大学・短期大学・専門学校の基礎知識

進学の、その先へ。
なりたい「わたし」を一緒に見つける
進路情報ポータルサイト

高校生のための進学ガイド

大学・短期大学・専門学校の基礎知識

高校卒業後の進学先は、目標によってさまざま
それぞれの違いを比べてみよう

文部科学省の「平成27年度 学校基本調査」によると、平成27年3月の高校卒業者数は1,064,376人。その後の進路としては、大学や短期大学等への進学者の割合が54.5%と半数以上で、専門学校への進学率16.7%を合わせると、実に全体の約7割が大学・短期大学・専門学校の3種を中心とした学校への進学を選択しています。まずは、それぞれの違いや特徴を知ることで、自分が進学したいのはどのタイプの学校なのか考えていきましょう。

[出典]
文部科学省「平成27年度学校基本調査」
※大学の学部・通信教育部・別科、短期大学の本科・通信教育部・別科、高等学校・特別支援学校高等部の専攻科への進学者

大きく三つに分かれる学校の種類と特徴 大学・短期大学・専門学校

高校卒業後に学びたいことや
将来の夢に合わせて進学先を考えよう

高校卒業後の進学先として選択できる教育・研究機関(※)は、主に大学・短期大学・専門学校の3種。この他にスクールと呼ばれる民間企業などによる独自カリキュラムや留学などの選択もありますが、高校卒業者の約70%がこの3種の学校に進学しています。幅広い知識や教養が身につく大学、短期間で教養科目と専門科目を学ぶ短期大学、即戦力となる知識や技術習得を目指す専門学校と、学校の種類によって学びの目的が異なります。これから深く学んでいきたいのはどんなことなのか、具体的に将来の夢は持っているのかなどによって自分に合った進学先を考えるようにしましょう。

※学校教育法に基づくもの

大学

学術的かつ理論的な学問を学びながら、さらに幅広い知識や教養を身につけるための教育を行う高等教育機関。医・歯・薬・獣医学系など一部の6年制の学部・学科を除き、基本的には4年制です。卒業すると「学士」の学位が授与されます。

※医・歯・薬・獣医学系であっても、学科・コースなどによっては4年制の場合もあります。

メリット

整った施設・設備で、落ち着いて学術的・専門的な研究ができます。一般教養も充実していて、さまざまな分野への就職が可能。サークル活動なども盛んで、ゆとりをもって学生生活を送ることができます。また、大卒でしか取れない資格もあります。

デメリット

自分で時間割を作るなど自由度が高い分、自己管理能力が必要です。一般的な私立大学4年間でかかる学費は約450万円と短期大学に比べて高額となる傾向にあります。

[出典]
文部科学省「私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
短期大学

幅広い教養が身につけられると同時に、職業や実際の生活に役立つ専門性の高い能力も育成できる高等教育機関。2年制または3年制で国家資格取得を目指す専攻も。卒業すると「短期大学士」の学位が授与されます。

メリット

取得できる資格の種類が豊富で、大学と専門学校のいいところを併せ持ちます。就職サポートが手厚い学校が多いです。私立短期大学2年間でかかる学費は約200万円と一般的な私立大学の学費の半額程度です。

[出典]
文部科学省「私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結 果について」
デメリット

2年または3年の短期間で教養科目と並行して専門科目を学ぶことになるため、大学よりも学生生活が忙しくなりやすいです。

専門学校

ある特定の職業に必要な知識や技術、資格を身につけるための学科やカリキュラムで、主に職業教育を行う高等教育機関。学科によって1年制から4年制までさまざま。卒業すると「専門士」または「高度専門士」の学位が授与されます。

メリット

専門知識や技術が実践的に学べるので、即戦力として働ける力が身につきます。業界の第一線で活躍する人が講師の場合も。特定の職業に関する就職情報が収集されており、同じ目標や夢を持つ仲間ができます。

デメリット

カリキュラムの密度が濃く学生生活が忙しくなりがち。学びが職業に直結しているので、目指す職業を変更しづらいです。専門設備で学ぶ学科では、4年制大学より学費が高くなることもあります。

