神戸芸術工科大学 私立大学
職業アニメーターとして活躍するために仲間と切磋琢磨する4年間

芸術工学部 映像表現学科 アニメーションコース 2024卒/3年次
井上寧々 さん
KEYWORD
- #アニメーション
- #二次創作
- #商業アニメーター
- #ポートフォリオ
- #動画基礎
- #映像制作

中学生の頃からアニメーションやまんがが好きで、高校は単位制で美術を選べる普通科に入学しました。部活動は文芸部に所属し、二次創作のイラストや小説を描いたり冊子を制作。今でも部活で仲良くなった友人とは交流が続いています。商業アニメーションを学べる大学を探していたところ、神戸芸術工科大学のことを知りました。オープンキャンパスに足を運んでみると商業アニメーションに特化したカリキュラムがあることがわかり、入学したいと思うように。実際にアニメーターとして働いている方が先生であることも、魅力に感じました。アニメーションは専門学校でも学ぶことができますが、私はどちらかというと作品づくりよりも「好きな作品のキャラクターを動かしたい」という気持ちが強く、商業アニメーションを学べる環境が理想でした。
大学受験はAO入試を選んだので、面談と作品の持参、そして体験プログラムの3つが必要でした。体験プログラムでは個人制作かグループ制作かを選べ、私はグループ制作を選択。たくさんの写真の中から一枚を選び物語を作るという課題で、お互いのアイデアにアドバイスを出しあいながら、それぞれ違う物語を作るのが難しかったです。
作品は、必要なイラスト点数などをオープンキャンパスで先生に尋ねていたため、回答を参考に30点以上のイラストをポートフォリオにして用意しました。「キャラクターは全身を描くようにしたほうがいい」とアドバイスをいただいていたので、入試まで何度も練習を重ね、理想に近づけていきました。全身を描く時、細部のバランスをとるのが難しかったのですが、先生からのアドバイスを意識して描くことで指先や靴紐など小さな点まで注意できるようになりました。

印象的な授業の一つが、2年生の前期で学んだ動画基礎演習です。これは、商業アニメーターとして活躍する先生の指導のもと、キャラクターの振り向きシーンなどを描く原画の練習をする授業です。例えば、先生がキャラクターの正面と横顔を描き、学生たちが正面から横顔になるまでの振り向き部分を描く。これを動画と呼ぶのですが、商業アニメーションの現場では新人アニメーターたちに必ず必要な技術なのだそうです。就職する前にそのような練習ができ、とても勉強になりました。動画は細い線で均等に描く技術が必要とされるので難易度が高いうえ、「実際の現場ではもっと細かく指摘される」と言われました。私は改めてアニメーターという仕事に取り組んでみたいと考えるようになり、心構えができました。
他にも印象的だったのがアニメーション映像制作という授業です。この授業は、2年次と3年次にそれぞれ開講され、グループワークでテーマに沿った映像を制作します。まずは先生が決めたテーマに沿って、一人ひとりがキャラクターとあらすじ、絵コンテを用意しプレゼンします。投票によって選ばれた4作品の制作者が監督となり、8人程度のチームを作ってグループで作業。私は2年生で、制作進行を担当し、3年生では監督に選ばれました。「自販機」という課題テーマのもと、「願いが叶う自販機」という設定で少しシリアスな作品を提案。監督というポジションは、メンバーの進捗を確認しながら進行しなければならず、共同作業の大変さを痛感しましたが、自分が成長できる良い経験となりました。

