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日本の伝統芸能である能、神楽で使われる面を作る職人。面打師(めんうちし)とも呼ばれる。能面には大きく分けて「神・男・女・狂・鬼」の5種類があり、その形態自体は桃山時代には完成していたといわれる。以後、その見本(本面という)を基に「写し」を制作することで長く継承されてきた。一方、神楽面には特定の形はなく、演目に合わせて独創も自由に許されている。いずれも働き方としては師匠となる技術継承者に弟子入りするのが一般的。日本古来の芸能に興味・関心があれば、仕事の満足感もいっそう深まる。
面を彫る技術に加え、面の材料である木材や、着色時に使用する顔料の知識も必要だ。能面師の場合には、本面(面の見本)をそのまま同じようにコピーする画力が、神楽面職人の場合には、演目や人形の性格に応じた面を作る自由な発想力が求められる。いずれの場合でも、面の陰影によって喜怒哀楽を表現できるように多角的に面を確認し、出来を判断する丁寧さが重要である。