※メリット、デメリットおよび学費はあくまで一例であり、学校によって異なります。

大学・専門学校の選び方についてはこちら

高校卒業後の進路の約半数を占める“大学”

研究の範囲は実に多彩
幅広い分野から、学びを深めていく

幅広い知識や教養、思考力を身につけることを目的とした教育機関である大学。1・2年次は一般教養科目を中心に、3・4年次には専門科目を学んでいくのが一般的です。授業は多人数で受ける講義のほか、「ゼミ」とよばれる少人数の演習があります。平成27年度現在、大学は全国に779校(国立86校、公立89校、私立604校)あり、○○大学○○学部○○学科○○専攻という形で、学部の下も細かく区分されます。全大学の入学定員が入学希望者数を上回る大学全入時代に突入し、大学側が魅力的な学校づくりに力を入れた結果、多様な学部が新設されました。傾向としては高齢化、グローバル化といった社会のニーズを受け、教育、医療、国際、スポーツ関連の大学・学部が目立ちます。また、大学は従来、実践より理論に比重を置きがちでしたが、専門学校と提携してより実践的な力を養う教育を行ったり、就職後のミスマッチを防ぐためのキャリア教育などを行う大学が増えているのも近年の傾向の一つです。

出典:文部科学省「平成27年度学校基本調査」

設置形態別大学数

大学基本データ

学校数 修業年限 入学試験方式 卒業に必要な単位数 学位・称号
779校 4年間/
医・歯・薬・獣医学系は一部を除いて6年間
主に一般入試、推薦入試、AO入試、センター試験利用入試等。
地方入試や試験日選択制等、さらに多様化している。
124単位以上/
医・歯・薬・獣医学系はさらなる単位の取得に加え、6年以上の在籍が必要
学士

出典:文部科学省「平成27年度学校基本調査」

卒業後は、さまざまな分野への就職や進学が可能

大学は専攻の系統・分野と関連のある職業に限らず、さまざまな業界に就職できるのも大きな魅力の一つ。職業に対する将来の夢が明確ではない場合、大学在学中にゆっくりと時間をかけて考えることが可能です。また学問をより究めたい場合は、大学院などへの進学も視野に入れることができます。

女子大学では、どんなことが学べるの?
文学部や家政系学部が多いですが、近年では教養系学部の設置も増えています

大学には国公立と私立の違いのほかに、共学か女子大学かの違いがあります。少子化の影響などによる共学化、合併・統合などによる総合大学化が進み、その数は減りつつあるものの、現在でもなお多数の女子大学が存在しています。学生時代を通して、女子がリーダーシップを発揮できる機会が比較的多い、マナー教育が徹底している、少人数制の授業が多い、就職活動の支援が手厚いなど、女子大学ならではのメリットがあるのは大きな魅力です。中には総合大学もあるものの、女子大学は1学部または2学部のみの大学が大半。これは戦前に開学した女子大学の多くが、女性に教養を身につけさせるために文学部を、もしくは実用的専門能力を身につけさせるため家政学部を設置したことが理由の一つです。現在でもその伝統は受け継がれ、文学部や家政・生活科学部、教育・子ども・児童学部などを設置している女子大学は多いです。また近年では、人間科学部や学芸学部、人文学部など教養系の学部も増加傾向にあります。対して、自然科学や社会科学系の学部を設置する女子大学は、まだまだ少数派なのが現状です。

実践的な力を凝縮して養う“短期大学”

資格取得や職業教育が充実
社会で生かせる力を身につける

大学の一種として扱われる短期大学。大学と同じく幅広い教養を身につけることを目標に掲げつつ、より実践的な学びや職業教育、資格取得を目指す場合が多いのが特徴です。言わば大学と専門学校の中間的な教育機関と言えるでしょう。短期大学の中で最も学生数が多いのは教育系の分野です。その多くは、幼稚園教諭や保育士を養成する学科などが占め、一般に就職率が安定して高いのが人気の理由です。次いで食物学や栄養学などを含む家政系、看護学科などを含む保健系、文学部などの学科を含む人文系と続きます。2年または3年(医療系など)の短期間集中で、資格取得など卒業後すぐに社会で生かせる力を養います。

関係学科別学生数比率(本科のみ)

短期大学基本データ

学校数 修業年限 入学試験方式 卒業に必要な単位数 学位・称号
346校 主に2年間/
医療系等は3年間
主に一般入試、推薦入試、AO入試。推薦入試での入学比率が高く、センター試験利用入試も導入傾向にある。 2年制:62単位以上
3年製:93単位以上
短期大学士

出典:文部科学省「平成27年度学校基本調査」

短期大学卒業後は、大学に編入学することも可能!

