北海道エリアのゼミ・研究室検索結果
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健康福祉学科 久野研究室
人生100年の長寿社会。これは、とても嬉しいことです。 そんな私たちのライフステージは、自分でバリバリ勉強したり、遊んだり、働ける時期もあれば、病気や障害、あるいは年齢を重ねて、誰かのケアが必要になる時期もあります。もちろん赤ちゃんの頃は、誰もが、全面的にケアを受けていたはずです。私たちがどんな状態にあっても、社会の中で、何らかのケアの中で、尊重されて生きていくことはとても重要です。そして今、私たちの社会が直面している少子化、高齢化という課題は、「ケアは家族(特に女性)が担うべきだ」という考えでは乗り越えられません。 本ゼミでは、「ケア」「支援」「家族」といったキーワードを手掛かりに、社会の中にある「こうあるべき」という価値観にも目を向けながらディスカッションを重ねています。特に、常に何らかの「ケア」を必要とする障害のある人の経験を通して、「ケア」は人と人をつなぐ力や可能性を秘めていることに気づかされます。社会福祉の専門職を目指す一人として、社会の一員として、多様な人と出会う機会を大切にし、その経験を通して、社会をとらえる目、考える力を一緒に鍛えあいましょう。きっと、社会福祉の意義や魅力もみえてくるはずです!
古川 奨研究室
精神保健福祉に関わる対人支援の仕事というと、どのようなイメージを抱くでしょうか? 少し前までは、精神障害の領域の中で、何か特別な状況にある限られた人だけに対応する業務というような印象を持たれていましたが、誰もが自分のメンタルヘルスについて支援を求めることができる時代を迎えたことに伴い、精神保健福祉領域の支援範囲もだんだんと広がりをみせています。 日々の生活を営む中で、私たちはさまざまな課題と向き合っています。それらの課題解決に向けての取り組みは、その人を取り巻く環境に向けて働きかけていくことにつながります。いろいろな状況に置かれている多くの人の支援に関わるには、ひとりひとりの多様な""あり方""についての深い洞察や、ソーシャルワーク支援の価値や倫理の理解が必要となります。差別や偏見を排して、その人らしい生き方を支援していくために、社会的包摂を目指す取り組みが求められます。 ゼミナールでは、文献精読の傍ら、社会福祉協議会や医療機関、就労継続支援事業所など実践の現場を訪問し、当事者や支援職の方々へのインタビューを通して、支援の実際について学びを深めています。現場のリアルに触れることで、どのような支援が必要とされるのかを考察していきます。他者を支援するというそのプロセスは、自分がどのような人間であるのかを理解していく過程でもあります。いろいろな出会いを通して、対人支援職としての基盤を築いていくことを大切にしています。
こども学科 保田研究室
近年、結婚観や家族観、働き方が多様化しています。「夫妻と未婚の子」や「夫婦」からなる核家族、拡大家族、血縁関係の有無にかかわらない親と子(養子、里子等)、事実婚や同性婚、単身世帯など、さまざまな家族の形があります。多様な働き方の1つとして、非正規雇用労働者の割合が増え、生活が困難な方も増えました。多種多様な商品やサービスができ、ある意味で、自分の好きなように選択肢を取捨選択し、生きる自由が広がっています。しかし、モノやサービスなどの多様な選択肢をとれる人は安定した状況にある人や、頼れる家族・人がいて、ある程度生活基盤が整っている人です。生き方が多様化したとはいえ、生活が不安定になる場合があります。かつては、「男性が働き、女性が家のことをする」という価値観と共に、専業主婦が多い時代でしたが、今は共働き世帯が主流となっています。しかし、夫妻共にフルタイムで働く世帯よりも、パートやアルバイトなどの非正規で働き、家事や育児に奮闘する女性が多くいます。男性も女性も働きやすいように変わりつつありますが、依然として、女性は男性よりもパート・アルバイトなどの非正規雇用の割合が大きく、昇進の機会や賃金も男女で差があります。結婚・出産後も継続して働くことができる場合もありますが、離職せざるを得ない場合もあります。育児休暇も、職場で取得しにくい状況が残っており、男性の取得率は低いです。また、職業でも男女で違いがあります。例えば、看護や保育の現場は女性の職場のイメージが根強く、男性が少ないです。こどもの遊びの幅が広がり、防犯対策や男性の保護者も相談しやすくなるため、男性保育士も必要とされていますが、依然として男性の割合が少ないのが現状です。 本研究室では、このような状況を勘案し、実際に生活をしている方へのインタビューやアンケート調査を行い、誰もが働きやすい、子育てしやすい社会、男女平等を実現するにはどのような支援が必要なのかを考えています。