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高校と大学・短期大学との学びの違い

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高校と大学・短期大学との学びの違い

大学や短期大学の学び
高校までとの違いは?

文部科学省の「令和2年度学校基本調査」によると、高校卒業者の半数以上(58.6%)が大学か短期大学等に進学しています。大学や短期大学では、授業を自分で選択したり、研究科目別のゼミに入ったりと勉強の目的や授業スタイルが高校までとは大きく異なります。大学や短期大学での学びのスタイルを知って、憧れのキャンパスライフを具体的にイメージしていきましょう。

大学・短期大学の役割

研究を行ったり、社会で活躍する力を養う
高等教育機関

中高生の間「生徒」と呼ばれていたみなさんは、大学生・短期大学生になると「学生」と呼ばれるようになります。これは学校教育法で定められた呼び名ですが、言葉の意味合いとしては、「生徒」は学校で教育を受ける者、「学生」は学業を修める者という意味です。つまり、これまでは必ず答えのある学びを受動的に教育されてきた「生徒」が、自分で選んだ学業分野で自分なりの問いを立て、自分で答えを見つけ出していく=能動的に学業を修めていく「学生」に進化するということです。幅広い教養を身につけ特定の学問を理論的に深く追求していく大学、教養と同時に社会で即戦力となる技術を身につける短期大学、とその目的は若干異なるものの、深い知識と広い視野を持った「教養人」を育てることが、大学・短期大学の役割といえるでしょう。

大学は教育・研究の最高学府

大学は教育と学術研究における高等教育機関。最も程度の高い学問を授ける場所という意味で最高学府とも言われます。幅広い知識や教養を身につけ、専門分野を理論的に深く研究していく場所である大学では、1・2年次に一般教養科目を中心に、3・4年次に専門科目を学んでいくのが一般的です。あらかじめ時間割が決まっていたクラス制の高校とは異なり、必修科目、選択科目を組み合わせて自分で時間割を組んだり、専門課程のゼミを選択したり、自ら進んで学び、追求していく姿勢が必要です。

時間割を自分で決めるって本当?
曜日や時間に割り当てられた授業を自分で選んで時間割を作成します

高校では、一部の選択科目を除き、クラス全員が同じ科目の授業を同じ時間帯で受けますが、大学では各曜日や時間ごとに割り当てられた数種類の授業の中から自分で選んで時間割を作成します。大学は、卒業に必要な単位数※を取ることによって卒業資格が得られる「単位制」を導入しています。授業には絶対に取らなくてはいけない必修科目と、「この中から○単位以上」という幅が設けられている選択科目があります。どんなにたくさん単位数を持っていても、必修科目を1科目でも落としていたら卒業できないので注意が必要です。また、同じ科目でも担当教授によって難易度や範囲が違うこともあるので、シラバスと呼ばれる授業計画書をはじめ、クラブやサークルの先輩などから情報を収集しつつ、大学への到着時間や帰宅時間、クラブ・サークルなどの課外予定を考慮して、自分にぴったりな時間割を作ることができます。こうして選んだ科目を「履修届」に書き込み、大学に登録することを「履修登録」といいます。履修届は新学期が始まる際に作成します。

※4年制の場合124~130単位であることが多い

ゼミってよく聞くけど、一体何?
ゼミナールの略称で、少人数で行う対話型の授業のこと

大学の授業は、大人数を対象に教員からの説明を中心に行われる講義(レクチャー)のほかに、少人数で行う対話型の演習があり、これをゼミナール、略してゼミといいます。かつては、3・4年次の専門課程で行われるテーマを深く掘り下げて研究する少人数の授業をゼミと呼んでいましたが、最近の傾向では、「専門ゼミ」とは別に、「教養ゼミ」や「入門ゼミ」として、1年次からの一般教養科目にもゼミを導入する大学が数多くあります。ゼミでは専門知識のほか、ディスカッションやプレゼンテーション能力が養われます。

知識と技術を養う短期大学

短期大学はその名の通り、2年※を修学年数とする短期間の大学のことです。4年制大学が学術的な研究や教養の習得に比重を置いた高等教育を行うのに対し、短期大学は一般教養と実務的な専門技術の習得の両立を目指した教育を凝縮して行います。大学に比べると少人数制の授業が多く、短い期間で卒業単位を獲得する必要があるので時間割も密になる傾向があります。1年次からの徹底した就職指導や、医療関係や教育関係などの国家資格取得を目指す学校が多いのも特徴です。