将来は商業アニメーターとして、自分の好きな作品の制作会社に入社し作品づくりに携わりたいです。これからの就職活動では、憧れの会社に挑戦したいと思っています。そのために作画ゼミでは、1年かけてポートフォリオのたたき台を準備してきました。大手の就職試験では、ポートフォリオも最初の数ページで判断されてしまうことがあると聞いたので、どのようにインパクトを出すか、そしてどのような順で作品を見せるかなど検討する点が多くあります。目的や手法がわかりやすいように、それぞれの枠組みをしっかり構成しブラッシュアップして、自己PRに繋げていきたいと思います。また、いつかは監督として、まだ作品化されていない自分の好きなまんがをアニメーション化したいという密かな夢を抱いています。
アニメーションコースは、自分と同じようにアニメーションが大好きで熱意のある学生ばかりです。アニメーションの感想で盛り上がれるマニアックな会話が弾み、深く仲良くなりやすかったです。この環境で夢に向かって学べることを嬉しく思います。
志望理由
私の夢はセルアニメーションを制作するアニメーターになることです。そのためにセルアニメーション制作に特化したカリキュラムのもと、プロアニメーターの方が実際に使用している設備と同じ設備で学生のうちから豊富に練習し、経験を積める貴学に魅力を感じました。それに加え、少人数授業で学生一人に対する設備が充実していると感じました。貴学に入学後はアニメーションを作る工程全てに習熟し、アクション系やファンタジー系などさまざまな分野の作品を作りたいと思っています。また、人物だけでなく、背景や生物なども綺麗に描けるように努力しようと思います。そして、4年生の卒業研究では、自分のすべてを詰めこんだ最高の作品を作りたいと思っています。そのために、基礎を確実に身に付け、自分自身が豊かな技術を備えた人になれるよう、自主的にさまざまなことに挑戦していこうという思いがあります。神戸芸術工科大学で高い技術や知識を学び、全力で努力しようと思います。そして、多くの人の心に残る素敵なアニメーション作品を作りたいと思います。

志望理由の GOOD POINT!
商業アニメーターを目指す井上さんは、充実した設備について具体的に挙げています。映像表現学科アニメーションコースでは、アニメの作画机やレコーディング室など、プロが使用する設備と同様の専門的な設備を使用できます。実践的な力を身につけられます。また「アニメーションを作る工程全てに習熟し、アクション系やファンタジー系などさまざまな分野の作品を作りたい」という言葉から、さまざまな分野や制作工程に興味をもち、入学後への意欲を高めていることがわかります。神戸芸術工科大学では、プロのクリエイターである教員から身近に授業や指導を受けることができます。就職支援も含め手厚いサポートを受けながら、目標に向かうことができるでしょう。志望理由の後半部分からは、卒業研究で最高の作品を作りたいという大学でのゴールだけでなく「基礎を確実に身に付け、自分自身が豊かな技術を兼ね備えた人」という明確なビジョンをもっていることも伝わってきます。神戸芸術工科大学では、学生一人ひとりの能力を最大限に伸ばし、基礎教育と専門教育からなる4年間の学びから、創造的なクリエイターやデザイナーになるための力を身につけることができます。
シルクスクリーンと“刺し”を合わせる、自分だけの表現方法に出会えた学生生活

芸術工学部 ファッションデザイン学科 テキスタイルデザインコース 2023卒/4年次
奈良来美 さん
KEYWORD
- #テキスタイル
- #テキスタイルデザイン
- #ファッション
- #服飾
- #シルクスクリーン
- #刺繍
- #刺子
- #刺子

ファッションデザインに興味を持ったのは小学生の頃です。もともと絵を描くことが好きだったのですが、祖母が裁縫をする人だったこともあり、見様見真似で私もミシンを使って手提げバッグを作ったりするようになりました。他にも消しゴムはんこを作ってみたりアクセサリーを作ってみたり、とにかく手を動かすことが好きだったように思います。また、小学生の頃に、ココ・シャネルの伝記を読んだことが今でも印象に残っています。
進路を考える際、私はミュージカル衣装など舞台衣装に興味があったのですが、調べてみると多くの大学はリアルクローズの制作をメインにしているように感じました。しかし、神戸芸術工科大学では幅広いジャンルのファッションデザインに関われそうだと感じ、興味を持つようになりました。オープンキャンパスに行った大学の中で雰囲気が良かったことも、決め手の一つです。トートバッグを作るワークショップに参加したのですが、先生がとてもフレンドリーで、先輩方も優しく教えてくださいました。
家から通える距離だったことと、山が近い静かな環境であるため制作に集中できそうだと感じたこともポイントです。入試では、面接を受けその際に作品としてポートフォリオを持って行きました。高校2年生から画塾に通っていたので、特別な準備をしたというよりは、これまで描いてきた作品をポートフォリオにして面接で見てもらいました。

