【コンサート・イベント科】
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芸術・表現・音楽>>音楽
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官公庁・公社・団体
「出張」が地域経済を活性化させる!?
観光や旅行というと、プライベートで楽しむものというイメージがあるかもしれません。
しかし、仕事の場面においても、出張の際にはホテルや飛行機を利用し、業務後には近隣の観光スポットに足を伸ばすこともあるでしょう。
つまり、ビジネスで訪れる人を増やすことは、地域産業の活性化や街のにぎわい創出に大きな意味を持ちます。同様に、コンサート・スポーツ・展示会といった様なイベントも、それにともなう移動や宿泊を生み出すため、経済にもたらす効果は大きいです。
日本国内だけにとどまらず、世界各国は今、さまざまなビジネスイベントを誘致することで集客交流を狙い、地域や自国の経済を活性化させることに力を入れています。そのようなビジネスイベントは、企業などの会議(Meeting)、研修旅行(Incentive)、国際会議・学会(Convention)、展示会・イベント(Exhibition/Event)の頭文字をとり、総称「MICE」と呼ばれています。
現代の日本に着目。「推し活」を提案のカギに
2025年11月、「AFECA Asia Youth Challenge 2025」がインドネシアで開催されました。この大会は、アジアにおけるMI CEの振興などに取り組む団体AFECAが、アジア各地の若者から自国を舞台としたMICEのプランを募り、競い合うもの。ここに本校のコンサート・イベント科などエンタメ・クリエーター系学科に所属する学生チームが、日本から唯一参加しました※。学生たちは、現代の日本や世界から見る日本に着目。「推し活」「おもてなし」「もったいない精神」という3 つをポイントに据えました。プランの骨子は、大阪で日本の新しいカルチャー「推し活」に焦点を当てた体験型展示会を行う、東京で日本のエンタメを宣伝すると共に、業界の過剰消費に問題提起するイベントを開催する、大阪から東京への移動経路で、地方創生に焦点をあてたキャンペーンに参加できる、というもの。さらに東京のイベントで用いたイベント資材はエンターテインメントを学ぶ学校へ寄付して教材として再利用するといった、SDGsへの配慮も盛り込みました。
※PR TIMES :2025年12月8日発表プレスリリース記事より
イベントは多彩な分野に広がり、地域貢献もできる
大会では、学生たちが工夫を凝らしたポップなプレゼンテーションが高い評価を受けました。英語でプレゼンを行い、資料もすべて英語で作成したことは、学生たちにとって大きな自信につながりました。また、参加したアジア各国の若者と交流し、学びや将来に対する熱い思いに触れて刺激を得ることもできました。
コンサート・イベント科をはじめとしたエンターテインメント系の学科は、ライブなど音楽イベントへの興味をきっかけに入学する人が多いです。今回のチャレンジを通して多くの学生は、「自分たちの学びはビジネスイベントにもつながっている」という気づきを得ることができました。日本や地域をテーマにしたイベントを考えたことで、イベントという仕事を通して地元の盛り上げに貢献できることも学びました。
学生たちはすでに、「来年、自分がこの大会に参加するなら」という視点で日本と世界を見つめ始めています。
【大学コースゼミ】
今、世界各国が宇宙への挑戦を活発化させています。惑星探査によって得られるデータや資源への期待などに加えて、宇宙旅行といった新しいビジネスの発展も予測されています。宇宙にまつわる産業の規模は、世界経済フォーラムの試算で2024年約90兆円のところ2035年には約270兆円にも拡大すると言われるほどです。
大学コースゼミに所属するのは、3・4年生の学生たち。2年間にわたって学んできた各自の専門分野と宇宙を掛け合わせて、新たなビジネスや街のあり方を提案すべく、チャレンジが始まりました。