※医療系の場合は3年

多様な短期大学卒業後の進路

短期大学卒業後の進路で一番多いのは就職。8割強の卒業生が、幼稚園教諭、保育士、看護士など取得した資格が生かせる専門職をはじめ、一般企業や官公庁まで幅広い分野へ就職しています(※1)。1割程度の卒業生が選択するのが進学です。より高度な知識や技術の習得を目指し、短期大学の学科の上に設けられた1~2年上級の「専攻科」へ進む道のほか、4年制大学の2年次または3年次に編入する道もあります。専攻科を卒業すると、4年制大学卒業者と同じ「学士」の学位が得られます(認定専攻科のみ)。ほかにも、海外の語学学校やコミュニティー・カレッジ(※2)、4年制大学、専門分野を学ぶ学校などへ留学する方法もあります。

※1 出典:文部科学省「令和2年度学校基本調査」
※2 アメリカなどの2年制大学の高等教育機関。日本における短期大学に近い教育施設

大学・短期大学の1年間の主な流れ

セメスター制(2学期制)が主流
一方でクオーター制(4学期制)の大学も増加傾向

高校までは年間を3学期に分け、一つの科目を1年かけて学ぶのが一般的ですが、大学では年間を前期と後期または春学期と秋学期の2学期に分け、それぞれの学期ごとに科目が完結するセメスター制が多く導入されています。最近では、早稲田大学、慶応大学、東京大学など、年間を4学期※に分け、学期ごとに科目が完結するクオーター制を導入する大学が増え、注目を集めています。

※春学期前半・後半、秋学期前半・後半

クオーター制(4学期制)のメリット

まず1つ目にあげられるのが留学のしやすさ。日本では春に学年がスタートするのに対し、海外では秋スタートが主流。日本から留学する際も、海外から留学生を受け入れる際も、今まではこのズレがネックになっていましたが、クオーター制ならクリアでき、4学期中1学期分だけ短期留学することも可能になります。2つ目は各科目に短期集中できるということ。1学期が約4カ月間あるセメスター制の場合、同時進行で多くの科目を学ぶことになりますが、1学期が約2カ月間のクオーター制では同時進行で学ぶ科目はセメスター制の半分。短期集中で各科目を学ぶことができ、次のステップへの積み上げができるのも魅力です。

セメスター制(2学期制)の場合

大学・短期大学の施設設備 都心回帰

教室だけでなく、研究のための施設が充実

学問を深く究めたり、専門能力を身につけたりする大学・短期大学には学生や教員の学習・研究をサポートするためのさまざまな施設があります。講義室、演習室、研究棟、実験棟、実習棟など学校によって備わる施設や設備もさまざまですが、主なものを見ていきましょう。

研究棟

教員の研究室がある建物のことで、学部や学科別に設けられている大学もあります。理系学部では教員の研究室に隣接して学部生・大学院生のための研究スペースがあることが多いです。文系学部では、教員の研究室でゼミを行ったり、オフィスアワー(教員が学生の質問や相談を受ける時間)を実施したりすることも多くあります。

図書館

科目のレポートや卒業論文作成に必要な専門書のほか、新聞や雑誌など幅広いジャンルの書物を閲覧することができます。本館のほか学部ごとの図書館を持つ大学も数多くあります。最近では蔵書の収蔵、貸し出しだけでなく、インターネットによる検索・閲覧など大学の情報センターとしての役割を担うことも。

学食

大学食堂=学食。安価で栄養価の高いメニューが食べられる生協食堂のほか、全国チェーンのファーストフード店や有名レストランが出店しているところも。大学生活の楽しみの一つです。

礼拝堂

キリスト教系の大学にある建物。礼拝のほか、卒業生の結婚式などに使われる場合もあります。建学に携わった宣教師や牧師を記念した名称になっていることが多いです。

大学の図書館では、みんなで話をしてもいいと聞いたけど……
決められたスペースであれば、討論やコミュニケーションをすることができます

討論やグループ学習などを通じて学生が能動的に学ぶ「アクティブ・ラーニング」を導入する大学が増えています。このアクティブ・ラーニングのためのスペースは大学の図書館内に設けられることが多いようです。そのようなスペースは、従来の静かに本や資料を読むスペースとは分けられていますので、気兼ねなく話をしたりコミュニケーションをすることができます。もっとカジュアルに話をすることができるカフェを併設している大学もあります。

多くの大学が見せる都心回帰の流れ

1950年代半ば~73年の高度成長期、学生数の増加などにより大規模キャンパスを郊外に次々と移した大学の都心回帰が進んでいます。少子化の影響により経営に課題を抱える大学にとって、利便性が向上する都心回帰は学生獲得のための大きな切り札。学生にとってはインターンシップや就職活動などの面で都心のほうが有利となるため、歓迎すべき流れといえるでしょう。今後も大都市圏を中心に都心回帰が進んでいくと見られています。

高校の学びとの違いに関する4つのポイント

Point
1

自主的に学んでいく姿勢が必要。

Point
2

大学・短期大学では時間割は自分で決める。

Point
3

2学期または4学期制が主流。

Point
4

研究棟や図書館などの施設・設備が充実。