城西大学 薬学部のゼミ・研究室

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地域医療に貢献する薬剤師の育成

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薬学部薬学科 薬局管理学研究室

担当教員 大嶋繁、井上直子、武藤香絵、堀井徳光
学部/学科/コース 薬学部 /薬学科
所在地 <坂戸キャンパス> 埼玉県坂戸市けやき台1-1

このゼミ・研究室の研究テーマ

健康な生活の実現
  • 高齢化
  • 長寿社会
関連キーワード
  • 地域医療
  • 在宅
  • 患者心理
  • ビッグデータ
  • 笑顔

患者さんと支える家族全てが「笑顔」で過ごせる在宅医療を目指します

医療の世界も働き方改革により変化しつつあります。医師および看護師が医療をメインで支えてきましたが、今後は、医師や看護師以外の職種も前線で医療を担っていくことになります。薬剤師は病気を治療するうえで欠かせない「薬」を扱う職種ですから、患者さんにより身近な存在でなければなりません。当研究室では地域医療において薬剤師が患者さんを支えるにはどうすればよいかを研究しています。まだ薬剤師の在宅業務が一般的でなかった10年以上前から、教員が医師、看護師、介護支援専門員などと連携し患者宅におもむき在宅医療の一端を担ってきました。また、研究室の学生と一緒に患者宅を訪問し、問題の解決に向けてディスカッションをしてきました。私達の夢は、患者さんの苦痛、家族の苦悩をできるだけ取り除くことにより、患者さん、そしてそれを支える家族全てが「笑顔」で過ごせる在宅医療の実現です。この医療を実現するには患者さんに対する「思いやり」がかかせません。研究室の信念は、「良い教育をするには学生さんを好きになること」、「良い医療をするには患者さんを好きになること」です。

研究と教育

研究室の教員が病院および薬局勤務経験者のため「患者」を意識した研究をしています。一例を挙げると「薬の飲み忘れ」の研究です。全ての患者さんが薬をきちんと飲めているわけではありません。どちらかというと飲み忘れる方がほとんどです。しかし、医師は、患者さんが薬を全て飲んでいることを前提に診察をします。そのギャップを埋めるのも薬剤師の仕事です。そこで飲み忘れる患者さんについて調査しました。結果は「飲み忘れる人はずっと忘れる」ということです。そして、飲み忘れを防ぐ最も効果的な方法は、「薬剤師の頻繁な声がけ」でした。常に目の前の患者さんが早く治ることを願い、飲み忘れがないか確認する。医療には人と人の関わりが重要であることを再認識しました。また、ビックデータの解析や患者さんの心理を研究している薬剤作用解析学研究室とコラボレーションしています。治療には「心」が大きく関係しています。これからも「心」が治療におよぼす影響などを共同研究していきます。教育の面では、研究室の学生に対して薬の作用機序に関するゼミをしています。薬剤師が他の職種と最も違うのは、薬がどのように効くのかをよく知っていることです。チーム医療では特に重要です。自分の存在価値をアピールできる薬剤師になることを期待しています。

患者さんとのエピソード

「薬局です。失礼します」と言って引き戸の玄関を開けると、患者さんと思われる無愛想な男性に「来たのか」と言った表情をされました(パーキンソン病を患っているので表情は乏しいのです)。そこに優しそうな奥さんが来て「どうぞ」と言ってくれました。ほっと胸をなでおろして家に入ります。患者さんの話で印象に残ったのは副作用の話です。薬の副作用で何か見えたりしませんかと質問したところ、「いろんなものがみえるよ。猫ちゃんがいっぱい見える。」と言われました。私が「そうなんですか」と少し気の毒そうな顔をしたところ、「でもね、猫ちゃんがいっぱいいるから寂しくないんだよ」と付け加えられました。驚きました。副作用を前向きにとらえる患者さんもいることを知りました。関節が硬くなっていないか確認するために手を握ったところ冷たい。そのため、それ以降、手をさすりながら話をするようにすると、「先生の手は温かいね」といって微笑んでくれます。病気のために表情は乏しいのですが精一杯微笑んでくれるのがわかります。状態のよい日が1週間続いたことを聞いたので、「このところ調子がよいみたいですね」と伝えると、小さな声で「薬のせいかな、あなたがよくしてくれるせいかな、どっちかな」とつぶやかれました。薬剤師をやっていて本当によかったと思えた瞬間でした。

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皮膚性状と表皮組織内代謝の関連解析

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皮膚生理学研究室

担当教員 髙木豊、鹿毛まどか
学部/学科/コース 薬学部 /薬科学科
所在地 <坂戸キャンパス> 埼玉県坂戸市けやき台1-1

このゼミ・研究室の研究テーマ

地域の再生
  • 地域の活性化
技術の革新
  • イノベーション
関連キーワード
  • 化粧品
  • スキンケア
  • 皮膚
  • セラミド
  • ヒアルロン酸

健康な皮膚を目指して表皮内代謝を解析しています。

皮膚は表層から、表皮、真皮、皮下組織からなっており、最表層の表皮では最下層で細胞が増殖し、順次表面に押し上げられ、角層となり、最終的に剥がれていきます。健康な皮膚にはこの表皮の増殖~剥離が正常であること、そして、表皮内の様々な代謝が正しく働くことが重要であり、我々の研究室では主にこの表皮の代謝に関して研究を進めています。多くの保湿系スキンケア剤に高分子ヒアルロン酸が配合されていますが、我々の研究室では皮膚に塗布した最小のヒアルロン酸(超低分子ヒアルロン酸)が一般的なヒアルロン酸より効果が高く、さらに様々な種類の影響を皮膚に与えていることを見出しており、新たなスキンケア素材としての検討を進めています。また、角層中に存在する脂質のセラミドは皮膚の潤いに重要で、現在多くの化粧品に配合されていますが、まだまだその調節メカニズム等、明らかになっていないことが多く、興味深い研究対象です。我々の研究室では角層中のセラミド量を高めるスキンケア素材の探索も行っております。
さらに、この様な表皮内の様々な代謝の解析に加え、より有効なスキンケア剤を産み出すべく、埼玉県内の企業と協働での研究も進めています。

セラミドとヒアルロン酸で皮膚の健康を守る!

