関東・甲信越エリアのゼミ・研究室検索結果
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鈴木研究室
研究者としての出発点は、学部4年の時に配属された研究室にあります。そこを起点に先生や先輩、同期生、後輩といった「人」そして「研究テーマ」、これらの“出会い”に恵まれたキャリアを歩んできました。 「AI」「推論」を専門とする研究者としてスタートを切ったのですが、当時AIが下火になった時期がありました。一方で盛んになってきたのが大量のデータから役立つ知識を発見する研究分野「データマイニング」でした。 データマイニングという研究テーマとの出会いも偶然でした。たまたま指導教員が長期の海外出張をされることになり、修士の学生の指導を依頼され、文書の自動分類の研究を始めました。これをきっかけに、後に英語・日本語・中国語の3カ国語の新聞記事を同じプログラムで分類する方法を提案した論文を2008年の国際学会(IEEE SMCia)で発表したところ、驚いたことに最優秀論文賞を受賞することができました。人との出会い、継続することの大切さを身に染みて感じた思い出です。
鎌塚研究室
近年、IT技術の発展によって、企業や公的機関がさまざまなデータを大量に収集するようになってきています。このデータは皆さんの生活を便利にする人工知能(AI)の学習に用いられ、商品の推薦やチャットボットを活用したサービスや、画像認識技術を利用したシステムなど、いろいろな問題解決のために使われています。このデータの中には、最近のショッピングサイトでの購入履歴や検索サイトでの検索履歴のような、皆さんの個人情報やプライバシーに関する情報も含まれています。そのため、データの管理には慎重にならなくてはいけません。例えば、地震や台風のような災害によってデータを保管するサーバが壊れたり、不正アクセスによってデータが流出したりする可能性を考慮した管理方法を考える必要があります。本研究室では、このような問題に対して「情報理論」を使って理論的にアプローチしています。
浅野研究室
大規模災害が発生すると、大勢の人々が避難行動をとります。各自治体にはハザードマップに基づいた避難所が設置されていますが、災害に強い街づくりを実現するためには、現実の災害発生時に数万人もの群衆がどのように行動するかを把握しておく必要があります。研究テーマである「マルチエージェント社会シミュレーション」とは、そのような災害発生時などの群衆の行動をシミュレーションするものです。 災害発生時の群衆避難シミュレーションでは、多くのパラメータを入力した上で、膨大な量のシナリオについて計算することになります。例えば津波の場合、地震の発生源や津波が発生する場所、速度、高さ、到達時間といった津波についての情報があります。群衆の動きは、エリアや環境によって変わります。東京23区内と湘南とでは、人口も街の構造も標高も違いますから、まずはその街とそこに暮らしている人の特徴を把握するのです。 そこまでが分かった上で初めて、避難所、道幅、子どもや高齢者などの数を考慮したシミュレーションへと進みます。津波が来たからといってみんなが一斉に避難するわけではないので、さらにいろいろなシナリオを想定。災害発生から何分後に避難指示を出して、その避難指示に対して何%の人が避難活動を開始するかなど、各方面からパラメータを入れていき、多種多様なシナリオに対してシミュレーションしていくのです。
上原ゼミ(情報学フロンティア)
人が知覚する味・香り・食感と、料理の材料や調理工程との関係を特定することは、大豆ミートのように代替食品の開発が注目されるなかで、重要かつ多くの未解明な研究課題を含んでいます。こうした課題は、従来から調理科学などいくつかの研究分野において扱われ、数多くの研究成果が得られているものの、なお多くの研究課題が残されています。 近年では、料理レシピの共有サイトやグルメサイトなど料理に関連するビッグデータの入手が可能になったことから、データサイエンス的な方法を取り入れた新しい研究アプローチが注目されるようになりました。欧米では、このようなアプローチをcomputational gastronomy(計算調理学)と呼んでおり、データサイエンスと調理科学が融合した新しい研究分野として、それに特化した国際学会が設立するなど世界的な広がりを見せています。図は、レシピ共有サイトの大量のレシピデータから得られる食感の知覚表現と、調理科学研究で測定した硬さ・粘着性などの食感の物性との対応関係を統計的機械学習という手法で推定する研究で、2022年人工知能学会全国大会にて優秀賞(OS部門)を受賞しました。(https://www.ai-gakkai.or.jp/about/award/jsai_award-conf/ ) このように当研究室では、AI的な方法による新しい料理データサイエンス研究に取り組んでおります。
姜ゼミ(経済法)
