海上保安大学校 文部科学省以外の省庁所管の学校
海を舞台に夢は広がる。様々なフィールドで活躍する幹部海上保安官を養成
海上保安官には、巡視船艇での勤務だけでなく、本庁や管区本部などでの陸上における勤務や海外での勤務など、さまざまな活躍の場があります。このような舞台で活躍する海上保安官には、幅広い知識や技能だけでなく、特殊な業務を行う為の専門的な能力も求められるため、海上保安官を養成するための教育機関である海上保安大学校や海上保安学校での学びが必要です。
海上保安大学校は文部科学省以外の省庁所管の学校であり、入学と同時に国家公務員としての身分を与えられます。在学中は広島県呉市のキャンパスで幹部海上保安官として必要な高度な学術・技能を修得します。在学中は授業料等不要、給与も支給され、卒業時には日本で唯一(※)の学士「海上保安」の学位が授与されます。
※各省庁大学校の認定課程修了者への学位授与制度 | 学位の授与 | 独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構 (niad.ac.jp)
教育期間は本科4年、専攻科6カ月、研修科3カ月の合計4年9カ月間です。
幹部海上保安官として、複雑化・国際化している海上保安業務に対応するために必要な高度な専門能力を身につけるとともに、航海・機関・情報通信の各専攻に分かれ、海技免状を取得するために必要な海事系の専門的な知識を習得します。
4年9ヵ月の教育期間が終わると、まずは初級幹部職員として巡視船で勤務し、海難救助、海上犯罪の取締り等の業務に従事します。 その後、陸上勤務、海上勤務を交互に経験をしながらキャリアアップしていきます。希望と適性により、国内勤務だけでなく海外勤務もあります。



トピックス
2025.03.01
国家公務員採用試験として8月下旬に申込受付、10月下旬に第一次試験
海上保安大学校学生採用試験は国家公務員採用試験として実施されており、スケジュール及び試験種目は次のとおりとなっております。
※2025年度採用試験より、身長および体重にかかる制限が廃止となりました。
〈スケジュール〉
申込受付 8/21(木)~9/8(月)
1次試験 10/25(土)及び10/26(日)
2次試験 12/12(金)
最終合格者発表 1/15(木)
〈試験種目〉
1次試験 基礎能力試験
学科試験(多肢選択式)数学・英語
学科試験(記述式) 数学・英語
作文試験
2次試験 人物試験
身体検査
身体測定
体力検査

2025.03.01
幹部海上保安官になるため4年間の充実したカリキュラム 卒業時には学士の学位、大学院入学資格を取得
海上保安大学校は文部科学省以外の省庁所管の学校であり、海上保安業務を遂行するために必要な高度な学術・技能を修得します。
4年間を通じて、国際法、国内法をはじめとした法学系の分野を学ぶとともに、2学年後期から航海、機関、情報通信の各専攻に分かれ、船舶の運航に必要な海事系の専門分野も学び、国家資格である海技免状を取得を目指します。

2025.03.01
全寮制を通し生涯に渡っての人脈を形成
在学中の4年間は寮生活となっており、衣食住の環境が整っています。1学年から4学年が同じ寮で生活を共にすることとなります。いわゆる集団生活となりますが、土日、祝日などの休みの日の前日は外泊もでき、自由に過ごすことができます。全寮制での生活を通して、幹部海上保安官としての素養を磨きながら、生涯に渡っての人脈が形成されます。

2025.03.01
卒業後は4年間の集大成として練習船いつくしまで諸外国をめぐる遠洋航海実習を実施
4年間の教育期間を経た後は専攻科へと進み、約3か月半、練習船いつくしまで諸外国をめぐる遠洋航海実習を行います。船舶の運航技術等に磨きをかけるとともに、寄港地の関係機関や市民との国際交流を通じて国際感覚を養うことができます。海上保安庁職員の中でも、海上保安大学校でしかできない貴重な経験となります。

募集内容・学費
海上保安大学校の募集内容や学費をチェックしておこう!
2025年4月実績
定員 | 60名 |
---|---|
対象 | 高校卒業後2年未満まで |
年限 | 4年 |
学費 |
0円 ※毎月約200,000円支給(別途ボーナス 年2回支給) |
主な就職先・卒業後の進路
先輩たちの就職先・学校の卒業後の進路をご紹介!
主な就職先
2024年3月卒業生就職実績
- 海上保安庁
- …など
卒業後の進路
4年9ヵ月の教育機関を終えると、初級幹部職員として巡視船等に乗り組み、海難救助、海上環境の保全、海上における犯罪の予防、海上交通の安全の確保等の海上保安業務に従事します。その後、本庁・管区本部等の陸上勤務となり、海上保安行政の企画・立案あるいは各省庁等との協議・調整等の職務に従事することになります。その後も基本的には海上勤務、陸上勤務を交互に経験しながら、海上保安官としてのキャリアを積み、管区海上保安本部、保安部及び大型巡視船などの長として、海上保安行政を担います。
また、希望と適性により、航空機のパイロット、特殊救難隊、潜水士、国際捜査官などの分野に進むほか、大使館・国際機関などに出向する機会もあり、海上保安業務の多方面で活躍することができます。
各種制度
海上保安大学校での学びを支援する各種制度のご紹介!
学生寮
効率的で恵まれた勉学環境を確保するとともに、国民の奉仕者及び組織のリーダーに必要な素養を習得させ、 人格教育の実践の場として全寮制を教育の根幹に据え実施しています。
学生は全員、学生寮(男女別)で生活を共にし、規律ある団体生活を送ります。
学生は、原則として各学年1名ずつの計4名で構成される部屋で日常生活を送ります。

