オープンキャンパスの基礎知識
どんなことをしてるの?第一志望校だけで大丈夫?
オープンキャンパスに参加すべき理由とは
現在、ほとんどの学校で実施されているオープンキャンパスは、受験生が学校の雰囲気を肌で感じることができる絶好の機会です。最近では、工夫を凝らしたイベントを行う大学も多いようですが、一体どんなことが行われているのでしょうか。オープンキャンパスの内容や参加すべき理由について具体的にみていきましょう。

オープンキャンパスとは
学校が受験生らにキャンパスを開放
学校の魅力を肌で感じることができるイベント
オープンキャンパスとは、学校がキャンパスを受験生などに開放し、入試説明会や見学会などを実施するイベントのことです。オープンキャンパスに行けば、パンフレットやWebサイトだけでは分からなかった学校の特徴や雰囲気を、よりリアルに感じることができます。開催時期は主に7月から11月で、ほとんどのオープンキャンパスが高校1年生から参加できます。通年で実施している学校もありますが、大規模なものは夏休みや大学祭の時期に実施されることが多いようです。
オープンキャンパスで開催されるプログラムの一例
- キャンパスツアー
- 学内の施設や設備を見学して回るツアー。在学生がガイド役をつとめる場合が多く、普段は部外者立ち入り禁止の施設を見学できることもあります。学年によって通学するキャンパスが異なる大学の場合は、両方のキャンパスツアーに参加するとよいでしょう。
- 学校(全体)説明会
- 教育方針、カリキュラム、設置学科、授業内容、就職状況、留学、入試方法など、大学の自己紹介的な説明が行われます。学校紹介ビデオなどが放映されることも多く、視覚的により分かりやすく大学や学科の特徴や強みを知ることができます。
- 入試説明会
- 大学案内、進学ガイドなどのほかに過去の入試問題集や願書などを無料配布したり、入試問題の傾向や対策を解説したりと受験勉強に役立つ情報が盛りだくさん。一般公表よりも早く、学科編成や入試方法の変更などを教えてくれる場合もあります。
- 体験授業
- 大学で実際に行われている授業を30分から1時間程度に短縮し、高校生向けにアレンジしたものです。模擬授業、模擬実験、体験実習という名前の場合もあります。学校や学科の特徴を分かりやすく伝えるための趣向が凝らされた授業が多く、楽しく体験できます。
他にも学校を体感できるプログラムが盛りだくさん!
詳細は事前準備・当日の回り方へ
オープンキャンパスに参加すべき理由
入学してからの「イメージと違う……」を防ぐことができる
日本の大学では、およそ20人に1人が退学・休学してしまうのが現状です。休学の場合、「海外留学」や「病気・けが」などの理由が多くなりますが、退学の約半数が「学業不振」「学校生活不適応」「就職」「転学」といった“その大学が提供する学びや生活”と“学生がやりたいこと”のミスマッチを理由に挙げています。こうしたミスマッチを防ぐためにも、入学前に大学の理解を深めることができるオープンキャンパスをぜひ利用しましょう。
大学生活のイメージがより明確にでき、やる気アップ!
実際にキャンパスに行って施設や設備を見学したり、教員や先輩たちの話を聞いたりして、その学校の魅力を肌で感じることができれば、受験勉強のモチベーションアップにつながるはず。食堂や学生ラウンジ、図書館など、授業以外で学生たちがよく集まる場所にも足を運ぶと、よりリアルに学生生活をイメージできるでしょう。
勉強だけじゃない! 学校受験全般について先輩に質問できる!
オープンキャンパスでは、在学生に直接質問ができる相談コーナーが設けられていることも。先輩には学校の雰囲気や学生生活、サークル活動などについての質問はもちろん、受験勉強のやり方やポイント、入学試験当日に注意すべきことなど、大学受験全般についても気軽に相談できることがほとんどです。先輩たちのリアルな体験談は、受験生にとって貴重な情報となるでしょう。
効率よく参加すれば、学校推薦型選抜や総合型選抜で活用することも!