1年生の実習では、ファッションデザイン学科の3コースすべてを経験します。入学した頃はファッションデザインを学びたいと思っていましたが、授業を受けていく中で興味はテキスタイルデザインに変わっていきました。ファッションデザインは最初のデザイン画を描く工程が終わると、パターンを引いたり製図したり、ミシンを使って縫製したりという作業がメインです。私は絵を描くことも変わらず好きだったので、もう少し自分の絵がベースになる制作をしたいと思うようになり、それが実現できるのはテキスタイルデザインだと気づいたのです。生地の柄をデザインすることに加え、織ったり染めたりと生地自体をつくりあげることができ、自分の手の中でものを作っている実感があり、より自分に合っているなと思います。
2年生に上がる際に、テキスタイルデザインコースを選びましたが、演習以外の科目はファッションデザインコースの授業も受けることができました。ファッションデザインコースの授業で学んだことを活かし、長期休みを使って衣服の制作にも励みました。大学祭ではジャケットを制作し、ファッションショーに参加。私は小柄で自分に適した既製服があまりないので、自分のサイズに合わせた1着を手がけました。

作品を制作していく上で自分の専門性が欲しいと模索していたところ、3年生の後期に受けたシルクスクリーンプリントの授業がきっかけで自分の作品作りを方向づけられるようになりました。それは染料を使ったシルクスクリーンプリントの上から“刺し”をするという表現方法。“刺し”の技法や紋様は世界各地にあります。機能性も併せ持ったものが多いですが、美しさを持つものや、民族によっては“刺す”という行為自体がお守りや祈りになることも。“刺し”のそのような点に興味を持ち、もっと研究したいと考えるようになりました。兵庫県立美術館で展示する卒業制作も「プリントと“刺し”によるテキスタイル表現の研究」をテーマにした大型作品を展示します。タイトルは「祈り」。“刺す”ことの意味について自分の中で思考を巡らせ表現しました。会場で来場者の方の感想をお聞きするのが楽しみです。
大学卒業後は神戸芸術工科大学大学院の総合アート&デザイン専攻に進学します。作品づくりという表現活動に加え、民族ごとの“刺し”の特徴など文化的なこともリサーチしていきたいと考えています。将来的には自分で生み出したオリジナルのテキスタイルを使って衣服を展開し、どんどん発表していきたいと思います。
志望理由
多面的にファッションデザインを学ぶことができるため、神戸芸術工科大学のファッションデザイン学科を志望しました。私は幼い頃から絵を描くことと裁縫が好きだったので、好きなことをどちらも活かせる職業に就きたいと考え、ファッションデザイナーを志しました。神戸芸術工科大学では2年次からコースの選択があるため、1年次で時間をかけてこれから取り組んでいくことを決められます。衣服を制作することから、テキスタイルデザイン、企画を行うことまで幅広く学ぶことができ、自分自身の可能性をより広げることができる環境だと感じました。また、他学科の授業も積極的に受けられることを知り、そのおかげでさまざまな角度からファッションデザインについて考えることができると思いました。環境問題などの課題が多くあるファッション業界では、柔軟な知識を持ち活動することが必要であり、他学科・他分野を知ることはファッションデザイナーになる上でとても重要なことだと考えます。幅広くアートやデザインについて学べる神戸芸術工科大学で知識や技術を身につけ、オリジナルの衣服を発信できる人になりたいです。以上の理由から、神戸芸術工科大学のファッションデザイン学科を志望しました。

