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操舵の電子制御により、振動の少ない、乗り心地のよいクルマを探求する

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川福研究室

担当教員 川福 基裕
学部/学科/コース 工学部 /電気電子工学科
所在地 <本学キャンパス> 愛知県名古屋市南区滝春町10-3

このゼミ・研究室の研究テーマ

技術の革新
  • AI(人工知能)
  • 情報化社会
  • ロボット
関連キーワード
  • 振動解析
  • 操舵制御
  • 振動制御
  • 自動運転

運転席はもちろん、助手席や後部座席も揺れない、快適なクルマとは?

世の中に自動車が登場してから100年以上、自動車は走行性能はもちろん、安全性や乗り心地においても目覚ましい発展を遂げてきました。自動車メーカーをはじめ、さまざまな研究者たちが、あらゆる部品の改良を続け、電子制御なども組み込みながら、自動車を快適で便利な乗り物へと進化させてきたのです。そして現在も、日々さらなる改良が続けられています。大同大学工学部電気電子工学科の川福 基裕先生も「より快適なクルマ」への挑戦を続けるひとり。川福先生は、ハンドル操作に電子制御を加えることで、誰でも乗り心地のよい運転ができるクルマを目指しています。
「山道の悪路を走るテストドライバーのクルマに同乗したときのことです。彼が『今から助手席の人が快適な運転から後部座席の人が快適な運転に変えますね』と言うと、それまでロデオマシンに乗っているようだった後部座席の人の揺れがピタッと止まり、反対に快適そうだった助手席の人の頭がみるみる揺れだしました。運転者の操舵でこうも違うものかと驚きました。そしてテストドライバーが感覚で行っているハンドルの微調整を電子制御でできるようになれば、より乗り心地のよいクルマが開発できるのではと考えたのです」
こうして川福先生は、車の操舵と振動の関係を解析し、振動を抑える研究を始めたと言います。

自作ラジコンカーを製作しながら、ものづくりのプロセスを幅広く学んでいく

川福研究室の大きな特長のひとつが、机上計算やソフト上での数値シミュレーションだけでなく、実際に無線駆動車両(ラジコンカー)を用いて、解析や検証実験を行うこと。学生たちは自らが設計やプログラムをした電子制御部品を自作ラジコンカーに組み込み、車両バネ上※の制振制御など、それぞれの課題に取り組んでいきます。研究を通して、電気電子の知識だけでなく、ものづくりに必要となる力を幅広く磨いていくことができるのです。
「自動車と聞くと電気電子工学よりも、機械工学などの分野をイメージする人が多いかもしれません。私も昔はそうでした。もともとはロケットやロボットなどにも興味があり、学生時代は機械工学を専攻していたのです。しかし、現代のクルマはたとえガソリン車であってもバッテリー(電気)やたくさんの電子部品がなければ動きません。機械も電気電子の知識も両方大切なのです。現代のものづくりは、ほかにもさまざまな分野の知識や技術が結集されています。みなさんには広い視野をもって、ものづくりのプロセスを幅広く学んでほしいと思っています」

※車両バネ上…車体の振動を吸収するバネ部品「サスペンション」より上部の部分を指す

画像認識やAI・人工知能などの技術も取り入れ、多方面から真に快適なクルマに挑む

さらに近年のものづくりには情報工学系の知識も欠かせません。川福研究室でも画像認識をはじめ、AI・人工知能なども取り入れた研究も積極的に行っています。
「振動を抑える電子制御ができるようになれば、人が操作するときだけでなく、昨今研究が進んでいる自動運転で車両の振動を抑えることにも活用できるはず。さらに雪道走行時の安全性向上など、多方面での応用が期待できます」
スリップには、当然ながらタイヤと路面との摩擦力が関係しています。この摩擦力の大きさは、タイヤを地面に押し付ける力である垂直抗力の大きさに比例します。川福先生によると、車体が垂直方向に揺れて車体が浮き上がったりすると垂直抗力が不安定になるため、摩擦力が低下してスリップしやすくなると考えられると言います。つまり車体の振動を抑えることはスリップ低減効果など、乗り心地以外の面でもさまざまな効果が期待できるのです。
このように電気電子工学を中心に、機械工学や材料工学、情報工学など、さまざまな分野を行き来しながら研究を進める川福研究室の研究は、ものづくりのおもしろさを存分に体験できる機会にあふれています。自分で考え、自分なりの工夫を繰り返しながら、自ら制作したラジコンカーが思い通りに動いたときの達成感は格別なはずです。

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より安全で快適な交通環境を計画し、都市空間の再生(リ・デザイン)を検討する

