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近年の入試傾向

近年の入試傾向

「大学入学共通テスト」の導入などにより、2020年度から大学入試の仕組みがリニューアルされました。それに合わせて各大学の個別入試も変化してきています。これから入試に臨む受験生が、何を知り、どう対策を立てたらよいか、考えてみましょう。

実力を最も発揮できる試験を選ぼう

  • 大学全入時代の特徴

    少子化にともない、大学入試を受験する18歳の人口が1992(平成4)年をピークに著しく減少しています。大学進学者が増える一方、18歳人口が低下することによって、えり好みしなければ全員が大学に入学できるという現象が起こるようになりました。このことは一般的には「大学全入時代」と呼ばれています。
    私立大学の定員割れは、2000年代に入ってから著しく増加しています。入学定員の充足率が100%未満の私立大学は、2025年度において316校、全体の53.2%にのぼりました(※)。つまり約5割以上の私立大学において、入学者が定員に満たない現象が起こっています。そうした状況を踏まえ、各大学は入学生の確保に向けて、多様な個性や資質をそなえた学生を選抜する入試(下記「人物重視の入学試験」参照)を行うようになりました。  
    ※参考:日本私立学校振興・共済事業団「令和7(2025)年度私立大学・短期大学等入学志願動向」

    • POINT

      • 私立大学の定員割れが進む中、大学の入試難易度は二極化が進んでいるといわれています。

      • 学部学科単位で見ると、就職支援に力を入れるなど特色ある教育を打ち出し、有名ではなくても受験者を着実に増やしている大学・学部があります。

    • 人物重視の入学試験の特徴

      大学全入時代の流れを受けて、多くの大学では、一定の学力水準に達している受験生だけではなく、入学意志の強い学生や特定の分野に優れた学生など、入学志望者の個性や資質をはかることを目的とした入試を行い、学生を幅広く受け入れるようになってきました。そのような人物重視の入学試験は、例えば大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)にふさわしい受験生を、書類選考や面接などさまざまな角度から評価する総合型選抜、高校の推薦を受けて基礎学力や個人の資質、学びへの姿勢などを評価する学校推薦型選抜などが挙げられます。いずれの選抜も①小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、科目試験、資格・検定試験、あるいは②大学入学共通テストのいずれかで評価されることになります。
      実際の試験科目や評価基準は大学によって大きく異なります。受験生は自らの個性や資質を見極め、志望校の専門教育や研究体制、入試内容をしっかり理解し、受験対策に臨む必要があります。

    • 大学入学共通テストの特徴

      センター試験に代わって導入されたのが、「大学入学共通テスト」です。初回は2020年度(2021年1月実施)であり、英語における民間試験の活用や、国語・数学における記述式問題の導入が大きな変更点として注目されていましたが、2019年にこれらはいずれも延期されることが決定されました。
      しかし、「知識・技能」だけでなく、「思考力・判断力・表現力」を問うという方向性は現在も維持されています。文章や図表、資料などから必要な情報を読み取り、課題を解決する力が重視されているため、マーク式中心であっても、従来のセンター試験と同様の対策だけでは不十分です。
      また、大学入学共通テストは2025年1月実施分から制度改編が行われ、「情報Ⅰ」が新たに出題科目として加わるとともに、教科・科目の構成も再編されています。

    自分の興味関心に基づいて大学・学部を選び、対策を立てよう

    • 入試の仕組みを知ることが合格を勝ち取る上でのポイントとなる

      このように、大学入試は、大きな変革期を迎えています。「大学入学共通テスト」や「総合型選抜」「学校推薦型選抜」などの仕組みを知り、「隔年現象」(下部Q&A参照)などを踏まえて志願することが、合格を勝ち取る上でのポイントとなることでしょう。とはいえ、何より大切なのは、自分の興味関心に基づいて行きたい大学・学部を選び、その上で必要な対策を立てることです。自分の学力だけを基準に「行けそうな大学・学部」を選ぶと、いずれ後悔する可能性があります。

    データで見る入試傾向

    • 入学定員と18歳人口の差が縮まり「全入時代」へ

      近年、18歳人口は着実に減少しています。その中で、大学や短期大学・専門学校の入学者数はどのように推移しているのでしょうか。ここ20年ほどの動向をみると、大学の入学者数は横ばい〜微増傾向にある一方で、短期大学や専門学校は減少が続いています。また、大学進学率は上昇しており、大学でいうと2000年と比較して約15%程度上昇しています。
      大学数の増加も背景に、大学や学部をえり好みしなければほとんどの人が大学に入学できる「全入時代」を迎えているといわれています。18歳人口は今後もさらに減少すると予測されているため、各大学・短期大学・専門学校の入試のあり方も今後ますます変化していくことが考えられます。

    • 選抜方法ごとの入学者の割合は学校の種類によって異なる

      どの入試で入学したかを見ると、学校の種類によって割合が大きく異なっています。国公立大学では、一般選抜での入学者が全体の約7割前後を占めるのに対し、私立大学では約5割程度、私立短期大学では一般選抜の割合はさらに低くなっています。
      反対に、学校推薦型選抜や総合型選抜の割合は、国公立大学が最も少なく、続いて私立大学、私立短期大学の順に多くなっています。私立短期大学では、入学者の約7割前後が学校推薦型選抜や総合型選抜で入学しており、学校の種類ごとに入学者の選抜方法には明確な違いが見られます。

    近年の入試傾向に関するQ&A
    • 隔年現象とは?

      入試の受験者数が増えて競争倍率が上がった大学・学部が、翌年度は受験生に敬遠されて競争倍率が下がるということがあります。この現象を、一般的に「隔年現象」といいます。
      一方で、人気の高い専門分野を学べる大学・学部、全国的に珍しい領域を学べる大学・学部など、受験者数や競争倍率が高止まりで推移し、「隔年現象」が起きていないところも少なくありません。その意味で、自らが受験する大学・学部の競争倍率は、前年だけでなく、2年前、3年前も含めた推移を確認しておく必要があります。