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推薦入試の仕組み(大学入試の基礎知識)

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高校生のための進学ガイド

学校推薦型選抜(私立大学・国立大学・短期大学)

学校推薦型選抜って何?
基本的な仕組みを知ろう

過去10年ほどの間、私立大学・短大において、学校推薦型選抜(旧指定校推薦入試)の入学者比率が増え続けてきました。2019年度は全体の4割以上にも上り、一般選抜に次ぐ規模を占めています。出願条件や選抜方法は大学・短大ごとに多種多様ですが、基本は学業成績や課外活動実績をもとに「高校で何をどう頑張ったか」が評価されます。他の入試との違いは何か、自分の強みを生かせるのはどのタイプなのかを知るために、まずは主な用語と仕組みを理解しましょう!

私立大学 学校推薦型選抜

私立大学の学校推薦型選抜とは

端的に言えば、高校での取り組みや実績をもとに、受験生の個性や意欲を評価するのが学校推薦型選抜です。大半は高等学校長の推薦が必要で、学業成績やスポーツ・課外活動実績などについて一定の水準が求められます。書類審査や小論文、面接、プレゼンテーション、実技などで選抜されるケースが多いですが、大学入学共通テストの結果を活用する大学や学力試験を課す大学もあるため事前に調べておきましょう。また、多くの大学が専願制を採用しているため、他校との併願ができない場合がほとんど。万が一不合格だった場合、一般選抜で再チャレンジすることは可能です。

一般選抜との違いとは?
一般選抜は学力試験が中心で、出願条件も緩やか
  • 一般選抜は学力試験を中心に選抜されるが、学校推薦型選抜は書類審査、小論文、面接、プレゼンテーションなどが中心。共通テストや学力試験は課す大学と課さない大学がある
  • 一般選抜の出願条件は「高校を卒業した者」「卒業見込みの者」または「高校卒業と同等の学力を認められる者」などが一般的だが、学校推薦型選抜はさらに成績や課外活動実績など独自の基準がある
  • 一般選抜の実施時期が1月~3月ころなのに対し、学校推薦型選抜は先行して行われ、11月~12月ごろに集中する
総合型選抜との違いとは?
総合型選抜では、大学が求める人物像に合った受験生を評価する
  • 総合型選抜では、大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に沿って評価が行われるが、学校推薦型選抜では学業成績や課外活動実績などを踏まえて評価が行われる
  • 総合型選抜は高校からの推薦が不要だが、学校推薦型選抜は必要
  • 総合型選抜は選考期間が長く、面接・面談の機会が多い傾向にあるが、学校推薦型選抜は出願から合格発表まで1カ月程度と比較的短期間になる場合が多い
  • 総合型選抜の実施時期は9月~2月の期間で各大学によってさまざまだが、学校推薦型選抜の実施時期は11月~12月ごろに集中する

大きくは「公募制」と「指定校制」の2種類がある

学校推薦型選抜は、大きく「公募制(公募推薦)」と「指定校制(指定校推薦)」に大別され、どちらも大学が求める出願条件を満たし、高等学校長の推薦を得ることが必要です。公募制の場合、全国の高校から広く出願できますが、指定校制では大学が指定した高校の生徒だけに出願資格があります。ほとんどの私立大学が両方を採用しています。なお、公募制については、総合型選抜に組み入れている大学もありますが、出願条件・資格などは学校推薦型選抜のそれと変わりません。

公募制

大学が求める出願条件を満たし、高等学校長の推薦があれば出願でき、全国の高校から広く出願することが可能です。既卒生(浪人生)の出願を可としている大学もあります。

公募制一般選抜

成績基準が設けられることが多く、募集定員が比較的多い選抜方式です。

こんな人におすすめ

  • 日々の勉強や定期試験に力を入れてきた
  • 苦手科目が少なく、各科目の成績が平均的に高い
公募制特別推薦選抜

スポーツや文化活動で優秀な成績を収めたこと、委員会活動やボランティア、地域活動などに取り組んだことなどをアピールできる選抜方式です。専門学校や総合学科高校出身者の定員枠を設けている場合や、成績基準がない場合などもあります。

こんな人におすすめ

  • スポーツや芸術分野で優れた実績がある
  • 部活動や委員会活動、ボランティア活動に携わっている
指定校制

大学が指定した高校の生徒にのみ出願資格があり、現役生、専願に限られます。推薦枠は少人数のため希望者が多い場合は校内選考が実施され、成績、課外活動実績、生活態度などで評価されます。狭き門ですが、推薦枠を獲得すれば合格率はかなり高くなります。

こんな人におすすめ
  • 苦手科目が少なく、定期試験に力を入れ、各科目の成績が平均的にかなり高い
  • 日々の学校生活に積極的に取り組んでいる
国公立大学の学校推薦型選抜について
公募制のみで、大学入学共通テストを課す場合もある


国公立大学の学校推薦型選抜は公募制のみで、多くが現役生に制限しています。また、私立大学に比べて募集人員が少なく、成績基準も厳しくなっています。学力試験を実施する大学もあり、2021年度は98大学、254学部でセンター試験(現:大学入学共通テスト)が課されました(※)。
(※)文部科学省「令和3年度国公立大学入学者選抜の概要」

地方の国公立大学に多い、地域枠推薦選抜

一部の国公立大学医学部では、地方の医師不足緩和のため、卒業後に一定期間地元の医療に従事することなどを条件とした地方枠推薦選抜を行っています。公立大学では、医学部に限らず県内・市内の高校を対象とした推薦選抜を行う場合もあります。

出願条件、評価基準は大学・学部、方式によってさまざま

高校での学業成績が重視される?