宇宙ビジネスという言葉からは、ロケットの開発や資源の探索、データ活用など、理系分野というイメージが浮かびがちです。しかし新幹線の駅と同じように、スペースポートの誕生は飲食、観光、エンターテインメントなど、必ずしも理系分野ではない様々なビジネスを生み出すのです。学生たちは、日頃の学校での学びが宇宙ビジネスと結びついており、自身の専門性を活かすことができるという気づきを得ることができました。
【情報システム科】
本学では学科の枠を超えて学生がチームを結成し、各自の専門性を持ち寄りながら社会課題の解決に取り組む「TECHNOSゼミ」を行っています。2024年度のゼミでは、その年の元日に発生した能登半島地震をきっかけに、防災をテーマに設定。自治体や企業の取り組みを学んだうえで、誰もが楽しみながら防災に関する知識を得られるすごろくを開発しました。このプロジェクトに注目した小金井市と国分寺市から、「市民が防災への意識を高めるために協力してほしい」という依頼が寄せられました。自治体にとって、防災は重要なテーマです。被害が予測される場所や避難経路・避難場所を示したハザードマップの作成や備蓄品の準備など、様々な備えが行われています。しかし、それらも市民の意識がともなってこそ、力を発揮します。両市で毎年開催されている「防災フェスタ」に出展し、防災意識の向上に貢献することが、2025年度の合同ゼミのテーマになりました。
学生たちはまず、自治体の取り組みや課題について改めてヒアリングを実施。そこで得た情報を前年度に作成したすごろくに落とし込み、バージョンアップさせました。2025年度は新たな挑戦として、備蓄品の設置場所などを説明するVRコンテンツを作成することにしました。制作にあたっては、備蓄品が置かれた公園などを訪問し、360度カメラで撮影。説明文の作成やナレーションも学生が担当しました。編集作業などは、東京都の防災コンテンツを手がける会社と協働。プロの協力を得て、VRならではの臨場感あるコンテンツが完成しました。
2025年度は、市からの依頼を受けていたこともあり、いわば「仕事」としての取り組みでした。仕事には責任がともないます。このことは学生に自覚を促し、成長へつながりました。また、プレッシャーもあったからこそ、来場者からの声や市からの「良かった」という評価に対して、大きな達成感・満足感を得ることができました。
【スポーツビジネス科】
近年、地域社会における住民同士の「つながり」の大切さが再認識されています。
期待が大きいものの課題も抱えるスポーツクラブ。その運営に本校は、2009年から取り組んでいます。テクノスポーツクラブと名付けられたクラブの最大の特徴は、学生が主体になって運営していること。授業の一環であるため、利用者の会費を抑えることができます。経済状況による体験格差の解消に貢献できるのです。学生は子どもたちにとって指導者であると同時に、「頼りになるお兄ちゃん・お姉ちゃん」でもあります。親や学校の先生とは違った距離感だからこそ、他ではできない相談ができたり、励ましの言葉が心に響いたりという効果が生まれています。地域に求められる「つながり」の構築に一役買っているのです。
子どもや保護者から頼られることで、学生は自信と自覚を得ています。日頃の学びが地域の役に立っていると実感でき、それが学びへのモチベーションにつながり、成長の原動力にもなっています。スポーツビジネス科では、「企業や自治体が抱える課題をスポーツの活用によって解決する」という学びを展開し、企業への提案も行っています。親や学校の先生という「上下の関係」、友だちなどとの「横の関係」とは違った、学生と子どもという「斜めの関係」の意義や可能性について、学会で発表も行いました。それらの実践的で高度な学びの土台に、テクノスポーツクラブでの活動があります。テクノスポーツクラブには、スイミングとフットサルがあり、今後体操を加えることも検討しています。本学の他学科と協同すれば、ピアノ教室や英会話教室を開講することも可能です。テクノスポーツクラブと学生たちの、さらなる挑戦に期待が集まっています。
【コンサート・イベント科 映像メディア学科 音響芸術科】
