AO入試(私立大学・短期大学)

進学の、その先へ。
なりたい「わたし」を一緒に見つける
進路情報ポータルサイト

高校生のための進学ガイド

AO入試(私立大学・短期大学)

大学・短期大学・学部とのマッチングが重視されるAO入試
志望校選定や出願の際の注意点とは?

AO入試とは大学・短大・学部が定める「求める学生像」に合った人物を採用する方式です。AO入試を行っている大学は多く、現在では私立大学の8割近くが実施しています(※)。入学者比率は推薦入試より低いものの、入試内容が推薦入試と近い場合があるため押さえておきたい入試の一つ。選抜方法が多岐にわたり選考期間も長いため、受験を検討する場合は早めに情報収集を始めましょう。

※文部科学省「平成26年度国公私立大学入学者選抜実施状況」、「学校基本調査 平成26年度確定値」より算出

私立大学のAO入試とは

私立大学のAO入試とは

大学・学部が求める学生像(アドミッション・ポリシー)にマッチした受験生を採用する方式で、AOは「アドミッションズ・オフィス」の略。高校の推薦がなくても出願でき、専願が大半です。選考では、学び・入学への意欲、目的意識の高さ、入学後の成長度などが重視され、大学・学部にふさわしいかどうかが評価されます。書類審査や小論文、面接の他にプレゼンテーションやディスカッションなどを課す場合もあり、選抜方法は推薦入試よりもバラエティに富んでいます。また、選考にかかる時間が長い場合が多く、不合格だった場合は同じ学部学科の一般入試を受験することが可能です。

一般入試との違いとは?
一般入試は基本的に学力試験のみで、人物評価はされない
  • 一般入試は基本的に学力試験のみで選抜されるが、AO入試は書類審査、小論文、面接などが中心で、学力試験は課す大学と課さない大学がある
  • 一般入試の出願条件は「高校を卒業した者」「卒業見込みの者」または「高校卒業と同等の学力を認められる者」などが一般的だが、AO入試はさらに成績や課外活動実績など独自の基準がある
  • 一般入試の実施時期が1~3月ころなのに対し、AO入試は先行して行われ、8~翌年2月ごろに集中する
推薦入試との違いとは?
AO入試は、高校からの推薦状が不要
  • 推薦入試では学業成績や課外活動実績などを踏まえて評価が行われるが、AO入試では、それに加えて大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に沿って評価が行われる
  • 推薦入試は高校からの推薦が必要だが、AO入試は不要(推薦入試でも自己推薦は不要)
  • 推薦入試は出願から合格発表まで1カ月程度と比較的短期間になる場合が多いが、AO入試は選考期間が長く、面接や面談が多い傾向にある
  • 推薦入試の実施時期は10~11月ごろに集中するが、AO入試は主に8~翌年2月の期間で各大学によってさまざま
こんな人におすすめ
  • その大学・学部を志望する強い動機と意欲がある
  • 入学後の目標やビジョンが具体的にある
  • 高校時代、何かに打ち込んだ経験がある

大学・学部によって求める学生像が違う!

推薦入試では高校での実績と人物評価を総合して合否が決まりますが、AO入試では大学・学部の求める学生像(アドミッション・ポリシー)に合うことをアピールできるかがポイントとなります。求める学生像は大学・学部ごとに大きく異なるため、志望校の求める人物像に自分がふさわしいか、入試要項や募集要項などをもとに検討しましょう。また、「この大学で学びたい!」という強い熱意や、大学の理念・教育の理解度も重視されるため、志望校研究を行うことも大切です。

募集要項の例(抜粋・要約)
A大学 文系
国際系学部
  • 英語で勉強する強い意欲を持つ者
  • 日本国内及び海外で多彩な文化的経験を有する者
  • 新しい環境に挑戦する柔軟性と適応性を有する者
  • 国際的視点から知的、道徳的問題に取り組む意思と意欲を有する者
B大学 文系
経済・経営系学部
  • 経済学・経営学・会計学に関して独自の問題発見・解決能力を身につけ、地道に学習を継続できる者
  • 自己を高めようという明確な目的意識と強い意欲を持ち、目標を実現できるよう努力する者
  • リーダーシップを持ち、他の学生の模範となる者
C大学 理系
理工系学部
  • 科学技術や社会の動向に関心を持ち、幅広い視野から創造的に物事をとらえようとする者
  • 旺盛な好奇心と鋭い問題意識を持ち、物事の本質をよく理解し、課題を見つけようとする者
  • 他人の立場を理解し、寛容な精神を持ち自己を律することができる者

成績基準を課す大学が増加傾向にある

AO入試では、出願条件として評定平均値などの成績基準や、現役・既卒、専願・併願などの制限が設けられています。以前は学力試験がなく成績基準も緩やかなケースが一般的でしたが、2011年度からは文部科学省の方針を受け、学業成績基準や学力試験を設けるなど一定の基礎学力をはかる大学が増えています。大学への入学意欲も選考基準となることから専願がほとんどですが、一部の大学では併願が可能な場合や、既卒生(浪人生)可の大学もあります。

プレゼンやグループディスカッションなど、選考方法はバラエティ豊か

書類審査、小論文、面接に加えて、セミナーやプレゼンテーション、グループディスカッション、模擬講義などのさまざまな選考や課題があり、各大学が独自の組み合わせで実施しています。

