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日本固有の鉄工芸品である日本刀の製造は、文化庁の許可が必要とされる。鋼(はがね)を原料とし、職人が何度も折り返し鍛錬することで、深い趣や美しさが生まれる。刀鍛冶とは別に日常の道具として使うハサミやナイフ、包丁、のこぎりなどを作るのが刃物職人。どちらも作業の基本的な流れは、窯に金属を入れて焼き入れし、金づちでたたいて成形、水に入れて焼き戻すという工程を繰り返す。日本刀の刀鍛冶は、名工に弟子入りして修業を積むのが一般的。刃物職人は大阪府堺市や岐阜県関市など、代表的な生産地で働く人が多い。
日本刀職人(刀鍛冶とも呼ばれる)、刃物職人いずれの場合でも、製作工程に関する知識と技術が求められる。また、鍛錬しながら刃物の状態を見極める判断力と集中力、さらに刃物の仕上がりを大きく左右する微調整を行う手先の器用さや緻密さが重要だ。