乗船実習
各授業で学んだ知識・技能の実地体験、船舶の運航技術を習得するため練習船いつくしまで乗船実習を行います。1,3,4学年時は国内航海実習(日本一周など)を行うほか、卒業後は4年間で取得した知識、技能等の集大成となる約3カ月半におよぶ遠洋航海実習を専攻科で行い、運航技術等に磨きをかけます。遠洋航海では、世界の大洋をわたることで、船舶運航に関する技術の習得、精神力、実践力、統率力を身に着け、国際感覚を涵養し、諸外国海上保安機関との合同訓練や寄港地における様々な活動・交流を通して、幅広い視野を持った幹部海上保安官を養成しています。
<実習場所>
〇本科1学年・・・九州、四国および近海
〇本科3学年・・・瀬戸内海、本州、北海道、四国、九州、南西諸島沿岸や近海
〇本科4学年・・・瀬戸内海、本州、四国、九州沿岸や近海
〇専攻科・・・太平洋、インド洋をはじめとした遠洋

海上保安シミュレーションセンター
海上保安庁船艇職員の安全運航に対する意識及び技術の向上、並びに、業務対応能力の向上を図るために設置された施設です。海上保安庁船艇職員、海上保安大学校学生研修生に対し、シミュレーターによる訓練を実施しています。
巡視船艇の操舵室を再現した施設において、船舶交通量の多い海域を航行する訓練や海難対応などの業務対応を想定した訓練等を実施しています。

学生による国際交流
海上保安大学校において、重要な意味を持っているのが国際交流です。毎年、海外の海上保安機関の学生等を招き、海外交流活動を行っています。米国沿岸警備隊士官学校、カナダ沿岸警備隊士官学校、韓国海洋大学校の学生をはじめ、フィリピン、マレーシアなどから学生や若手士官が参加しています。海上保安大学校からは、学生の海外派遣プログラムの一環として、毎年米国沿岸警備隊士官学校、カナダ沿岸警備隊士官学校をはじめ、韓国海洋大学校など海外の海上保安機関等を訪問し、国際交流と国際感覚の涵養に努めており、これらの研修の成果は海外研修報告会を通じて学生全体間での共有が図られています。また、令和5年4月には海上保安大学校と米国沿岸警備隊士官学校が学術・教育研究の交流等を内容とする協力文書を締結し、研修科研修生数名程度を数か月間にわたって米国沿岸警備隊士官学校に派遣し、人材交流・短期留学を行う試みを始めることとなりました。

待遇
入学と同時に国家公務員(海上保安庁職員)に採用されます。
・月額約20万円の給与が支給される他、ボーナス(年2回)が支給されます。
・国家公務員共済組合員として医療費の一部給付や各種貸付制度の利用ができます。
・入学金、授業料、学生寮費等は不要です。(教科書代、食費などは自己負担)
・制服、寝具等は貸与されます。
学生寮(全寮制)には、医務室などの施設を完備しています。医務室には医師・看護師が配置され、十分な保健指導を行っています。その他に、寮内に売店もあります。

学びの分野/学校の特徴・特色
海上保安大学校で学べる学問
- 法律・政治
- 語学・外国語
- 国際・国際関係
- 工学・建築
- 情報学・通信
海上保安大学校で目指せる職種
- 機械・電気・化学
- 自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙
- 語学・国際
- 公務員・政治・法律
海上保安大学校の特徴
- ネット出願
- 社会人選抜
- 学生寮
海上保安大学校
所在地
〒737-8512
広島県呉市若葉町5-1
交通機関・最寄り駅
・呉線「吉浦」駅最寄の「吉浦駅前」バス停から広電バス吉浦天応線(路線番号34)「呉駅・市役所前方面」行きを利用、「海上保安大学校入口」バス停下車、正門まで600m
・呉線「呉」駅最寄の「呉駅前」17番バス乗り場から広電バス吉浦天応線(路線番号34)「天応福浦(てんのうふくうら)方面」行きを利用、「海上保安大学校入口」バス停下車、正門まで600m
- 学校No.2563
- 更新日: 2025.03.01