東京エアトラベル・ホテル専門学校 専修学校(専門学校) / 東京都 認可 / 学校法人田中育英会
「関係人口」を増やす仕掛けづくりで伊豆大島の活性化に挑戦
【観光・ツーリズム科 エアラインサービス科】
■課題解決に挑む学問
社会学・マスコミ・観光>>観光学
■該当するテーマ
経済
離島の悩み、観光地の悩みに学生が挑む
東京から飛行機を使えば約25分、船でも約2時間で到着する「都心から最も近い離島」と呼ばれる伊豆大島。アクセスが良いうえに自然と文化の豊かさもあって、観光地として人気を集めてきました。しかし近年は、人口の減少と少子高齢化、労働力不足といった課題に悩まされています。また、時期によって島を訪れる人の数が大きく変動するという、観光地ならではの悩みもありました。本学は2024年度から、これらの課題に学生が解決策を提案する取り組みを行っています。プロジェクトチームは、観光・ツーリズム科、エアラインサービス科に加え、姉妹校の東京工学院専門学校建築学科、インテリアデザイン科の4学科の学生で構成。それぞれの専門分野から持ち寄ったアイデアを議論し、バリアフリーをテーマにペンションのリノベーションによって観光客を呼ぶ提案を行いました。2025年度はさらに視野を広げ、学生が自ら課題を見つけ出し、解決に取り組むことになりました。
現地を訪れ、自分で見て聞くことで理解を深めていく
学生たちはまず、授業で伊豆大島の歴史や文化、現状について学びました。夏には現地を訪れ、フィールドワークを実施。地域で暮らす人、事業を営んでいる人などと対話し、伊豆大島への理解を深めました。また、グループごとに自由に島内を行動し、それぞれの視点で島の暮らしや文化を見つめました。これらの学びをベースにして学生たちが設定したテーマは、「関係人口を増やそう」というもの。関係人口とは移住者と観光客の中間のような存在で、様々な形で地域に継続的に関わってくれる、いわば「ファン」のような人のことです。1年間の学びの集大成でもある提案は、「東京から若者を呼び寄せるワーケーション」「都内の小学生の遠足を伊豆大島に」「空き家をカラフルにペイントして観光地に」「地形を活かしたフィールドアスレチックを作る」など多岐にわたりました。いずれの提案も非常に好評で、今後はプランを絞り込み、実現に向けて動き出す予定です。
自分も相手もワクワク。共感が協力と継続的な活動につながる
提案にあたって大切にしたのは、「島の人に共感してもらえるのか?」という視点です。共感を得られないと、どんなに優れたプランだと自分たちが思っていても、押しつけにしかなりません。共感してもらえるからこそ協力を得ることができ、長く一緒に活動することができるのです。自分もワクワクし、相手もワクワクできることが観光をはじめとしたおもてなしの仕事では重要であり、その方法を考えることこそが仕事のおもしろさだと学生たちは学びました。複数の学科が合同で取り組んだことも大きなポイントです。変化が激しく、価値観の多様化が進む現代社会では、思わぬことがビジネスにつながる可能性があります。そのチャンスを見つけるために大切なのは、視野の広さや柔軟な発想です。違った専門性を持つ人とチームで活動し、自分とは異なる考え方や行動の仕方に触れたことが、これからの社会で活躍するための大きな財産になりました。
街が幸せに満たされるシヴィルマリッジを学生の力で作り上げる
【ブライダル科】
■課題解決に挑む学問
社会学・マスコミ・観光>>地域社会
■該当するテーマ
豊かな暮らし
地域ににぎわいと愛着を生み出す市民結婚式
シヴィルウェディング(Civil Wedding)とは、直訳すると「市民結婚式」。宗教にとらわれず法律上の婚姻の成立に重きをおいた挙式スタイルで、欧米では婚姻届に署名をすること自体が重要なセレモニーになっています。本学では、地域活性化包括連携協定を結ぶ近隣自治体とともに「シヴィルマリッジ」と称した市民結婚式を実施しています。これは企業や自治体と連携しながら課題解決に向けた企画提案を行うプロジェクト型授業「TECHNOSゼミ」の一環。このゼミは学科横断であることも特徴で、シヴィルマリッジはブライダル科の学生が主体となって他学科の学生と協働し、それぞれが専門性を生かして責任をともなう実社会の「仕事」に挑んでいます。市民結婚式は地域の魅力発信や市民が地元への愛着を深めるきっかけにもなります。地域の活性化などの自治体が抱える課題の解決に向け、市民結婚式は大きな役割を果たせると期待されています。
リアルな「仕事」を体験。市民とともに特別な1日を祝う
市民結婚式は、2019年に国分寺市で行われた「国分寺シヴィルマリッジ」からスタート。2025年も多数の応募のなかから、1組の新郎新婦が抽選で選ばれました。学生たちは、新郎新婦が式に寄せる思いなどを丁寧にヒアリングし、式のコンセプトや会場の装飾、ドレスなどを決定。ドレス姿での前撮りも行われました。撮影会場となったのは、2025年に完成した国分寺市の市庁舎。学生たちは庁舎内をくまなく見学したうえで、撮影場所の決定や関係者とのスケジュール調整などを行いました。これらのプロセスは、実際の仕事とまったく同じものです。式当日には会場近くの公園で、子どもを対象にしたフラワーシャワー用のカップ作りコーナーを設置。手作りしたカップを持ち、結婚式に参加してもらえる企画を用意しました。より多くの市民が加わって新郎新婦を祝うとともに、子どもたちが結婚式の魅力に触れる機会を生み出すことができました。
人に寄り添い、人の心を動かす仕事の可能性は大きく広がる
シヴィルマリッジは、2025年度には小金井市でもスタートしました。市内の名所「はけの森美術館」を会場にした「小金井シヴィルマリッジ」が行われたのは、2026年2月14日。バレンタインデー当日でもあるその日を、愛であふれる1日にするというコンセプトのもと、様々な趣向を凝らした式が開催されました。新郎新婦を祝うセレモニーの1つには、「リボンシャワー」を提案。リボンの素材や色、太さなどを何度も試行錯誤した末にたどりついた、華やかで安全性にも配慮されたリボンシャワーは、大変好評でした。
目指す職業の素晴らしさを実感し、たくさんの笑顔と「ありがとう」をもらうことができたシヴィルマリッジ。本学では来年度以降も取り組んでいくとともに、「人に寄り添う」「人の心を動かす」というブライダルの持つ力を応用し、高齢者から子どもまで幅広い世代に喜んでもらえるプロジェクトの実施を目指していきます。
- 学校ID.GK000645