同じ地域で同じ商品でも、販売店や販売時期によっては、価格が異なります(Amazonや楽天のようなオンラインストアも同様)。そして、そのおかげで、時間をかけて探し求めさえすれば、最も安い価格で目当ての商品を購入することができます。PCやiPhone等の電気製品は毎年のように新しい機能が追加搭載され、性能が向上しています。そして、そのおかげで、いつもワクワクして新製品に心踊らされてしまいます。 他店より少しでも安く商品を販売しよう、あるいは他社より少しでも優れたテクノロジーを開発しようというインセンティブを生み出している原動力は、市場競争というメカニズムです。競争によって、消費者は、よりハイクオリティの商品をより安い価格で購入できるようになります。 他方で、競争を避け暴利を貪るために、今まで競争していた相手と通謀して価格を吊り上げたり、新規参入の競争者を不正に排除したりするというようなケースも、毎日のように発生しています。それらを阻止できなければ、競争秩序が破壊されてしまい、消費者は高い値段で物を購入させられたり、いつでも低クオリティの製品を使わざるをえなくなるというような事態を迎えます。 だからこそ、公正かつ自由な競争秩序を維持するということは、私たち身の回りの健全な生活環境を守るとても大切なことなのです。そこで重要な役割を果たすのは、競争秩序を守る独占禁止法等の競争法や発明者の権利を守る特許法等の知的財産法といった法制度になります。 姜ゼミは、このような競争と知的財産を演習のテーマに研鑽し理解を深めるゼミナールです。
田和 真紀子ゼミ
日本語学は、日本語を「言語の1種」として観察し、その仕組みを明らかにする学問です。ことばを観察するポイントは大きく分けて、①音声(ことばを話す時に発せられる音)、②語(ことばの意味)、③文法(ことばが発せられる時の語順の規則)、④文字(ことばを記録するための媒体)の4つあります。私はこのうち②語と③文法の知識をもとに、いろいろな日本語のデータベースを使って特定の単語や表現を集めて比較・分類し、それらの用法に潜む規則性から、日本語母語話者が無意識のうちに表している意味や表現の傾向を明らかにしています。 田和ゼミでは、2年次の基礎演習ですでに品詞の情報が単語ごとについている「コーパス」というものを利用して用例を集め、用例に共通する単語や構文から意味・用法を明らかにする基礎を学びます。3年次では発展として、単語に分けられていない普通のテキストや新聞記事データベースを使い、自分で単語単位を考え、意味・用法を分析する能力を磨き、卒業論文のテーマを考えます。先輩の卒業論文を例にとると、新聞において「アベック」と「カップル」・「ハンサム」と「イケメン」が使われるようになったのはいつ頃からか、使用数が逆転したのはいつ頃か、そしてそれぞれの言葉の持つ意味はどのように変わり、そこにはどんな背景があったのか…など、何気なく目にする新聞やインターネットの日本語表現に潜む傾向や意味が明らかになりました。日本語の分析を手がかりとして、日本語で表現される世界を一緒に深読みしていきましょう!
城ゼミ
皆さんは、大学を卒業してからのやるべき目標やありたい姿を明確に持っていますか。また、どこまで腹落ちできているでしょうか。業種や職種の違いこそあれ、多くの方はビジネスの世界に入っていくことでしょう。このゼミでは、大学で学ぶアカデミックな知識を整理し、それらをビジネスの世界でどのように活用していくかを考え行動することで、学問とビジネスの橋渡しを目指していきます。研究テーマに挙げている「スタートアップ」は 3 つの意味があります。具体的には、①アントレプレナー(独立起業家)、②イントレプレナー(社内起業家)、③事業承継です。いずれの場合もビジネスの本質を理解しながら「実学」として多くを学び、経験し、身に付けていく必要があります。 例えば、あなたが素晴らしい商品やサービスのアイデアを持っているとします。そのアイデアを実現させるにはどうすれば良いのでしょうか。まずは、その商品やサービスを受ける側の人びと(ターゲット顧客)が誰なのかを考え、どうすれば彼ら・彼女らの評価を得られるのか、思考を巡らせながら、戦略や戦術をプランニングしていく必要があります。そして、どうすれば儲かるビジネスに展開していけるか、考えることです。 一人で短期間に上達しようとしても無理があります。ゼミの仲間と相談し、気づき、お互い切磋琢磨しながら、「経営力」として身に付けていきましょう。
永戸ゼミ
情報化の進展は現代の企業経営におけるもっとも大きな環境変化の一つです。情報化は単なる技術変化のトレンドではなく、新たな産業や事業機会の創出、抜本的な経営の変革から最終的な顧客である消費者の日常生活にまで、大きな影響を及ぼしています。企業は情報技術を活用することで新たな付加価値を生み出し、それが多様な製品・サービスとして提供されることで、社会全体の情報化が進行しています。 本ゼミナールでは情報化によって生じる様々な具体的な現象をとりあげ、それらについて考え、理解していくことを目的としています。そこから「情報技術をどのように活用していくのか?」「情報化とはどのようなことか?」「そもそも情報とはどのような価値があるのか?」といった根本的な問題を検討・分析していきます。そのうえで、企業における情報技術の戦略的な活用事例を見つけ出し、単なる技術的視点だけではなく、経営的視点からの分析を行っていく予定です。 現代企業は、販売・マーケティング、生産・物流、管理活動などの機能的側面やコミュニケーション、ナレッジ・マネジメントなどの組織的側面にいたるまで、その活動のあらゆる場面で情報技術を活用しています。多くの事例にあたることで、情報技術の可能性を理解していきましょう。