【ミュージック科】
■課題解決に挑む学問
社会学・マスコミ・観光>>地域社会
■該当するテーマ
豊かな暮らし
地域の課題「幅広い世代に愛される場所づくり」に取り組む
私たちの豊かな暮らしにとって、地域文化の発展と交流は欠かせないものです。中でも各自治体は、文化振興事業には力を入れており、幅広い世代に愛される場所づくりを目指している公共施設も数多く存在しています。東京工学院専門学校ミュージック科では、2023年12月から始まった学外でのライブ活動が徐々に好評を呼び「専門学校生たちの若い力に期待して何かできないか一緒に考えてほしい」という民間企業や地域からご相談を受けることが増えるようになりました。時間にゆとりのある高齢者層や、日々を忙しく過ごすZ世代も喜んで訪れたくなるような場所づくりをしたいという志のもと、私たちは全力でこの課題に取り組むことにしました。
自信を持って実社会に羽ばたける人材づくりにつながる学びがある
まず、ライブのゴールを「音楽の力で、幅広い世代に喜ばれるステージづくりと集客を実現する」と設定し、プロジェクトをスタートしました。そこで以前、音楽フェスで繋がったアーティストたちと連携し、どんなプログラムにするかというコンセプトづくりと、クリスマスシーズンということで季節感をふんだんに取り入れたセットリストや演出に取り組みました。ただ、それぞれスタッフが頭に浮かぶイメージはあっても、それを仲間と共有し具現化していく作業は、学校で学ぶ以上に高いコミュニケーションスキルと結束力が必要とされます。学生たちが、実社会に出る前にこういった経験をできることは、大変貴重な機会であり、同時に名誉なことでもあります。在学中にこういった経験を1つでも多く積み重ねれば、社会に出てから自信をもって活躍できる人材になると確信しています。
学科を超え学生たちで企画運営した結果が、心の成長につながる
とはいえ、これまで経験してきた学外ライブの中で最も大きなホールでの開催だったため、集客人数が懸念されていましたが、いざ開催してみると想定以上の入場者数があり、目標を大きく超える結果となりました。また、ライブパフォーマンスも「過去最高の仕上がり」と担当教員たちが口を揃えて讃えるほどのクオリティで、予想を上回る大成功を収めることができました。
誰もがSNSで簡単に音楽パフォーマンスを発信できるこの時代に、個人の利益ではなく「みんなで幅広く楽しむためにできることは何か」をチーム一丸となって取り組み、さらには大人たちのプレッシャーに負けず目標を達成できたことは素晴らしい成果であり、新たなスキルを得たという自信や達成感にも繋がったようです。同時に、学生たちの心の器まで大きくしてくれたと感じずにはいられません。