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デザインに焦点をあてて働き方を研究すれば、障害者福祉の未来が見えてくる。

■学問大分類:福祉・介護
■学問小分類:社会福祉
■提供:新潟青陵大学/海老田ゼミ

障害者をとりまくさまざまな課題とどう向き合えばいい?

「障害とは何?」「障害者って誰のこと?」「法的根拠はあるの?」「どうして障害者は就職に不安を感じるの?」「障害者と健常者の働き方はなぜ違うの?」
皆さんは障害者について知ろうと思ったけど、こんな疑問が次々と浮かんできて考えがまとまらなかったという経験はありませんか? 実は、皆さんが感じたこうした疑問はそのまま、現在の障害者雇用にあてはまります。障害者雇用の難しさは、こうした多層的で複合的な課題が混在しているところにあるのです。現在、民間企業で働いている障害者の数は約56万人。10年以上過去最高を更新し続けていることから、障害者雇用は着実に進展していると言えます。しかし、「障害者」と「健常者」を区分することは難しくなっていて、仕事のマッチングと就業後の定着支援という点でも多くの課題を残しています。将来、福祉業界に進みたいと考えている人は、こうした課題とどう向き合えばいいのでしょうか?

障害者がやりがいを感じて仕事ができるようにデザインする

新潟青陵大学福祉心理学部・海老田大五朗准教授のゼミでは、デザインに焦点をあてて障害者の雇用と仕事を研究しています。
例えば、軽度の知的障害・学習障害を持つ人が、服飾系企業でミシンを使って生地を縫う仕事を希望したとします。この人が指先と足元へ同時に注意を向けることができず、作業手順を覚えることもできなかった場合、この人はどうすれば働けるようになるでしょう?
このゼミでは、この人の障害に配慮してミシンをデザインすることを軸に解決の方法を探求します。ここでのデザインは、電子ミシンを使った一連の作業をモジュール化・ユニット化し、手と足を同時に動かさなくてもいいようにすること。
ミシンの操作が初めての障害者でも使えるようにミシンを改造し、やりがいを感じて仕事ができるようデザインすることが、障害者の職場定着につながるという考え方ですね。

大切なのは実際に障害者雇用に携わっている人たちから学ぶこと

今後はこの『障害者雇用を可能にするデザインの研究』を通じて得た知見を生かし、知的障害者の学びの場をデザインするという課題にも取り組んでいきます。特別支援学校卒業者の進学率の低さは、「学ぶ」「勉強する」権利が保証されていないことを物語っています。能力と権利をしっかり切り分けて考え、解決策を明らかにしていきます。いずれにしても大切なのは、企業の人事担当者や事業主の方々など、実際に障害者雇用に携わっている人たちから学ぶこと。障害者と働く人々に対する敬意を忘れずに現場の声を拾い集め、考えることが求められます。研究とは、何かを実証し、提言することだけではありません。仕事を通じて誰もが社会に参加できる「共生社会」の実現を願う皆さんにはこの研究活動を通じて、先入観にとらわれない思考力、深く強い洞察力を身につけてほしいと願っています。また、「共生社会」の実現を叶えるために必要な学問の1つが社会福祉学です。社会福祉学とは、すべての人のしあわせを守るための学問なのです。

人は不安に陥った時、本当に正しい情報を見極められるのか?

■学問大分類:人間・心理
■学問小分類:心理学
■提供:新潟青陵大学

災害や社会的問題によって発生するデマとパニック現象

日本はエネルギーの大量消費国でありながら、その自給率はわずか8%と低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っています。そのため、災害や予期せぬ社会的問題の発生により、本来関係がないと思われるようなところで混乱が生じます。例えば、1973年に発生した、原油価格の急騰によるオイルショック。トイレットペーパーは、製造過程で原油を使用するため、原油が値上がりすればめぐりめぐってトイレットペーパーの供給に影響が出るのではないか、という不安が消費者の間に広がり、パニック的にトイレットペーパーの買い占めに発展しました。しかし、実際は消費者によるただの憶測で、紙の生産量自体は減っていない、いわゆるデマ、誤情報でした。これは、新型コロナウイルス騒動によって、人々のネガティブな憶測から、マスクやトイレットペーパー、ティッシュペーパーなどが店頭から姿を消したのと同じ現象です。

なぜ、デマや誤情報は正確な情報より広く早く拡散するのか?

では、なぜデマは広がっていくのでしょうか?こうした人間の心理について、新潟青陵大学大学院で社会心理学を研究している碓井真史教授は次のように説明しています。
「不安な時は、人は不安がって当然だと感じる情報に飛びつきます。不安だからこそちょっとの危険情報にも敏感になり、その情報を収集しようとする欲求が高まります。そして、情報を知った人は誰かに伝えたくなります。伝えることが親切だと思うからです」。
デマは、完全に信じた人だけに広がっていくわけではありません。「〜らしい」「よくわからないけど〜」という不確かな情報でも十分に広がっていきます。デマが広がっていく一方で、それは誤情報だという正しい情報も出てきます。しかし、不安に感じる情報の方が価値のある情報だと人々は感じてしまうため、正しい情報が出た後でもデマの方が、広く早く広がってしまう、というのが人間の心理に基づくデマ拡散のメカニズムです。

悪にも善にもなる人と人のつながり

こうしたデマや誤情報によるパニックを止めるためには、「自分だけが助かろう」という思いを捨てることです。例えば、先にあげたトイレットペーパーの買い占めなどは、自分さえよければ良いという典型的行為で、これが社会的パニックを引き起こします。そして、社会的パニックが起きれば、結局各家庭が困ることになるのです。「このままでは助からない→製品は早い者勝ちで手に入れる→自分だけが助かりたい」ではなく、「このままでは助からないなんてことはない→製品は十分にある→みんなで助け合いたい」と意識を変えること。その思いが、自分と自分の家族を守ります。一時的なデマに惑わされて情報迷子になってしまうと、他に用心しなければならないことに気が回らなくなってしまいます。不安な時ほどお互いを思い合って冷静に対応することがパニックを引き起こさない解決方法。このような人間心理について学ぶのが心理学です。心理学とは、人のこころのメカニズムを科学的に解明し、その知識を活かしてより良い社会をめざす学問なのです。

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