志望理由の GOOD POINT!
神戸芸術工科大学で自分だけの表現方法に出会えた奈良さんの志望理由からは、幅広く多面的に学びたいという強い意志が感じられます。志望理由の一つとして「2年次からコースの選択があるため、1年次で時間をかけてこれから取り組んでいくことを決められる」という、じっくりと学べるよさを挙げています。神戸芸術工科大学では、専門分野にとらわれず、幅広いデザインとアートの分野を柔軟かつ横断的に学ぶことができます。また「衣服の制作やテキスタイルデザイン、企画を行うことまで幅広く学ぶことができる」というところから、ファッションデザイン学科の学びや環境について、積極的に情報収集をしていたことが伝わってきます。神戸芸術工科大学では、プロが使用する工業用ミシンやジャガード編み機などの縫製工場と同レベルの機器や設備を使用し、実践的な力を身につけることができます。志望理由を通して、主体的に課題を発見し、解決方法を提案できる応用力と創造力を持った人物を育成する神戸芸術工科大学は、奈良さんの求める学びを実現できる場所であることがわかります。
モーショングラフィックスを通して、インパクトのある映像広告を仕掛けていきたい

芸術工学部 ビジュアルデザイン学科 Web・モーショングラフィックスコース 2024年卒/3年次
西本昂太郎 さん
KEYWORD
- #モーショングラフィックス
- #映像
- #映像広告
- #美術教師

幼少期から絵を描くことやものづくりが好きで、自由研究で写真を使ったパラパラまんがを作るなど、何かを生み出すことに夢中でした。中学生の頃、文房具など物のデザインに興味が湧き父に尋ねたところ、プロダクトデザインというデザイン分野があることを知り美術系の高校へ進学。在校中はビジュアルデザインとプロダクトデザイン、そしてデッサンを勉強しました。ビジュアルデザインではさまざまなポスターを作ったり、プロダクトデザインではスニーカーの模型を作ったりと、デザインのおもしろさに囲まれた高校生活を過ごすことができました。
僕は映画を観ることが好きなのですが、「モンスターズ・インク」のオープニングがとても魅力的で、「このような映像は何の分野なのだろう?」と疑問に思いました。高校の先生に「モーショングラフィックス」という分野であることを教えていただき、高校の卒業制作に向けて独学で勉強し作品を制作しました。
神戸芸術工科大学の大学案内を見て、モーショングラフィックスのコースがあることを知りました。他大学も視野に入れていましたが、デザインクリエーションというようなもう少し幅が広いコースであることが多かったので、モーショングラフィックスを深く学ぶことができる神戸芸術工科大学を志望しました。また、同じようにモーショングラフィックスに魅了された人との出会いや、他学科とコラボした作品づくりができるという楽しみも感じていました。実際、自分以上にモーショングラフィックスへの思いが強い学生もいて、とても刺激的な環境です。

入試はAO入試を選択。高校の授業で手がけたポスターやデッサンなど十数点の作品をまとめポートフォリオとして提出しました。グループワークは少し不安もありましたがシミュレーションを重ね、メンバーの意見を尊重しながら取り組めたと思います。
これまで受けた授業で特に心に残っているものは、モーショングラフィックス実習です。基礎的なことを学べるのはもちろん、さまざまなコンテンツに挑戦することができ作品数も多く勉強になりました。家で作業をしなければ間に合わないので労力はかかりますが、その分一番楽しかったです。この授業をとおして、「コンセプトやゴールを見据え、どうすればインパクトを与えられる表現になるのか」という視点をもった作品作りに自分自身が向いていることに気づきました。なかでも印象に残っているのは、3年生の前期に作った作品です。映画「ちょっと思い出しただけ」のシークエンスを制作しようと思い、イラストを描いたり本編に関連するような写真を撮りに行ったりと、映像制作のための素材作りにも力を注ぎました。作っていくうちに、どんどんアイデアが浮かんで、気づくと深夜まで無我夢中に作業していることも。睡眠時間が減ってしまっても、このようにのめりこめる授業に参加できたことで、改めてモーショングラフィックスの魅力を実感しています。

