高校生のための進学ガイド

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大学のグローバル教育

世界で活躍する人材の育成を目指して
大学のグローバル化が加速!

社会のグローバル化が進む中、大学のグローバル化も加速の一途をたどっています。人や物、情報がボーダレスに行き交う世の中になり、世界を舞台に活躍できるグローバルリーダーがますます求められるようになりました。そうしたニーズに応え、各大学はそれぞれに工夫を凝らしてグローバル化への取り組みを推進。国も大学の国際競争力を高めようと、大学のグローバル化を積極的に支援しています。

大学におけるグローバル化

グローバル社会で活躍する人材の育成
それが大学の大きな使命

海外に現地法人を持つ企業は年々増加。グローバルに事業を展開する企業や組織にとって、海外でも通用する人材の確保は大きな課題の一つです。新卒採用でも、英語などの外国語能力や国際感覚、高いコミュニケーション能力を持った学生を積極的に採用するようになってきました。大学側も世界で活躍できるグローバル人材の育成を目指して、さまざまな方向からグローバル教育を進めています。

日本国内のグローバル教育で身につく力
  • 日常生活で外国人とコミュニケーションをとる力

    大学では外国人留学生を積極的に受け入れ、日本人学生と外国人留学生が一緒に学ぶ環境を整備。今後もますます留学生とともに学ぶ機会が増えていくでしょう。また、外国人教員や、外国の大学で学位を取得した教員が増えることも必至。日本の大学にいながら、異なる文化や価値観に触れ、外国人とコミュニケーションをとる力を自然に磨くことができるのです。

  • 外国語で学ぶ力

    自分の研究を世界に発信したり、海外の最先端の研究を理解したりするためにも、専門分野を外国語で学ぶ力は必要です。外国語を使って世界の大学と共同研究をする機会なども、今後ますます増えるでしょう。日本の大学でも、英語による授業を増やしたり、英語による授業のみで学位が取れるコースを設置したりするところが増えてきました。また、日本語禁止の語学サロンや、日本人学生と外国人留学生が共同生活する国際学生寮を設置するなど、留学の模擬体験ができる環境を整えている大学もあります。

  • 留学先への準備をする力

    留学では、日常生活で使う語学力だけでなく、留学先の大学で専攻分野を学ぶための能力も必要です。留学に力を入れている大学では、留学先で必要になるさまざまな力を育成するプログラムなどを設置するところも増えています。例えば、外国語によるディスカッションや発表を体験したり、外国語でレポートや論文を作成したりすることで、実際に留学した場合に必要になる力を育てることができます。

大学のグローバル化のキーワード「グローバル人材」

各大学はグローバル化に力を入れ
さまざまな教育制度・プログラムを用意

グローバル化を進める多くの大学では、語学教育に力を入れ、留学制度も充実させています。また、日本の大学にいながらにして国際感覚を養うこともできるよう、外国人留学生の受け入れ促進や外国人教員の増員なども行っています。他にも、英語による授業の設置、海外大学との連携など、さまざまな取り組みが行われています。

  • 留学(日本人学生の派遣)/外国人留学生受け入れの促進

    多くの大学では、世界の大学と協定を結んで留学生の派遣・受け入れを実施。また、留学・海外研修に関する窓口を設置して、学生の留学や外国人留学生のサポートをしています。しかし、2020年度はコロナの影響により、2019年度と比較すると、10.4%減少する(279,597人)など変動が起きました。

  • 英語による授業の増加

    教養科目や専門科目の授業を英語で行う大学や学部が増えています。英語で学び、英語で討論やプレゼンテーションをする力は、将来大きな強みになるでしょう。国内外で外国人と共同作業をしたり、意見を交わしたりするために必要なコミュニケーション能力も養われます。

  • 留学を必修とする学部の増加

    近年、一定期間の留学を必修としている大学や学部が増加。留学するまでに徹底的に語学力を高めたり、日本の文化を紹介したりできるようカリキュラムを工夫しています。留学することで、語学力の向上だけでなく、異文化を理解して外国人と交流する力や、自分で判断して積極的に行動する力が大きく成長します。

  • TOEIC®・TOEFL®・IELTS(TM)などの語学系資格取得支援

    海外の大学へ留学する場合、語学能力試験のスコアが出願要件に課されていることが多くあります。また、グローバル企業への就職活動でも、語学能力の資格は重要なポイント。大学では各種の語学系資格の取得を積極的に勧め、費用の助成制度などを設けている場合もあります。

  • 海外インターンシップ / 国際ボランティアの実施

    海外企業でのインターンシップや国際ボランティアに力を入れている大学もあります。現地の人々とともに物事をやり遂げるためには、文化の違いを理解し協力することが必要。大学の授業では得られない出会いや発見もあり、将来グローバル社会で活躍するための貴重な経験になるでしょう。

  • 秋入学の検討

    日本では4月入学が一般的ですが、欧米など多くの国の大学では9~10月入学が普通。日本から海外へ留学する場合も、海外から留学生を受け入れる場合も、この時期のずれが障害になりがちです。グローバル化をより進めるため、秋入学の実施を検討している大学もあります。

スーパーグローバル大学とは

文部科学省はグローバル化を牽引する37大学を
「スーパーグローバル大学」に採択

日本の大学の国際競争力を高め、世界で活躍できるグローバル人材を育成するため、文部科学省は2014年、「スーパーグローバル大学創成支援プログラム」をスタートさせました。採択されたのは国公立23大学と私立14大学で、10年にわたって重点的に国の支援を受けることになりました。選定にあたって、各大学はそれぞれのグローバル化構想を策定。外国人教員や外国人留学生、海外留学経験者の割合などについても、10年後までの具体的な数値目標を示しています。

  • タイプA : トップ型

    世界大学ランキングトップ100を目指す力のある、世界トップレベルの教育研究を行う大学が対象。13大学が採択されています。

  • タイプB : グローバル化牽引型

    これまでの実績をもとに、さらに新たな取り組みに挑戦し、日本の社会のグローバル化を牽引する大学が対象。24大学が採択されています。

  • “グローカル”を目指す大学もある?

    “グローカル”とは、「グローバル」と「ローカル」を組み合わせた造語。グローバルな視点と能力を持ち地域で活躍できる“グローカル”な人材が、地方自治体や企業、病院、学校などで求められ始めています。海外留学の経験などを通して培った語学力やコミュニケーション能力を地域の問題解決に活かすことのできる人材、あるいは地域から世界に発信できる人材は、これからますます引く手あまたに。大学と企業・地方自治体が連携して、“グローカル”人材の育成に取り組む例なども登場しています。