短期大学卒業後の進路は就職だけでなく進学を選ぶことも可能です。4年制大学の2年次または3年次に編入学する学生も多く、特に4年制大学併設の短期大学では編入学枠が設けられている場合もあり、他の短期大学の卒業生よりスムーズに進学することができます。もう一つのルートは、短期大学などの学科の上に設けられた1~2年上級の「専攻科」への進学です。設置している学校は限られますが、より高度な知識や技術を身につけることができ、大学卒業資格である「学士」を取得することができる専攻科もあります。

夢に直結した学びがある”専門学校”

多くの時間を実習に費やし
卒業と同時に即戦力として働くことを目指す

専門学校はある特定の職業に必要な知識や技術、資格を身につけるための学科やカリキュラムを用意し、卒業後に即戦力として活躍できる人材育成に力を入れている教育機関です。専門学校の最大の特徴は実習の多さ。大学が学問を通して幅広い教養を身につけることが目的であるのに対し、専門学校は卒業後すぐに生かせる特定の知識や技術を養うことを目的にしています。学生数が最も多いのは看護、理学療法などの医療関係で約21万人。次いで、語学、公務員などの文化・教養関係で約14万人、そして歯科技工士、歯科衛生士などの衛生関係、IT、電気などの工業関係がいずれも約8万人と続きます。専門学校では2年制の学科が全体の約半数を占めるものの、調理師科など1年制の学科や看護・福祉などの3年制、工学・医療分野では4年制の学科もあり、身につけるべき知識や技術により、修業年数はさまざまです。

専門学校(専修学校の専門課程)の分野別生徒数

専門学校基本データ

学校数 修業年限 入学試験方式 卒業に必要な授業時間 学位・称号※
2,823校 1~4年間 近年、AO入試を導入する専門学校が増加傾向にあるが、主に一般入試、推薦入試を実施。
多くの学校が書類審査+面接で選考。
年間800時間
(夜間なら年間450時間)以上
専門士:修業年限が2年以上で、総授業時間数が1,700時間以上の課程を修了
高度専門士:修業年限が4年以上で、総授業時間数が3,400時間以上の課程を修了

出典:文部科学省「平成27年度学校基本調査」

※昼間学科または夜間学科であり、単位制の学科以外の場合

都道府県認可校と無認可校の違い

専門学校とは厳密には「専修学校専門課程」のこと。専修学校とは修業年限、授業時間などの一定の条件を満たし、都道府県知事の認可を受けた教育機関のことを言います。ちなみに専修学校には高校卒業以上が入学資格となる専門課程のほか、中学卒業以上が入学資格の高等課程、学歴・年齢を問わない一般課程の3課程があります。専修学校が知事の認可を受けた「認可校」であるのに対し、専門的な教育を行いながらも知事の認可を受けていない教育機関も存在し、それらの学校は「無認可校」と呼ばれます。教育機関の質としての良し悪しは一概には言えないものの、認可校で受けられる下記のメリットが無認可校では受けられないので、進学先を選ぶ際には注意しましょう。

認可校のメリット

  • 学生割引が利用できる
  • 公的な奨学金が利用できる
  • 無試験や一部免除など国家資格上の特典がある
  • 学校倒産時などに行政上の救済処置が指導される
  • 学歴として履歴書に記入できる
  • 職業紹介事業が行えるため、充実した就職サポートが受けられる

大学・専門学校の基礎知識に関する4つのポイント

Point
1

高校卒業後の主な進学先は、大学・短期大学・専門学校の3つ。

Point
2

幅広い教養が身につく大学は、さまざまな業界に就職が可能。

Point
3

短期大学は、大学と専門学校の両方の良さを持っている。

Point
4

専門学校は、特定の職業に必要な知識や技術が身につく。