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嶋田研究室

担当教員 嶋田 喜昭
学部/学科/コース 建築学部 /建築学科 /都市空間インフラ専攻
所在地 <本学キャンパス> 愛知県名古屋市南区滝春町10-3

このゼミ・研究室の研究テーマ

地域の再生
  • 地域の活性化
  • まちおこし
  • 防災対策
健康な生活の実現
  • 高齢化
  • 防災・防犯
技術の革新
  • AI(人工知能)
  • ビッグデータ
関連キーワード
  • 都市計画
  • 交通計画
  • まちの再生
  • 交通インフラ
  • VRシミュレーション(デジタルツイン)

都市の発展は交通整備で決まる!? 都市空間のデザインには欠かせない、交通計画

「社会基盤」を意味するインフラストラクチャー(インフラ)。道路・鉄道や、上下水道・電気等のライフライン、公園など、私たちの生活に欠かせない基盤となる施設やサービスのことを指します。なかでも都市の成長や発展に大きく影響するのが、道路などの交通インフラです。都市のあり方は、時代やそこで暮らす人々の生活様式などとともにつねに変化していきますが、「現在日本の都市は交通インフラを再整備し、大きな転換を考えるべき時期にある」と、大同大学建築学部建築学科都市空間インフラ専攻の嶋田 喜昭先生は言います。
「特定小型原付として電動キックボードが公道を走れるようになったり、自転車のシェアリングサービスが登場していることなどに加え、自動運転技術の研究や実証実験も進んでおり、近年人々の交通事情に大きな変化が起こっていると感じています。こうした背景に合わせた交通計画を検討し、安全で安心な道路を再整備していくことが、都市の公共空間の快適性向上につながり、ひいては地域再生などにもつながっていきます」
都市計画や交通計画を専門とする嶋田先生のもと、嶋田研究室ではさまざまな観点からまちの交通インフラについて検討し、将来の道路空間整備のあり方などを提言しています。

VRシミュレーションや行動科学、社会心理学などを用いて最適解を探す

嶋田研究室で取り組んでいる研究テーマのひとつが「自転車などの利用環境整備および利用誘導手法」。日本では現在、自転車は車道通行が原則ですが、自転車レーンや自転車道などの専用の通行空間が整備されていても歩道を通行する自転車が多くなっています。そこで研究室では、VRシミュレーションを用いてバーチャル空間上に道幅などの条件を変えた道路空間を実装し、自転車に乗っている人がどこを走りたいかなどのアンケートを実施。安全で快適な道路環境を検討しています。
「道幅はもちろん、段差や路面状況、歩車道との境界に柵やポールがどのように立っているかなどによって自転車に乗っている人がどこを走りたいと思うのかは変わってきます。安全な環境を整備することはもちろんですが、利用者の心理なども考えながら、交通計画を検討することで、机上の空論では終わらない、真に人々が快適に利用できる公共空間を提案していきたいと考えています」
このように嶋田研究室では、最先端の情報技術に行動科学や社会心理学なども取り入れながら研究を進めており、学生たちは研究を通して情報ツールを使いこなす力をはじめ、社会を見通す力や想像する力など、課題解決に役立つ力を多方面から鍛えていくことができます。

「たくさんの人々に役立つ」という、やりがいの大きい分野

「交通インフラは、その都市に暮らす人々はもちろん、都市を訪れる多くの人々が利用するもの。また、交通安全や防災の観点からみると、ときに人命にも関わる非常に重要な、まさに社会基盤です。たくさんの人々の生活に貢献できる、とてもやりがいの大きい分野です」
公共土木工事は、基本的には国や県、市町などの自治体が計画して実施するもの。そのため民間の建築物と比べ、設計者情報をはじめ、個人の功績や名前などが世に出る機会はあまり多くはなく、公共土木やインフラ分野は一見地味に思われがちだと、嶋田先生は言います。
しかし、都市や交通の政策に携わる公務員の方々や、建設コンサルタントとして計画・設計を行う方々、そして実際に工事(施工)等を行うゼネコンの方々など、たくさんの人々が縁の下の力持ちとして、まちのインフラを支えています。都市計画や交通計画は、このようにたくさんの人々が携わるまちのインフラ整備の指針となります。みんなが快適で安全に暮らせるまちをつくるにはどうすればいいか、複雑な現代社会においてその答えを導き出すことは決して容易ではありません。だからこそ、嶋田先生をはじめ、さまざまな人がいろいろなアプローチから都市計画、交通計画の検討に取り組んでいるのです。

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