健康な皮膚は、バリア機能により外からの刺激から体を守り、体の中から水分が逃げないようにすると共に、保湿機能により潤いが保たれています。皮膚の一番外側の角層は死んだ細胞からなっており、古くなると”垢”としてはがれていきますが、その細胞の隙間に有るセラミドと呼ばれる脂質は、バリアや潤いを保つのに大変重要な成分です。また、肌の中に沢山存在するヒアルロン酸は、1gで6リットルの水を保持する能力があり、皮膚の潤いに重要な成分です。私たちの研究室では、セラミドとヒアルロン酸に着目し、赤ちゃんからお年寄りまで、全ての人たちの健康で美しい皮膚を目指し、日々研究しています。

自分の肌悩みを研究したい

皮膚生理学研究室、名前を聞くと女性比率が多そうとよく言われますが、実は半々くらい。肌の悩みに性別は関係なく、乾燥肌やニキビ、アトピー性皮膚炎など、自分の肌悩みを研究したい!という学生が多く在籍している研究室です。研究室の教員は二人とも企業で化粧品・スキンケア剤開発に携わった経験を持っており、市場で売られている化粧品やスキンケア方法などについてもみんなで話しています。

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スポーツ選手の目標達成に向けて並走できる管理栄養士の育成

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病態解析学研究室

担当教員 伊東順太
学部/学科/コース 薬学部 /医療栄養学科
所在地 <坂戸キャンパス> 埼玉県坂戸市けやき台1-1

このゼミ・研究室の研究テーマ

質の高い人生の実現
  • スポーツ
関連キーワード
  • スポーツ栄養学
  • 病態生理学
  • 管理栄養士

「基礎研究」と「栄養サポート」の二刀流を目指す!

医療栄養学科では、からだと病気の仕組みを理解した食事療法や栄養療法、おいしい食事の調理や食品の開発・研究など食品の機能性、そして医薬品について詳しく学び、医療に限らず幅広いライフステージに対応することができる管理栄養士を目指すことができます。
近年、管理栄養士によるスポーツ選手の栄養サポートが注目されています。スポーツ選手の栄養サポートにかかわる管理栄養士には、食事状況を把握する能力、身体計測・血液検査・生理学的検査の結果を読み取る能力に加え、選手個々に合わせた栄養管理、栄養指導の実践力や選手が気兼ねなく話せる環境・関係を築く能力が求められます。とりわけトップアスリートでは、教科書通りでは不十分なこともあり、より対象選手に合わせたパーソナルな栄養マネジメントを実践するための研究が必要です。
そこで、病態解析学研究室では、スポーツ栄養学・スポーツ医科学の観点から「高強度運動によって消化管に生じる病態のメカニズムの解明を目指す基礎研究」と「競技パフォーマンスの向上を目指すスポーツ選手に対する栄養サポート」の二刀流で取り組んでいます。

【研究】スポーツ選手の腸を高強度運動から守る!

スポーツ選手は目標に向けて日々、良好なコンディションで強度の高い運動を長時間実践し、トレーニングしなければなりません。その一方で、高強度運動を過度に実施することによって、かえって健康を害してしまうことがあります。そのひとつとして、運動誘発性胃腸症候群(EIGS)という病態が報告されています。
EIGSは、運動による消化管の損傷や腸の透過性が亢進する病態です。その症状は、腹部膨満感、下痢、排便、腹痛、吐き気、出血性の下痢などが挙げられ、持久系競技選手のパフォーマンス低下の一因であると報告されています。近年のEIGSの有病率は、長距離ランナーにおいて30~90%であると報告されていることから予防策を講じることが急がれる課題です。
そこで、当研究室では、EIGSのメカニズム解明と予防法の確立を目指し、市民ランナーから陸上長距離のトップランナーまで、持久系競技選手の腸の健康を守るため、日々追究しています。

【取組】陸上競技部選手への栄養サポートを実践!

病態解析学研究室には、スポーツ現場における管理栄養士の活動に興味があり、競技スポーツ選手を対象に食事調査や栄養教育を実践してみたい!という学生が配属を希望し、所属してくれています。配属学生の思いに応えるべく当研究室では、本学陸上競技部の選手への栄養サポート活動を、大学院生をはじめ研究室配属生全員で実践しております。
本学陸上競技部は関東学生陸上競技連盟に所属し、選手は日本陸上競技選手権や日本インカレ等の全国レベルの大会を目指して練習に励んでいます。世界陸上においても2015、17、19、23年で日本代表選手を輩出するなど、日本を代表するレベルの選手が在籍しています。競技スポーツにおける栄養面のサポートは、選手のコンディションを左右します。この栄養サポートを通じて、スポーツ栄養に関する基本理論と食事管理の方法を運動時の生理機能の変化と併せて理解することで、座学と実践を融合した実学的な学びを体得します。そして、卒業後はスポーツ選手に限らず、対象者の目標達成に向けて並走できる管理栄養士を目指してもらいたいと願っております。

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