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国会や裁判、講演会、株式総会などで行われた発言を、速記と呼ばれる特殊な符号を使って同時に記録するのが速記者の仕事。速記は、明治時代に帝国議会が開設された時点から採用されており、参議院式や早稲田式など、特殊な速記文字や方式が開発された。ビデオカメラやICレコーダーなどが発達しても活躍の場が減少しないのは、速記者自身が現地に出向いて自身の耳と目で確認したことを残すという正確性にある。また、会議録を残すだけでなく、読み物として文章を仕上げる反訳や校閲までを一括して行うこともある。
速記の仕事には政治や医学などさまざまな分野があり、その公演内容を正しく聞き取ることができる知識が求められる。長時間にわたって人の話を聞ける集中力も必要だ。実務では速記文字を使って見聞きしたことを書き留めるので、速記文字を使って一筆書きのように文章を書ける、速記スキルが必須である。速記した内容を記事化する文章力が望まれる。