築家としての自身の経験のなかで「たくさんの答えを導き出せる、多様な価値観の重要性」を痛感してきたそう。そのため指導者となった現在は、学生たちの自主性を育てながら、柔軟な発想を引き出せるように心がけていると言います。建築学を工学のひとつと位置づけ、工学部の中に建築学科を配す大学が多いなか、大同大学は2024年、工学部とは独立した立ち位置で建築学部を新設。これも大同大学の建築学部が、自由な発想で独創的な提案ができる人材を育成するという意思の現れです。学生たちは武藤先生たちのもと、柔軟な発想で自分なりの答えを導き出す力を養っています。
越智 亮研究室
本研究の目的は、スリッパや靴下の着用が転倒回避ステップ動作に与える影響について、動作解析装置と表面筋電図を用いて明らかにする事です。健常若年者18名を対象としスリッパ着用有無、靴下・裸足の4通りの組み合わせで、身体前傾姿勢から牽引解放による転倒回避ステップの運動学的データと足関節底背屈筋の筋活動量を記録しました。その結果、靴下の着用は一歩長を減少させて体幹前傾角度と下肢開脚角度の比率からなる着地姿勢の安定性の指標を減少させました。また、スリッパの着用はステップの踏み出し時に前脛骨筋の活動を増加させ、遊脚中や足接地時にヒラメ筋の筋活動量を増加させました。特に、靴下とスリッパの同時着用は転倒回避ステップにおける一歩長を短くしたり、着地姿勢の安定性を低下させたり、足関節底背屈筋の負担を増やすなど、転倒回避動作に負の影響を与える可能性が示唆されました。
ヴィークル工学研究室
「ヴィークル工学研究室」では、次世代国産ロケットに搭載されるボール減速機の研究・開発を行っています。この減速機は、扇風機やロボット掃除機などの家電製品にも幅広く使用されており、モータに接続された複数の歯車を用いて回転速度を減少させ、減速に伴うトルク(回転する力)を出力します。ボール減速機は、摩擦を抑制することでトルクの伝達効率を向上させりため、ロケットのエンジン部品としての搭載も期待されています。ロケットの性能向上や信頼性の確保が図られ、将来的にはより高性能なロケットの実現に寄与することになるでしょう。 本研究室では、JAXAの研究開発部門と連携し、試験サンプルを用いた解析を通じてさらなる性能向上を目指しており、学生たちは最先端の技術に触れながら、実践的な研究を行っています。このような取り組みは、学生たちにとって貴重な経験となり、将来のキャリアにおいても大いに役立つはずです。
天然物化学研究室
本学の「天然物化学研究室」では、海藻を利用した新しい防汚網の開発に取り組んでいます。この研究室の名にある「天然物化学」とは、生物がつくり出す有用な物質を発見し、その作用を明らかにする研究分野であり、中でも天然物の探索研究は「モノとり」と呼ばれ、宝探しに例えられています。本学では、未利用生物資源からまだ誰も知らない化学物質を見つけるという、まさに「宝探し」ともいえるロマンを追い求め、課題解決の可能性を探る研究が展開されています。 生物はさまざまな化学物質を生産しながら生活しており、これらの物質は生命活動に必須な「一次代謝物」と、必須ではないが独特の性質を持つ「二次代謝物」に分類されます。人類は古くからこの二次代謝物の中に含まれる有用成分を見つけ出し、医薬品や香料、染料などに利用してきました。この「二次代謝物」に着目して研究しているのが、本研究室です。