国立劇場伝統芸能伝承者養成所の学部・学科紹介

江戸時代、奇抜な服装や行動で人目を惹いた「傾き者」の風俗を取り入れ流行した「かぶき踊り」が始まりといわれている「歌舞伎（かぶき）」。日本固有の演劇であり、後に、能楽や人形浄瑠璃など、様々な芸能・文化と交流することで、新しい要素を次々と取り入れ、独特の様式を持つ総合的な演劇として発展しました。

日本が世界に誇る伝統芸能のひとつで、国の重要無形文化財に指定され、平成20年（2008）にはユネスコ無形文化遺産に登録されました。

歌舞伎は世襲制が残っている職業の１つですが、研修生として基礎を学ぶことで、一般にも舞台への門戸は開かれている世界です。

国立劇場伝統芸能伝承者養成所では、「将来舞台で活躍したい」という志をもつ歌舞伎俳優研修生を募集しています。

歌舞伎の実技をはじめ、立廻り、化粧、衣裳、日本舞踊、鳴物など、歌舞伎俳優に必要な様々な素養や技術を2年間でしっかり身につけ、
修了後は幹部俳優に入門し、歌舞伎俳優として舞台出演を目指します。

受講料・受験料は無料。教材などは貸与及び支給します。遠方に居住する研修生には宿舎を有料にて貸与（審査有）、又は住宅費補助金を給付します。
研修期間中、一般の奨学金に相当する「伝統芸能伝承奨励費」の貸与制度があります。２年間の研修修了後、歌舞伎俳優として引き続き一定期間従事した場合は、返還義務が免除となります。