高校生のための進学ガイド

高校生のための進学ガイド

進学の、その先へ。
なりたい「わたし」を一緒に見つける
進路情報ポータルサイト

大学のことをもっと知る
単位と科目

単位、シラバス、セメスター制
大学にまつわる「本当?」にお答えします

大学では聞き慣れない言葉や学びのシステムがたくさんあります。ここではそれらの言葉の意味や大学特有の授業スタイルを解説しています。

何事も自分で決める!大学の授業とは

一人ひとりが受ける授業を自由に決める大学
「興味・関心があること」を深く学べます

大学とは誰かに強制されるのではなく、自分が学びたいことや興味・関心があることを深く追求していく場所です。そのため、授業は高校までのものとは全く異なっています。必ず履修しなければならないものもありますが、基本的に科目は学生それぞれが自由に選択します。ただ、理系学部の場合は必修科目の授業や実験などで忙しく、専門分野とは関係の薄い授業を選択することはなかなか難しいようです。いずれにしても、自分が目指す道や学びたい世界に関わりのあることを中心に、興味・関心のある科目を履修しましょう。

講義と演習

大学の授業は主に2つの形式があります。一つは教員からの説明を中心に行われるもので、講義と呼ばれます。数十人規模で行われることが多く、高校の授業に近いイメージです。講義には大教室で数百人を対象に行うものがあります。もう一つは演習(ゼミ)というもので、数名から20名程度で教員と学生があるテーマについてディスカッションをしながら深く掘り下げて学びます。

  • クラスが無いだけじゃない! 多種多様な授業形態

    大学では講義形式以外に、ゼミや体験型の授業を行うこともあります。さらにインターネットが普及した今、自宅などであらかじめ講義を受けてから、学内ではさらに発展させた内容で学ぶ授業形態もあります。

  • ゼミ

    ゼミナールの略で演習のこと。基本的に少人数で行われ、教員や学生同士で研究の報告やディスカッションをしながらテーマとなる学びを追求していきます。かつては専門ゼミとして3・4年次で行われるのが一般的でしたが、最近では1年次や2年次からも実施されるようになっています。

  • アクティブラーニング

    発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習、グループディスカッション、ディベート、グループ・ワークなどを取り入れ、学生が自主的・能動的に学ぶ授業のこと。実践的な学びで主体的に考える力を持った人材を育成するため、近年多くの大学で実践されています。

  • フィールドワーク

    教室から外に出て、研究や調査を行う実地授業をフィールドワークと呼びます。企業や地域を訪ね、関係者から話を聴いて、課題の発見や解決を試みます。結果をレポートにまとめて、現地や学内で発表することもあります。

科目選択と単位とは

科目を履修して定められた基準をクリアすれば、単位がもらえます。ちゃんと授業に出席し、一生懸命勉強していれば、評価はともかく単位を落としてしまうことはそうはありません。また、卒業にはそれぞれの大学が定める単位数の修得が条件になります。卒業までに必要な単位数を修得できるように、1年次から計画的に取り組みましょう。

  • 履修登録

    何曜日の何時間目にどの授業を受けるか、時間割を自分で組んで大学に申請することを履修登録といいます。1年間に行われる授業科目をすべて掲載した冊子(シラバス)を受け取り、学部や学科ごとに開かれるオリエンテーションを参考にしながら学びたい授業を選び、履修登録を行います。

  • シラバス

    年間授業計画書や講義要綱のこと。授業内容、担当教員、開講日時、使用教材、成績評価法などを詳しく掲載しており、履修する科目を選ぶ時の参考になります。教員はこの指針に従って授業を行い、学生は事前準備に役立てることができます。

  • セメスター制

    1年間の課程を二つの学期(前期・後期)に分けて行う制度。半年で科目修得が完結し、単位を取得することができます。海外では、1年が秋からスタートする大学が多いですが、セメスター制なら前期終了後に秋からスタートする海外に留学し、また1年後に日本に戻って後期から科目を履修することも可能になります。

  • 必修科目

    必ず単位を修得しなければならない科目のこと。学部・学科・コースによって必修科目は異なります。必修科目の単位を取れない場合、他の科目で必要な単位数を満たしていても卒業ができません。

  • 選択必修科目

    指定されているいくつかの科目の中から、学部・学科の規定に従って必ず選択して履修し、単位を修得しなければならない科目のこと。複数ある場合が多く、定められた以上の単位数が必要です。

  • 自由選択科目

    自分の興味や関心、進路目標に沿って、自由に選択して学ぶことができる科目のこと。学部・学科ごとに選択科目として認められている科目があり、自由に選択・履修して単位を修得することができます。

  • キャリア教育科目

    大学が行う「キャリア教育科目」は単なる就職支援ではなく、卒業後、どのような仕事に就き、どのように生きていくのか、人生設計をサポートするもの。豊かな人生を歩むために必要な能力を養成します。

  • インターンシップ

    在学中に企業や官庁、NGOなど、自分の専攻や将来のキャリアに関連した現場で行う就業体験のことです。就職したい業界や仕事を経験し、仕事への理解・関心を深めることができます。カリキュラムに取り入れて、単位として認定する大学もあります。

  • ※必要単位数に要注意!卒業に必要な単位が足りていないと……

    大学では、必修科目が取れていなかったり、必要単位数に満たなかったりすると卒業できません。企業から内定をもらっていたにもかかわらず、卒業まで少し単位が足りずに留年が決まり、内定取り消しになることもあります。そんなことがないように計画的に単位を修得しましょう。また、大学生活の途中で必修科目を落とすと留年になり、翌年再び同じ学年をやり直すことになる場合もあります。

大学の単位と科目に関するQ&A
  • 大学にはクラスが無いって本当?

    大学では自分が学びたい科目を自由に選んで受講します。そのため、高校までのようなクラスがなく、担任もいません。一人ひとりの時間割が異なるため、みんなで同じ授業を受けるためのクラスは存在する必要がないのです。ただ、多くの大学では1年次・2年次に外国語の授業が必修で行われており、それらの授業を受ける時だけクラス制をとる場合があります。また、高校までのようには出欠をとらないこともあります。それは、基本的に大学の授業は強制されるものではなく主体的に学ぶことが前提だからです。

  • 大学の授業は教科書が無いって本当?

    高校までのように教科書が必ずあるわけではありません。担当教員が作成した資料などを使って授業を行うこともあります。しかし大抵の場合、何冊かは必要です。注意したいのは、その金額。特に理系の参考書などは、専門的な内容のため高額な場合もあります。「講義の内容にはとても興味があるのに、指定の教科書が高額で手が出ない……」という場合はどうすればいいのでしょうか。もちろん、すぐに諦める必要はありません。また、どうしても新品の購入が難しい時は、大学近くの古本屋やインターネットで中古品を購入したり、サークルや部活の先輩から譲り受けたりすることも可能です。

  • 授業で就職支援をしてくれるって本当?

    通常の授業以外に、大学では就職に生かせる資格取得を目指す講座があります。また、インターンシップのあっせんや就職支援プログラムなどもあり、就職に必要な力を身につけることができます。また、キャリアセンターや就職課では、就職支援専門のスタッフによる情報提供や、相談、カウンセリング、面接実習などを受けることができます。