出願条件に成績基準がある場合、高校での成績を数値化した「全体の学習成績の状況」か「学習成績概評」の最低基準が示されます。「全体の学習成績の状況」は、高校1年次から3年次の1学期までに履修した科目の成績(5段階評価)を合計し、科目数で割った数値です。この評定平均値をもとにA~Eの5段階で成績を表したものが「学習成績概評」で、どちらも指定の基準をクリアすれば出願が可能となります。

課外活動の条件、評価基準は?

スポーツ・文化活動枠の推薦選抜の場合、競技種目等の指定があり、全国・県大会など大学が定める大会での上位入賞が条件となります。生徒会活動や地域活動などに打ち込んだことをアピールする場合は、活動実績の証明が必要です。その他、志望学部学科に関する分野のコンテスト(例:ディベート甲子園、数学オリンピック)での実績や、英検、TOEIC(R)、簿記、コンピュータ系の資格・検定の取得・合格者が評価されるケースもあります。

学習成績の状況と学習成績概評の算出方法

選考方法は、書類審査・小論文・面接がメイン。学力試験がある場合も

一般的に、高校の成績と面接・小論文による人物評価によって合否が決まりますが、大学によっては大学入学共通テストの結果を活用したり、学力試験を実施したりする場合もあります。志望理由書では、志望理由や自分の強みをうまくアピールできるよう書き方を工夫しましょう。小論文や面接では表現力や論理的思考力が試されます。

学校推薦型選抜の選考方法
書類選考 学習記録(学習成績の状況)や生活態度などをまとめた「調査書」、担任や部活動の顧問が推薦理由を記入する「推薦書」、入学動機などをまとめる「志望理由書」「自己推薦書」「エントリーシート」などがあります。
小論文 与えられたテーマに沿って書く「課題論述型」と、長文を読んで関連テーマについて書く「文章読解型」が中心。出題内容は専攻分野に関するものから時事問題までさまざまです。
面接 提出した書類の内容をもとに、個人またはグループ面接が行われます。理系の大学・学部では、専門分野に関する口頭試問が行われる場合もあります。
プレゼンテーション 出願時に入学希望者自身が作成した資料等について、口頭での発表を求められる大学があります。
学力試験 大学によっては、筆記試験などの学力試験を課す場合があります。
大学入学共通テストの活用 大学によっては、大学入学共通テストの結果を選考に活用することがあります。
実技試験 教員養成系を含む芸術系、体育系の学部学科などで、実技や作品提出などが課されます。
私立大学学校推薦型選抜の受験計画と注意点

学校推薦型選抜受験は、準備開始時期が重要!

①実施時期が早いため、余裕を持って準備しよう

学校推薦型選抜は11月から出願が始まります。担任や顧問の先生に書類を書いてもらう期間も考慮しなければならず、小論文や面接などの対策も必要になるため、余裕をもって準備しましょう。

②出願条件をしっかり確認しよう

「学習成績の状況」「学習成績概評」が足りているか、専願か併願か、現役・既卒の指定はあるかなどを早めにチェックしておきましょう。高校2年次の終わり頃に成績を計算してみて届かなければ、高校の先生に相談し、成績向上のための対策を立てましょう。

私立大学 学校推薦型選抜の試験対策

志望理由書(自己推薦書等)は、その後の面接などのベースとなるので十分に練って書きましょう。ただし自分の思い込みだけで書くのはNGです。高校の先生など第三者にチェックしてもらい、分かりやすく伝わりやすい書類を作成しましょう。学力試験がある場合は、並行して受験勉強も必要になります。

私立大学 学校推薦型選抜のスケジュール

出願・選考期間は11月が多数
指定校制は8月~10月頃にかけて校内選考あり

出願受付は11月に開始され、早い大学では12月に合格が発表されます。一般選抜に先行して実施されるため、資料・願書は早めに請求しておきましょう。指定校制の場合は、夏から秋にかけて校内選考が行われるため、自分の高校はどの大学の推薦枠があるのかを早めに確認してください。

ここで紹介するスケジュールは一般的な例ですので、実際は各大学のホームページで確認してください。

私立大学 学校推薦型選抜の情報収集の方法

  1. Step 1
    志望校のホームページや大学案内を確認する

    6月頃から大学のホームページなどで入試情報が公開されるため、出願条件や出願時期などを確認しましょう。過去問題をホームページなどで公開している大学もあります。

  2. Step 2
    オープンキャンパスや入試説明会に参加する

    各大学はオープンキャンパスや学校見学会で入試説明会を行っています。志望理由を明確にし、面接でうまくアピールするためにも一度大学を訪れておくのをおすすめします。

私立大学 学校推薦型選抜に関する4つのポイント

Point
1

主に「公募制」と「指定校制」の2種類がある。

Point
2

大学・学部学科ごとにさまざまな出願条件があり、専願が基本。

Point
3

書類審査、小論文、面接が主流で、一部は学力試験や実技試験が課される。

Point
4

独自の対策が必要になるため、早い時期から準備することが大事!