AO入試選考方法の種類
書類選考 志望理由とそれを裏付ける活動や考え、卒業後の目標などを「志望理由書」(「エントリーシート」「自己推薦書」)に記入します。そのほかに、これまでの活動をまとめた「活動報告書」、高校での学業成績や生活態度が記載された「調査書」などの資料が必要な場合もあります。
小論文 与えられたテーマについて自分の意見を述べる場合、資料や課題図書を読み論述する場合、志望理由をまとめる場合など内容はさまざまです。
面接・ディスカッション・
プレゼンテーション
面接では提出書類の内容をもとに入学の意志や適性がはかられます。複数の受験生が討論するグループディスカッションや、特定のテーマに関するプレゼンテーションなどが課される場合もあり、論理的思考力や表現力が試されます。
セミナー・模擬講義 セミナーや模擬講義を受講し、終了後に筆記試験や面談、ディスカッションなどを行います。
学力試験 大学によってはセンター試験や個別学力試験を課す場合があります。学力試験の場合は、専門分野の科目や英語などが一般的です。
実技試験 芸術系や体育系の学部学科(教育養成系を含む)などで、実技や作品提出などが課されます。

・AO入試の選抜方法(2014年度)

AO入試の選抜方法(2014年度)

「エントリー」と「出願」の違いとは?

一般的に、エントリーは出願の前段階で行う「AO入試を受けるための手続き」を指し、大学が指定する手続きを行った受験生に出願資格が与えられます。単にWebなどから登録をする場合もあれば、大学と受験生のミスマッチを防ぐため、オープンキャンパス等で説明会や講座、面談などを行ったり、エントリーシートの提出を課したりする場合もあります。ただし、大学によってはエントリーが出願を指す場合もあるなど、言葉の意味や使用方法が異なるため、不明な場合は個別に問い合わせましょう。

「AOスカラシップ入試」って?

AO入試で優秀な成績を残した合格者に対して、入学金や授業料など学費の一部または全額を免除する入試制度です。留学費用が免除されるタイプもあります。

国公立大学のAO入試について

AO入試のある国公立大学は約4割。成績基準は推薦入試より緩やかな場合が多いですが、基礎学力をはかるためにセンター試験や学力試験を課す大学が増えています。また、コンテスト上位入賞者や特定の資格取得者を対象にしている大学もあります。
※文部科学省「平成26年度国公私立大学入学者選抜実施状況」、「学校基本調査平成26年度確定値」より算出

私立大学AO入試の受験計画と注意点

①入試の廃止・新設や内容の変更に注意!

AO入試は一時縮小傾向にありましたが、近年は一部で復活の兆しも見られます。例年、各大学で入試内容の変更、廃止・新設や推薦入試への移行などが行われるため、最新情報を確認しましょう。

②合格者に対して、入学前教育が行われる場合も

大半は前年の12月までに合格が決まるため、多くの大学が合格者に入学前教育を実施しています。専攻分野の資料を配布して課題を与える、課題図書の感想文を書くなど内容はさまざまです。

私立大学AO入試の試験対策

まずは書類審査を通過するため、志望理由書での自己PRが重要になります。自己分析や志望校研究だけでなく、普段から社会に対して問題意識を持ち、多彩な経験をしておくことが大切です。また、選考が長期間にわたるため、不合格だった場合に備えて他の入試の準備もしておきましょう。

私立大学AO入試のスケジュール

推薦入試よりも出願・選考時期は早い傾向にある
早めの志望校決定が合格への第一歩

文部科学省の指導により、AO入試の願書受付は8月以降と定められています。選考時期は各大学により異なりますが、推薦入試に先駆けて9月以降に本格化し、12月までに合否が確定する場合がほとんどです。ただし、出願前にエントリー(事前登録、説明会、面談など)が必要な場合、5~6月ころから始まる大学もあります。さらに、AO入試を複数回実施する大学や、2~3月まで入試が行われるケースもあります。合格発表までの流れをつかみ、受験計画をしっかり立てましょう。

ここで紹介するスケジュールは一般的な例ですので、実際は各大学のホームページで確認してください。

私立大学AO入試の情報収集の方法

  1. Step 1
    志望校のホームページや大学案内を確認する

    6月ころから大学のホームページなどで入試情報が公開されることが多いです。選考基準も出願条件も大学・学部によって大きく異なるため、しっかり確認しましょう。

  2. Step 2
    オープンキャンパスや入試説明会に参加する

    各大学はオープンキャンパスや学校見学会で入試説明会を行っています。志望理由を明確にし、面接などでうまくアピールするためにも一度大学を訪れて大学の特徴をつかんでおくのをおすすめします。

私立大学AO入試に関する4つのポイント

Point
1

志望校が求める学生像(アドミッション・ポリシー)を確認し、自分の強みが生かせるかを検討しよう。

Point
2

選考方法は小論文・面接だけじゃない! 志望校が課す試験内容を確認し、対策を立てよう。

Point
3

推薦入試よりさらに選考時期が早い傾向にあり、事前エントリーが必要な場合もある。

Point
4

選考期間が長いため、受験計画をしっかり立てて臨もう。