
教育分野の職業
教員(私立小学校)
新渡戸文化小学校
教育デザイナー
本村 凜さん
Profile
入社年
2019年
出身
東京都大島町
大学時代専攻していた学部
教育学部
今の職業を目指したきっかけ
小学生の時に、出身地の伊豆大島の小学校で、楽しい学校生活を送りました。いつも真摯に向き合ってくれる先生たちを見て憧れを抱きました。 憧れが将来の目標に変わったのは高校生の時。スティーブ・ジョブズの自伝で「小学4年生で恩師に出会って変わることができた」というエピソードを読み、自分もその恩師のようになりたいと教員を目指すようになりました。
Q.仕事内容を教えてください。
業務は多岐に渡り、
放課後までは気が抜けない!
各教科の授業、学校生活全般の指導、屋内外活動の監督、職員会議の出席などが主な業務になります。中休みの時間は、児童と一緒に体を動かすこともありますよ! 最近はドッジボールや鬼ごっこなどが流行っています。私は現在、5年生のクラス担任を務めています。教壇に立つのは国語、算数、道徳、学級活動の4科目です。英語や理科などのその他の教科については専任の「専科教員」が担当しており、その時間は授業の様子を見学したり、次の授業の準備にあてています。日中は分刻みのスケジュールで、時間が細かく決まっているので、ホッとひと息つけるのは放課後になってからですね。

Voice!

自分でコントロールできる時間は、放課後以外はほぼないかもしれません。 授業の合間の休憩時間もトラブルが多々起こるので、柔軟に対応できるように心構えだけはしています!
Other1
教員ってやっぱり忙しい?
私の場合は専科教科の方が多い私立学校なので、次の授業計画を考えるための教材研究の時間は、比較的多くとれているのではないかと思っています。全国の小学校の約98%を占める公立小学校では、教員一人当たりの担当教科も多く、多忙だというお話は耳にします。そういった現状に疑問を抱き、私は大学卒業後、フィンランドに留学して教員の働き方について研究していました。 教員に余裕があると、本来一番大切にしたい子どもとの関わりにも余裕ができると思います。日本の教育現場はもう少し余裕が生まれてくれるといいと思います。
Other2
行事内容のアイデア出しをすることも
授業以外の学校行事の企画作りも教員がそれぞれ担当しています。 私は、異なる学年の児童同士で集まる「縦割りイベント」係で、勉強会やレクリエーションなど、どんなイベントを催すか決めています。
Q.1日のスケジュールは?
本村先生のとある1日!
\スタート!/

8:00
始業〜朝の会
私は始業20分前には出勤し、他の先生方と雑談をしてパワーを補充! 8:00から児童たちが登校するので、その様子を見守り、8:20ごろから朝の会を開始します。

8:40
1〜4時間目
1コマ45分。合間には10分の休憩・移動時間(2〜3時間目の合間は20分の中休み)があります。

12:20
給食・昼休み・掃除
準備・配膳の様子を見守り、児童と一緒に給食を食べます。13:00からは20分の昼休みがあり、その後、教室内の掃除(10分)を見守っています。

13:30
5〜6時間目
午後の授業。集中力が切れている児童が多いので、そんな時は内容を詰め込みすぎないように気をつけています。

15:10
HR・下校開始
帰りのHRは5分程度で簡単に済ませ、児童の下校を促します。

15:30
職員会議・保護者への伝達など
クラス内で起こった話題や今後の行事などについて共有するための会議をします。
また、忘れ物や当日ケガをした児童がいる場合は保護者の方に電話でお知らせしたりしています。

16:15
放課後の事務作業
テストの丸つけ、提出されたノートのチェックなど学校でしかできないタスクを優先的にこなしていきます。

18:00
終業
遅くとも19:00までには業務終了しています。今日もおつかれさまでした!
Q.お仕事に必要なスキルは?

さまざまな指導方法に触れ、
常に向上心を持って取り組む
意外にも教員になると、他の教員が教えている姿を見る機会が少ないのですが、積極的にさまざまな指導方法に触れ吸収する向上心が大切だと思います。私は、大学生時代に学習支援員として働いていたのですが、その時にさまざまな教員の授業を見学できたのが良い経験になったと感じています。 もし時間があればボランティアでもいいので、気になる学校の門を叩き、お手伝いや見学させてもらうのもいいかもしれません。また、私は「これが先生である」と決めつける必要はなく、いろいろな先生がいてもいいと思っています。教員を目指す人は、まずは自分の個性・長所を伸ばすことに注力してみてください。自身の強みを生かした教え方ができる先生が多く出てきてほしいですね。
Q.お仕事の魅力を教えてください。
子どもと一緒に自分も
人間的に成長しているのを実感
子どもの成長を一番間近で感じられる、これに尽きると思います。 児童の何気ない言葉にハッとさせられることも多く、自分も毎日アップデートされているなと感じています。 また、担当は小学生なので、教科じゃない部分においても幅広く指導していますが、その教え方も一人ひとりに合わせてカスタマイズが必要。「どの子にも必ずうまくいく方法」があるわけではないので、試行錯誤の連続です。学校というひとつの社会の中で、多様な価値観や考えを持つ人たちと真正面からぶつかり合いながら成長できる毎日は充実しています。

高校生へメッセージ

季節ごとの長期休暇は「吸収期」!
忙しいイメージがある教員ですが、夏休みや冬休みなどの長期休暇は、一般的な会社員よりも長めに取れると思います。なので、思いっきりリフレッシュできると思いますよ。
ちなみに、この期間を私は「吸収期」と呼んでいて、海外旅行に行くことが多いです。そこでインプットした出来事を児童たちに還元できたらいいなと思っています!
※記事内容は、2023年9月取材時点のものです。