卒業後は映像広告の制作会社に就職したいと考えています。今一番興味があるのはInstagramのストーリーズに上がってくるような映像広告。限られた時間の中で、商品の魅力を伝えられるモーショングラフィックスを手がけることは、とても挑戦しがいがあると思います。
映像広告は、ディスプレイなど街中にも媒体が点在しています。しかし現在は、スライド式広告のようなものもあり、映像という表現を完璧には活かしきれていないのではないかと感じることも。街中に流れる映像にも、モーショングラフィックスを使うことで、より人々の興味を引くおもしろい広告を作っていきたいと考えています。
もう一つの夢は、子どもたちにモーショングラフィックスを教えること。僕は高校の先生のおかげで、モーショングラフィックスというジャンルを知りましたが、まだ広くは知られていないジャンルだと感じています。デジタル化が進むにつれ言葉自体は広まるかもしれませんが、モーショングラフィックスに興味のある子どもたちへもっとダイレクトに制作について教えられることができればと考えています。
志望理由
僕は家が大阪にあり通学に2時間かかりますが、モーショングラフィックスが専攻できるという理由で、ここで勉強したいと決心しました。当時どのような評価をされたのかはあまり覚えていません。
志望理由は大きく二つあり、一つはモーショングラフィックスが専攻できるということは、応用技術も学べるのでは?と思ったこと。
また、もう一つは、映像表現学科の先輩が「プロの現場で活躍されているすごい先生が多い」と教えてくださり、その先生の授業を受けてみたいと思ったことです。

志望理由の GOOD POINT!
神戸芸術工科大学で熱中できるジャンルと授業に出会うことができた西本さんは、志望理由の一つ目として、「モーショングラフィックスが専攻できるということは、応用技術も学べるのでは」と思ったことを挙げています。専門分野にとらわれず、幅広いデザインとアートの分野を柔軟かつ横断的に学ぶことができるのは神戸芸術工科大学の魅力です。志望理由の二つ目として、プロの現場で活躍している先生の授業を受けたいという点を挙げています。オープンキャンパスなどに参加し、在学生の生の声を聞くことができたのでしょう。神戸芸術工科大学ではプロのクリエイターである教員から少人数で授業を受けることができるので、就職支援も含め手厚いサポートの受けながら、目標に向かうことができます。志望理由からは、2時間という通学時間の懸念より、神戸芸術工科大学でモーショングラフィックスを学びたいという思いが勝っていることが伝わってきました。モーショングラフィックスを専門的に学べるという魅力に加え、最寄り駅から徒歩6分という好立地であることも、神戸芸術工科大学へ進学するという決心を後押ししたのかもしれません。
驚きと喜びをもった建築を手がけ、人々のニーズに応え生活を豊かにする

芸術工学部 環境デザイン学科 建築コース 2025年卒/2年次
宮地陽大 さん
KEYWORD
- #建築
- #設計
- #リノベーション
- #デザイン
- #環境デザイン
- #ランドスケープデザイン

高校生の頃、なりたい職業として建築関係と音楽関係、そして美容師という3つの選択肢がありました。建築という職業に興味を持ったのは、子どもの頃に見たTV番組がきっかけです。リノベーションをした家を見た依頼主がとても感動し喜んでいる姿を目にし、自分が手がけたものに対する大きな反応がより直接的に感じられる職業だと思い、憧れるようになりました。
神戸芸術工科大学は、就職率が高いところに惹かれ興味を持つようになりました。調べていくうちに建築の授業だけでなくさまざまな分野が学べることや、公務員をはじめとした他ジャンルへ就職する例もあることがわかり、可能性が広い環境だと感じ志望を決めました。また、他の建築学科では学べないようなデザインの講義などを受けられることも、魅力の一つでした。
入試対策では、面接に向けて自分自身をよく理解するために悩んだこともありましたが、家族や友人などに自分という人間について相談するなど思考を重ねていきました。また、面接では志望理由を明確にすることも必要です。進学後、自分は何を勉強し、どのような職に就きたいかを明らかにするために、近所の建築士の方に建築知識について教えていただいたりと準備を進めていきました。