地域住民が豊かな暮らしを送るための施策の1つとして、各地の自治体は市民が文化に親しめる機会の提供に力を入れています。コンサートをはじめとする音楽イベントの開催もその一例。市民は音楽をたっぷりと味わい、充実した時間を過ごすことができます。また、他地域からたくさんの人が訪れ、街ににぎわいが生まれます。
本学から様々な学科が参加し、それぞれの専門性を生かした企画、あるいは学科を横断したチームによる企画など、バラエティに富んだ提案を行いました。デザイン科の学生たちはSNSでの拡散を狙ったフライヤーを制作し、ミュージック科はホワイエに流れるBGMを作曲。ホワイエ内特設ステージの音響や館内アナウンスは音響芸術科が担当しました。コンサート・イベント科、映像メディア学科、音響芸術科などによるコラボチームは、来場者参加型の企画を立案。自分の夢を書いていただくメッセージボードを作り、子どもから大人まで楽しめる企画を展開しました。
準備期間中はもちろんのこと、フェス当日も学生たちは主体的に運営に携わりました。
【ゲームクリエーター科】
東京都小金井市は、様々なジャンルの製造業が集まる「ものづくりの街」です。
プロジェクトに取り組むにあたって、メンバーは段ボールメーカーにヒアリングを実施。企業の悩みごとやこれまでの取り組み、段ボールの特性などを聞き取りました。
2026年1月には、2年間にわたって連携してきた段ボールメーカーが、社内に「段ボール夢の研究所」と名付けた部署を新設しました。産学連携で商品開発や地域でのイベントを行うこの部署の誕生は、学生の活動が評価された結果ともいえます。部署の開設時には、小金井市商工会が記者発表会を開催しました。その席に、ロッキングチェアアニマルカーを提案した学生も参加。開発の経緯などについてプレゼンテーションしました。大勢の報道陣を前に発表を行うというこの経験を通して、学生は大きな自信を得られたと言います。また、製品化までの提案や説明というプロセスを経験することで、「自分は人に説明する仕事が向いていそう」という、自身の新たな一面に出会えました。
【映像メディア学科】
スポーツの世界でも知名度は重要な課題です。世の中にあまり知られていないと、選手も資金もなかなか集まりません。日本ホッケー協会も同様の課題を抱えていました。そこで、女子代表チーム「さくらジャパン」が2024年開催のパリ五輪へ出場したことを機に、知名度向上に乗り出すことにしました。その際、若者の発想に期待が寄せられたことから、本校との連携が実現しました。
2024年度の取り組みは非常に好評で、翌年度も取り組みを継続することに。
プロジェクトを通じて学生は、「わからないことを質問する力」を養うことができたと、担当の相澤一喜先生は振り返ります。今回のホッケーがそうであったように、映像を制作する人は、対象となるテーマのことに詳しくない状態からスタートすることもあります。リサーチし、わからないことはどんどん質問する。そのことが対象の魅力を引き出し、より良い映像制作につながるのです。
【デザイン科】
鉄道会社は今、駅を中心とした街の魅力向上に力を入れています。便利であることはもちろん、わくわくするモノやコトと出会ったり、様々な人との交流が生まれる場をプロデュースすることで、「住んで良かった」「訪れて良かった」と思ってもらえる街づくりを目指しているのです。
今回のイベントは単にビールを楽しむものではなく、幅広い世代が集まり、交流して楽しむものです。小金井という街に愛着を感じてもらうことも大きな目的。学生には、「中央線のファンをさらに増やすにはどうしたらよいか」という問いかけがありました。
最初の提案から最終的な完成までの間には、イラストやデザインの変更が数度にわたって行われました。会場マップなど、詳細な情報の決定が納期の直前になってしまい、慌てて対応したこともあります。担当の高橋泰江先生は、「実際の仕事でも同じことは起こります。それを経験できたことも、貴重な学びになりました」と振り返ります。クリエイティブな仕事では、作り手のアイデアに注目が集まりがちです。しかし実際には、イベントの主催者など、一緒に作る多くの人の思いも込められています。それらを受け止め、ときに変更などを重ねながらみんなが納得できたからこそ、多くの人の目にとまるポスターが生まれました。そういったプロセスを経験できたことが、大きな財産になったのです。