大学によっては、オープンキャンパスでのプログラム参加者のみが受験できる、「オープンキャンパス参加型総合型選抜」などを設けている場合もあります。志望している大学が実施しているか、調べてみましょう。また、学校推薦型選抜では参加自体が評価されるわけではありませんが、感想を聞かれることは多々あるようです。面接時でオープンキャンパスに参加して感じた事を話せば、志望理由の説得力を大きく強めてくれることでしょう。
オープンキャンパス参加時のポイント・時期
貴重な機会を徹底活用!
これであなたもオープンキャンパスマスター!!!
進学先選びの大きな助けとなるオープンキャンパス。しかし、なんとなく参加するだけでは「楽しかった」で終わってしまい、必要な情報が得られないかもしれません。また、第一志望校が決まっているからといって1校だけオープンキャンパスに参加してみても、他大学と比べてどこが違うのか知ることはできません。そこで、貴重な機会を有益に活用するためのポイントをまとめました。
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1少しでも興味がある大学のオープンキャンパスには参加しよう!
学びたい学問や進みたい学部、取りたい資格がはっきりしている人は、自分が行くべきオープンキャンパスもすぐに絞り込めると思います。しかし、そうではない人はどうすればよいのでしょうか。まずは、少しでも興味がある学問分野から大学を検索したり、ネット上にある適学適職診断を使ったりするのも手です。百聞は一見にしかず。多くの大学を自分の目で見て比較検討することで、自ずと志望校が絞れてくるはずです。
- [出典]
- (株)マイナビ「2020年卒マイナビ進学会員後追い調査<集計版>」(2020年3月)
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2複数のオープンキャンパスに参加し、比較しよう!
志望校が決まっている場合でも、ぜひ複数の学校のオープンキャンパスに参加してみることをおすすめします。教育内容や施設を確認・比較できるのはもちろん、キャンパスごとに異なる雰囲気や周辺環境を知ることで、理屈だけではなく直感で“相性がよい”志望校を選択できるはず。オープンキャンパスは学校とあなたの“お見合い”。パンフレットなどの冊子の情報だけで決めてしまうのはリスキーです。希望する学部や学問分野がある場合は、同じような学部や学科・コースを持つ学校を複数訪れ、最も自分に合う学校はどこなのか検討しましょう。
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3事前準備をしっかりしよう!
オープンキャンパスは毎日実施されているわけではありません。行ってみたい大学が見つかったらホームページなどで日程を調べましょう。事前予約が必要な場合もあるので要注意です。さらに、オープンキャンパスに行く前には、資料やホームページを見て大学の特徴や学科の種類を調べておくと、必要事項をもれなくチェックすることができ、より有益なオープンキャンパスになるでしょう。効率的に見て回れるように、スケジュールを立てておくのもおすすめです。
- 勉強時間を減らしてでもオープンキャンパスに参加するべき?
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受験に必要なのは勉強だけではありません
一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜等あらゆる場面で役立つ情報をオープンキャンパスでゲットしよう!オープンキャンパスでは、一般公表に先駆けて入試情報を教えてくれることもあります。 総合型選抜の場合、オープンキャンパスへの参加を義務付けているところもあり、オープンキャンパスで面接が実施されることも。学校推薦型選抜の場合はオープンキャンパスへの参加で直接加点されるわけではありませんが、オープンキャンパスで得た知識や体験が志望動機書の記入や面接などの場面で多いに役立ちます。勉強だけでは得られない、受験に必要な“生の情報”をもたらしてくれる機会、それがオープンキャンパスなのです。
オープンキャンパスの基礎知識に関する4つのポイント
Point
1
参加すれば学生生活をリアルにイメージできる。
Point
2
入学後のミスマッチを防ぐのに役立つ。
Point
3
複数のオープンキャンパスに参加して相性のよい大学を見つけよう。
Point
4
入試に関する最新情報をゲットできる可能性がある。