神戸芸術工科大学では、構造入門という授業をはじめ、建築について入門的な基礎知識から学ぶことができます。また、自分と同じように普通科の高校から入学した学生が多く、みんなで一緒にスタートを切れる環境です。
一番印象的だった授業は、環境デザイン実習。現地に行き、そこに建てられている建築物を調査し理解して、街を活性化するための新たな建物をデザイン設計する授業です。先日は「須磨の街をより良くする建築を考える」というテーマで現地へ調査に。須磨浦公園という公園があるのですが、そこをもっと人が集まる空間にしたいと思い、演奏会などができるような野外ホールを計画しました。CGを使ってホールをデザインし、家族や友人からも「このホールが実際にあったらいいね」と良い反応をもらえて嬉しかったです。将来建築士になった時も、自分が設計したものが人に喜ばれ、自分自身もやりがいを感じられるという点を忘れずに仕事をしていきたいと、改めて思う経験でした。著名な建築家として作品を残していくというよりは、その街で生活する人や、その家に住む人の暮らしを良くする身近な建築に携わっていきたいです。

3年生では環境デザイン実習という地域の企業と共同した授業もあります。グループで住宅のリノベーション案を考え模型を作るのですが、そのうちの最優秀作品がリノベーション賃貸物件として実現化されます。学生もリノベーション工事に参加することができるので、とても楽しみにしています。これまでにグッドデザイン賞を受賞した案もあるそうなので、頑張りたいと思います。
建築を学んできて、一番大切なことはその建物を使う人が視覚的にワクワクしたり、安心や安全を感じられることだと思うようになりました。進路としては建築設計とリノベーションの両方に興味がありますが、依頼主やその場所におけるニーズに合わせ性能を高めていくことを目標にしたいです。また、建築デザインには流行もありますが、それだけに流されるのではなく、昔の様式も取り入れながら時代に合わせた建物を建てていきたいです。そのために、古い建築物などをたくさん見て、構造を学んでいきたいと考えています。
さらに、建築を目にした人が驚きを感じられるような空間づくりにも携わりたいです。先日、とある美術館に家族で行ったのですが、息を呑むような素晴らしい建物でした。球体を取り入れた館内のデザインは、自分では思いつかないような斬新さ。利用する人々のニーズに応えつつ、そのような驚きをもったデザインも意識していきたいと思います。
志望理由
元々建築の職業に興味があり、就職率が⾼いという点に、まず惹かれました。詳しく調べていくうちに建築関連への就職だけではなく、他ジャンルの就職先、会社などへの道があることがわかりました。同時に建築以外のさまざまな分野を学べる選択授業があることで、学べることや就職の幅が広く、また、知識を増やし経験できる場所だと思い、より関⼼が⾼まりました。
また、普通の建築学科では学べない、芸術⼤学ならではの講義を受けられることも、とても魅⼒的に感じました。私は⼈々のニーズや時代に沿った建築ができるような⼈になりたいと考えており、そのためには、建築についての基本的知識に加え、⼈との繋がりを⼤切にしたいと考えています。それには中学・⾼校時代に頑張ってきた吹奏楽などの、課外活動を通して得た輪の中に⾶び込み挑戦するといった経験が強みになると思います。これまでの知識や経験を増やし、将来なりたいイメージ、夢に近づくために志望しました。

志望理由の GOOD POINT!
芸術大学ならではの講義を受けられることに魅力を感じた宮地さん。志望理由として「建築以外のさまざまな分野を学べる選択授業があることで、学べることや就職の幅が広い」という点を挙げています。当初は就職率の高さに惹かれたとのことですが、その後、積極的に情報を収集し、自分の夢を実現する場所は神戸芸術工科大学であるという思いに至ったことが伝わってきました。宮地さんが魅力に感じたように、神戸芸術工科大学には「芸術工学基礎」という全学科に共通する専門基礎科目群があり、表現の多様性を理解し、その技術を身につけることができます。また宮地さんは、吹奏楽などの課外活動にも積極的に取り組んできたとのこと。建築への興味関心を深めてきたことに加え、多くの人と協力して挑戦し続けてきた姿が目に浮かびます。神戸芸術工科大学では、中学・高校時代の美術経験の有無に関わらず、基礎教育と専門教育からなるカリキュラムによって、幅広くデザインとアートの分野を学ぶことができます。
- 学校No.1704