初年次教育の具体的内容
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初年次教育
大学での学びや学生生活は高校までとは全く異なります。講義やゼミの内容、課題・研究の進め方、成績評価の方法……。こうした違いによる新入生の精神的負担を少しでも軽くし、早い時期から力を発揮できるよう、1年生を対象に「初年次教育」を実施している大学が多くなっています。これは、大学での学習や生活をスムーズに始める手助けとなってくれるもので、大学によって多彩なプログラムがあります。ここではそんな初年次教育の基礎知識を紹介します!
高校と大学のさまざまな違いにスムーズに対応するための教育、
それが初年次教育
初年次教育とは、大学1年生を対象に行われるもので、大学で必要になる基礎的知識やスキルを身につけることが目的です。レポートの書き方、パソコンの使い方などの基本的な学習方法から、専門教育の基礎的な内容を学ぶものまでバラエティは豊か。早い段階から基本的な学問スキルを身につけることで、学習意欲や目的意識が高められます。さらに、大学や学部学科によっては高校の学習の補習や友達づくりの支援、生活面でのサポートなども行っている場合があります。
初年次教育の具体的内容
大学で学ぶために必要なスタディスキルの習得
(ノートのとり方、レポートの書き方、プレゼンテーションの仕方、
図書館の使い方)
大学では高校以上に、自ら問題を発見し、考える力やコミュニケーション能力などが求められます。成績評価の方法も筆記試験だけでなく、レポートの提出や発表をもとにすることが非常に多くなっています。こうした大学での学びに早く慣れることができるよう、レポートの書き方や効果的なノートのとり方のほか、実践を交えながらプレゼンテーションやディスカッションのスキルを学んだり、図書館見学を通して利用・文献探索方法を学んだりします。
大学での学びの動機付け、時間管理や学習習慣の確立
大学では学生一人ひとりの自由度が高く、主体的に学ぶ姿勢が重要になってきます。学生の学びに対するモチベーションを高めるために、4年間の計画や将来のプランを考える講義、グループワークなどを行う実践的な講義などを設けている大学もあります。また、自己管理・時間管理能力や健全な生活リズムを身につけられるよう、時間管理や学習習慣の指導を行うケースもあります。
専門教育への導入
(専門分野への入門となる基礎的知識・スキルの学習)
大学によっては、初年次生を対象に学部学科での専門的な研究内容の入門となる講義が設けられています。また、「初年次ゼミ」「基礎ゼミ」などと呼ばれるゼミが1年生からスタートする場合もあり、専門分野の基礎的知識や研究の進め方、発表の仕方などを総合的に学ぶことができます。
情報リテラシーの習得
(基礎的な情報処理技術、ITスキル、ネット利用の方法)
パソコンを利用した実習授業や課題提出が必要になる大学や学部もあるので、進学後は共有のパソコンを使う機会が多くなることでしょう。パスワードの管理方法や使い方のルールなど、知っておかなくてはならないことがたくさんあります。また、ワードやエクセルといったソフトの基礎的なスキル、情報収集の際のリテラシーに関しても学びます。
自校教育
(建学の精神、創立者などについて学ぶ)
創立者や大学の歴史、建学の精神について学ぶ科目を設置している場合もあります。自分の大学について深く知ることで誇りや愛校心が生まれ、学生生活へのモチベーションを高めることができます。
多くの大学が初年次教育を導入し、学生を手厚くサポート
これまで見てきたように、初年次教育のメリットは大きく、導入する大学が少しずつ増えています。2016年度には初年次教育を実施している大学は国公立・私立大学合わせて715校でしたが、2020年度には727校になっており、特に私立大学での導入が進んでいます。