単位互換制度の種類
オープンキャンパスをより有意義にするための秘訣は適切な事前準備!持ち物や1日のスケジュール例をご紹介。
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単位互換制度、複数・共同学位制度
大学で学ぶうちに、「専攻する分野の学びをさらに深めたい」「他の分野の勉強もしてみたい」「海外の大学でグローバルな視野を手に入れたい」などと、高い意欲を抱く人も多いでしょう。そうした声に応え、学生の興味や関心に応じて学びの可能性を広げる単位互換制度や複数・共同学位制度が設置されている大学も多くなっています。自分が在籍する大学・学部以外の科目を履修することで、新たな世界が広がるかもしれません!
60単位を上限に、他大学で修得した単位が認定される
単位互換制度は、在籍する大学以外の大学・短期大学で開講されている科目を履修でき、さらに修得した単位が在籍大学の履修単位として認定される制度です。在籍大学・学部学科によって履修できる科目や単位数などは異なりますが、この制度で修得できる単位の上限は大学設置基準第28条により60単位と決められています。自分の興味・関心に応じて専門分野をさらに追究したり、それ以外の幅広い学問に触れたり、他大学の学生と交流したりと、より多くの経験を積むことが可能になります。
単位互換制度の種類
個別の大学同士が協定を結ぶ
A大学とB大学の2つの大学が「単位互換協定」を結んでいる場合、各大学の学生は両大学が提供する科目を履修することができます。単位互換の対象となる科目、互換単位数などは大学・学部学科によりさまざまです。授業はそれぞれのキャンパスで受講する場合が多いので、制度を利用する際は問題なく通学できるかどうか調べておくことが大事。また、在籍大学の授業との兼ね合いや優先度もあらかじめ考えておきましょう。
複数の大学からなる「大学コンソーシアム」
大学コンソーシアムとは、複数の大学間で単位互換制度が結ばれた組織のことを言います。同じ都道府県や近隣の地域にある大学が加盟していることが多く、各大学の特色ある学びを他大学の学生にも提供しています。どの科目の単位も修得後は在籍大学の単位として認められ、例えばA大学文学部の学生がC大学の生物学の授業やD大学の芸術系の授業を履修し、単位修得することが可能。個別の大学間で実施されている単位互換制度よりもさらに学問の幅が広く、自分の興味や可能性を広げられます。提供科目は公共の施設で開講されたり、各キャンパスで開講されたりとさまざま。最近では、e‐ラーニングを通して受講できる科目を用意している大学コンソーシアムも増えています。
国内外の大学で、複数あるいは共通の学位を取得できる
グローバル化が進む中、学生が国境を越えて学び、国内外の大学が連携して質の高い教育を提供する時代になってきました。そうした流れを受けて、主に海外の大学との交流を促進するために設けられたのが「複数学位(ダブル・ディグリー)制度」と「共同学位(ジョイント・ディグリー)制度」です。これらの制度により、提携先大学の学位と在籍大学の学位の両方、または共通の学位を取得することが可能になりました。大学の国際連携が進み、こうした制度は今後さらに充実・発展するものと考えられます。
複数学位(ダブル・ディグリー)制度
在籍大学が海外の大学と単位互換協定を結び、学生は提携先の大学へ一定期間留学します。それぞれの大学で修得した単位を両大学が認定することで、修了時に両大学の学位取得が可能になる制度です。海外の大学の学位は、海外の大学院への進学や国際機関への就職など、将来を考える際にも重要な材料となるでしょう。
共同学位(ジョイント・ディグリー)制度
日本の大学と海外の大学が提携して共通の教育プログラムを作成し、修了した学生に共同で学位を授与する制度です。一つの大学だけでは提供できない、専門性が高く充実した学びを提供することが可能になりますが、日本で導入されて間もないことや海外と国内の教育制度の違いから、まだ環境の整備は十分とはいえません。グローバル化が進む中、今後この制度は広がっていくと考えられますが、制度を利用したいと考える人はあらかじめ入念なリサーチが必要です。
※大学によって名称や内容が異なる場合があるため、必ず個別に確認してください。