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水素エネルギーの活用を未来へつなぐために必要なこと

■学問大分類:工学・建築
■学問小分類:機械工学
■提供:湘南工科大学 工学部 機械工学科 大見研究室

二酸化炭素が発生しない水素は、次世代の重要なエネルギー源に

私たちの生活を支えるエネルギー資源は、​​これまで石油や石炭といった化石燃料に大きく頼ってきました。しかしこれらの燃料からは​二酸化炭素が多く排出され、地球温暖化など自然環境に大きな影響を与えてきました。

その従来の燃料に代わるものの一つが「水素」です。水素は燃焼させても二酸化炭素が発生しないクリーンな次世代エネルギー。効率が良く、ガラスや半導体の製造時などに活用され、液化した水素はロケットの燃料にもなっています。昨年、東京都で行われた大規模なスポーツの国際大会で使われた燃料電池バスでも水素エネルギーが使われました。現在は都内の公共バスでも採用され、大容量かつ高出力の外部給電システムと電源供給能力を備えており、地震などの災害時には緊急電源としても利用できるとされています。しかし、水素エネルギーを交通網などあらゆる社会基盤で活用するためには、そのシステムの継続的なメンテナンスが必要です。

水素エネルギーを使った社会基盤の構築に必要な取り組みとは?

湘南工科大学工学部機械工学科の大見敏仁准教授の研究室では、水素を使った社会インフラを整備するための研究に取り組んでいます。例えば、燃料電池自動車(FCV)の燃料である水素を供給する水素ステーションでは「水素脆化(すいそぜいか)」という問題があります。水素脆化とは、金属が水素に触れると次第に脆くなり、最終的に破壊に至るという現象を指します。そのメカニズムはいまだ解明されていません。また、整備にかかるコストを抑えるためには、低コストの鋼材による水素ステーションの建設が望ましいと考えられています。

そこで研究室では、理論式を用いたコンピュータシミュレーションによって水素の振る舞いを予測し、脆くなる箇所を定期的にメンテナンスすれば水素脆化は解決できると考えています。大見准教授は「鋼材にかかるあらゆるコストを抑えることができれば、水素ステーションの建設が社会全体にますます広がっていくことでしょう」と期待しています。

金属の劣化を正確に測定・判断するためにAIの技術が重要

また大見准教授は、水素ステーションの普及をさらに発展させる取り組みとして、コンピュータによる「機械学習と画像認識」に注目しています。亀裂が入った金属の画像をコンピュータに認識、解析させる、いわゆる「AIを使ったディープラーニング」という手法の確立を目指しています。金属の劣化を人間の目で見ようとしても、ダメージの入り具合や水素脆化の程度を正確に判断できません。研究室では水素脆化の判定に適したディープラーニングの仕組みや研究の進め方を探るとともに、「AIで自動運転するRCカー」の研究も進めています。

学生に研究を通じて学んでほしいことについて、大見准教授は「現象を分析するための思考力」を挙げています。「研究活動では『最も重要な現象はなんだろう?』『影響を与える要因は何か?』などを推理し、検証します。調査が必要なことを見極め、その根拠を示せる分析力と表現力は社会に出てからも役に立つと思います」と語っています。

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